12/10に開催された『記念版画集』のトークイベントでは、
作品がシート状で収蔵された「版画集」についての話題も興味深いものでした。
額装して飾るもよしですが、日頃は大切に箱に納め、時折そっと取り出し掌の上で愛でる、
という特別なたのしみもあることが語られました。
今回の中村玄コレクション展では、有元利夫の版画作品とともに、
「版画集」の納められた「たとう箱」が3つ、展示されています。
※タトウ箱(畳箱)/額縁・作品を入れる箱。
段ボールや厚紙で作られており、展示品のように布張りや装飾がほどこされているものもあります。
『7つの音楽』
(1978年)
収蔵作品
12/17の音楽会では、こちらの楽譜も演奏される予定です。
『8人のアルルカン』
(1983年)
収蔵作品
「たとう箱」と8枚の作品を、このようにグリッド状(格子、方眼状)に展示することは、玄さんの強い意志による希望で、最もご苦労されたところでした。
コレクションからどの作品を、どのように展示するかということについては、随分早くから構想を練ってこられましたが、このアイデアは10月の展覧会「Progress」での坂井優斗さん(長岡造形大学3年)の写真作品展示に触発されたとのこと ⇒★
今回のコレクション展では、作品をただ展示するだけでなく、オマージュを込めた『記念版画集』の制作を含めいくつもの挑戦が含まれていて、私は学ばせていただきながら、改めて玄さんのパワーに敬服し続けています。
『一千一秒物語』
(1983)
小説家・稲垣足穂(1900~1977)の詩に有元が絵をつけた
新潮社の企画による詩画集『一千一秒物語』
その中から1点、《MEMORY》が展示されています
全7点の収蔵作品は、2017年に開催されたコレクション展で公開されました。
その展示や版画集の詳細が綴られた図録は、喫茶室にて販売しています。
その展示や版画集の詳細が綴られた図録は、喫茶室にて販売しています。
11月のたびのそら屋の企画展「有元利夫オマージュ展」では
『一千一秒物語』から《THE MOONMAN》をご出展いただきました。
出展作家たちとの、時を隔てた、図らずものコラボが感じられるなど、
至福の喫茶室でした ⇒★
『一千一秒物語』から《THE MOONMAN》をご出展いただきました。
出展作家たちとの、時を隔てた、図らずものコラボが感じられるなど、
至福の喫茶室でした ⇒★
限定版 『雲の誕生』(新潮社)
(2002)
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2023.12.6(水)~18(月)
中村玄コレクション《 有元利夫 版画展 》
同時開催 / 有元利夫オマージュ『記念版画集』刊行作品展
Open 11:00~17:00 ※最終日は16時まで
Closed 12/8(金)、14(木) 【入場無料】