2021年7月30日金曜日

【御礼】長谷川由香「染付のうつわ」展

7/17~27に開催いたしました長谷川由香「染付のうつわ展」と、
同時開催・喫茶室特別展示、田中秀美・日本画作品展「いってみたいな空の上」は
無事に閉幕いたしました。




「無事に」、に含まれるたくさんの意味合いは以前にも書きましたが、
そう言えることは、ほんとうにありがたいこと。

作家のおふたりも、ギャラリーも、
日々、お客様から学ばせていただきながら、大変励まされた会期でした。



作家(とギャラリー)が「好き」と思う精一杯を世に出すこと、

お客様が共感・共鳴してくださること、

違っていたり、迷っていたら、思うところを語り合えること、

それが次のヒントになること、、、

全部が尊くて、、、



なにより暮らしの中に作品を迎えることを、わくわくするうれしいきもちに

触れさせていただけるしあわせ。



ブログには綴りきれませんでしたが、たくさんのうつわが旅立ち、
お客様方のうれしそうなご様子やご感想などは、しっかり作家にお伝えしました。




だんだんと写すものがなくなっていくという、、、 

最終盤のお客様にも楽しんでいただきたくて、広げたり集めたりの閉幕3日前の感じ。


残っていた ”推し” 作品が最終日に旅立ちを迎えたことが、ものすごくうれしかった気持ち。


作品と、お客様と、今回も印象的なことがたくさんありました。



田中秀美さんの素晴らしい日本画作品展を同時開催できたことも、
本当にうれしいことでした。





それぞれに続けていかれる挑戦を、またこの場所で
お客様とともに拝見できますことを、こころから願う閉幕でした。






田中秀美「空の上へ」作品部分



暑い中をご来訪くださいました皆様、
インフォメーションにご協力くださいました事業所の皆様、
SNSで日々つながってくださいました皆様にも、厚く御礼申し上げます。


そして、時間のかかる染付のうつわをたくさんご用意くださいました長谷川由香さんと、
幾日も在廊してくださいました田中秀美さんに、心から感謝申し上げます。

素晴らしい展覧会を、どうもありがとうございました。






冒頭の画像は入口すぐのウェルカムコーナーの室礼


秀美さんの作品、夏咲の菊「クリサンセマム」と月見酒、
をイメージして添えた由香さんの盃でしたが・・・ 





初日に旅立ちました。

早かったーーーーー☆




次回展覧会はこちら。

田中あかりさんのアクリル絵画の個展です。

詳細はまた改めてご案内いたします。


***


本格的な暑さ、そして台風も連発の予報ですが、
お手元のうつわとともに、よき夏のおうち時間がありますように。




2021年7月27日火曜日

台風接近中、無事を祈って最終日

長谷川由香「染付のうつわ展」
【同時開催】田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」

2017/7/17(土)~27(火) ※7/22(木)休廊日
OPEN 11~17




角皿(L)



長谷川由香さんのうつわ、それぞれのアイテムについて、Instagramではご紹介していましたが、なかなかブログと両方のアップは追いつかない終盤でした。

お品は目に見えて減りましたが、たくさんご用意してくださった波千鳥のシリーズと、店主個人的に”推し”のうつわも、まだわずかにスタンバイ、出会いの時をお待ちしています。





角鉢3点セット
sold out☆


単品の(大)と(小)は、あとひとつずつ





お料理だけでなく、お茶のおもてなしにも





オンライン販売のお問い合わせもいただきましたが、由香さんのうつわは、フォルムのゆらぎや染付けの濃淡など、ひとつひとつに違いがあるため、直接見てお確かめいただきたく、店頭販売のみとさせていただいています。田中秀美さんの絵画は、気になる作品がありましたらぜひお問い合わせください。









2018年の個展の折にご依頼して作っていただいた五勺(1合の半分)の盃と、お客様のリクエストで作っていただいたマス代わりの受け皿のセット。
すっかり定番にしていただいて、今回も大人気。うれしいです。

マスも盃も使い方いろいろ。お茶にも活躍。

波千鳥の柄をたくさんご用意くださったのですが、だいぶ飛び立ちました。





左)五勺盃のマス   右)角鉢(小)

組み合わせ自在





二十日草深皿 (残り2枚)





このちょっとした深みが、冬瓜の煮物など、あんかけや汁気のあるお料理によいのです。
汁物でなくても、あえものでも、くぼみがあると、とたんに引き立ちます。





細長い箸置きは定番ですが、△は由香さんが「ルートブリュック展」を見て「陶板いいな☆」と思って作ったというアイテム。

箸置き、スプーンチェスト、ペーパーウェイト…と、いろいろに使えますが、
実用だけでなく存在が”華”。素敵です。




蕎麦猪口(二十日草)
  



ひとつひとつロクロをひいて、ひとつひとつ染付けします





きりっとした薄づくり

野の花が、食卓にあるように




 


最終日27(火)は17時にて閉幕です。

長谷川由香さんの在廊はありませんが、
田中秀美さんは在廊予定です。

雨が降り出しました。
台風情報など見ながら、どうぞお気をつけてお越しください。



2021年7月24日土曜日

【同時開催】田中秀美・日本画作品展④

会期半ば、仕上がりほやほやで届いた卓上サイズの作品がこちら。






来ました☆

野菜と生物が融合した、秀美さんのもうひとつの世界






「イカキノコ」

SOLD OUT





「カブダコ」

wait you☆

SOLD OUT





初めて描くというタコな赤カブと、
これまでも形を変えながら繰り返し描いてきたというお気に入りのイカキノコ。


なんてポップでキュート☆

そして画としてホンキの攻め感。


私はこちらのシリーズも大好きです。






いずれも画材は水干絵具。
新潟県産の間伐杉で作られた142㎜角の額はスタンドタイプですが壁掛けもできます。

秀美さんは円形の画面が一番好きなのだとか。

前回展示していただいた折も円形の花シリーズがありましたが、
これらの軟体動物にこそピッタリな世界。






会期は残り3日となりました。

◆7/25(日)は午後から秀美さん在廊。
最終日の27(火)も予定されていますが、当日、変更になる可能性もあります。

◆長谷川由香さんの在廊はありません。


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長谷川由香「染付のうつわ展」
【同時開催】田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」

2017/7/17(土)~27(火) ※7/22(木)休廊日
OPEN 11~17


2021年7月23日金曜日

【同時開催】田中秀美・日本画作品展③

描く植物の大半を自分で育てているという秀美さん。
在廊日にはお客様と植物の話題に花が咲きます。


「スカシユリ」作品部分

(水干/半切/2020)



蕾、開花、花びらがこぼれおちて、花芯だけになるという、いのちの巡りを同じ1枚の画面に描くというのは、日本画の構図として従来からあるのだとか。


でもそうした意匠を取り入れたというだけでなく、秀美さんの絵には、発芽して、蕾がつき、開花して散り、また芽吹くのを、実際に育てて観察しているからこそ描ける植物の個性や、醸し出すケハイがあるように感じられます。





「山百合」

(水干 / 半切 / 2020)


この山百合だけは、ご自宅では環境が合わないのかうまく育てられなくて、同じ与板町のお知り合いのお庭で描いたとのこと。


「見せてもらった時にすでにすべて満開だったので蕾は描けませんでした」とほほ笑む秀美さん。四輪が咲き揃った迫力が、山の上にそびえるような構図から伝わってきます。






構図ありきではなく、花、ありき

いのち、そこに在りき



金色を背景に用いた力強い1枚は、百合の王様「山百合」に対してだけでなく、緑の手=「グリーンサム」を持つ大先輩への敬意や親愛も、込められているように思われます。



【同時開催】田中秀美・日本画作品展②

秀美さんの作品の中で異彩を放っているのはこちら。




「百日草と花瓶」(作品部分)

(水干 / 半切 / 2020)


花びらのつき方が乱れていくという季節の終わりの百日草と、
骨董の好きなおじさん譲りの金属と陶器の組み合わされた不思議な花瓶。






「こんなふうに活けたら倒れちゃうから現実にはありえないのだけれど」と本人もおっしゃる大胆な構図や、あえて年月を経て滲みが出てきたような古さを模して描かれた余白は、秀美さんが「見たい」と思う姿。






この花を、この花瓶に、こんなふうに活けることができたらどんなに素敵か、、、

自分の作品が年月を経たら、どんな風になっているだろう、、、

それを見たくて、描くとのこと。


中国の宋の時代の絵画など、すっかり変色しながら時代を経て後世に残っている作品が大好きという秀美さん。滲みやシミの表現は、そうした憧れの現れなのでした。






花瓶の細部の絵柄にうっとり。

由香さんの「うつわ展」にも、思いを重ねてくださったのでしょうか。


由香さんのうつわも、西洋唐草、二十日草、輪花、薊文(あざみもん)、牡丹、、、と
植物柄の染付が多くあります。





「イエローポンポンネット」

(水干 / 半切 / 2020)



大きめの作品5枚は、昨年2020年に秀美さんの地元・与板町で開催予定だった個展に向けて
制作されたもの。このコロナ禍で、高齢者が多い地域柄もあって、会場運営に心配がなくなるまでと、開催延期になってしまったとのこと。


こんな時だからこそ、これらの作品に出会えたら、地域のみなさん、どんなに力づけられたことかと思うと、なんともせつない事情です。


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長谷川由香「染付のうつわ展」

2017/7/17(土)~27(火) ※7/22(木)休廊日  

OPEN 11~17

【同時開催】田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」



2021年7月21日水曜日

【同時開催】田中秀美・日本画作品展①

 只今開催中の展覧会「長谷川由香・染付のうつわ展」の喫茶室では、
長岡市与板町在住の日本画家、田中秀美さんの作品展を開催しています。

2017/7/17(土)~27(火) 7/22(木)休廊日  
OPEN 11~17

長谷川由香 「染付のうつわ展」 

【同時開催・喫茶室特別展示】
田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」

【会期後半の在廊日】

◆田中秀美さん 7/23・25・27△(各日午後)

◆長谷川由香さんの在廊はありません。





たびのそら屋では、2019年の開廊1周年記念企画「flow展」でご出展いただいて以来、二度目の展示です。




「山百合」部分

(水干/半切/2020)




琳派と小林古径(等々)が大好きという秀美さんは、古典に敬意を抱き、憧れとしつつ、独学で日本画を学んでこられました。

主には自ら育てた植物を描かれるのですが、いわゆる日本画の植物画と思うことなかれ。

ご本人は至って穏やかで控え目なお人柄ですが、作品はなかなかに挑戦的です。


植物を育てることも、それを描くことも、ある意味、定位置に居ることに思えますが、
時空を超える冒険や開拓も、彼女のライフワークであったと知る今展です。



「ピオニー」

(水干・岩絵具・太子 / 2021)



芍薬の英名。
香りが漂ってきそうなあでやかさですが、それだけでないのが秀美さんの作品。







「古い絵にシミができるみたいに」ぽつりと金をほどこしたという、なにげに物議を提供している1枚ですが、そのことにも込められた意図のあることを聞かせていただきました。






「アンジェリケ」

(水干・岩絵具・八ツ / 2021)



今展のタイトルは「いってみたいな空の上」で

「雲の上」ではありません。

「雲の上よりもうちょっと上、、、 宇宙とか 」

とお聞きした時の衝撃。






八重のチューリップは花が重くて雨などで折れてしまうので、折れたら活けて描くのだとか。






「空の上へ」

(水干・岩絵具・太子 / 2021)






嗚呼、そうして見送られて、アンジェリケは昇ってゆくのですね。。。

雲を、大気を、突き抜けて、天上へ。。。







「桜波」

(水干・岩絵具・吋 / 2021)



「さくらなみ」は多肉植物。 気になるチビ助。
大切にしている植物の大半を植木鉢やプランターで育てている秀美さんは、
多肉植物もたくさん育てておられます。







「根っこがついていないのわかります?」と秀美さん。

「胡坐をかいたみたいな」感じで、山の上に鎮座しているのだとか。


このまま空の上へ行けちゃうのかな。

もしかして初飛行?
葉っぱが「ワーイ」ってなってます。





「スカシユリ」作品部分

(水干/半切/2020)




風格ある植物には敬意が、折れたり、小さかったりする植物には慈しみが、伝わって感じられるのは、秀美さんが日々その植物たちと語らいながら愛でておられるからに違いなく、描くための「観察」という切り取られた行為でなく、共に過ごす時間の濃密さが、そこには表れているように感じます。



ご紹介つづきます。


2021年7月19日月曜日

在廊日追加のご案内

初日のみの予定だった長谷川由香さん。
7/21(水)も在廊 されることになりました☆

【追記】秀美さんも21(水)午後から在廊されることになりました☆

平日ですが、お勤めが水曜休みの方には嬉しい知らせ。平日の方が動きやすい方もおられるでしょうか。

ギャラリー内も、平日はゆったりとお過ごしいただけると思います。


田中秀美さんは仕上がり目前の作品が2点あり、出来上がり次第、
19(月)か20(火)に搬入・在廊してくださる予定です。
→ 21(水)かな?!

卓上サイズの作品、タイトルは「イカキノコ」と「カブダコ」。いずれも日本画です。

秀美さんワールドのひとつの真骨頂。どうぞお楽しみに


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2017/7/17(土)~27(火) ※7/22(木)休廊日  
OPEN 11~17

長谷川由香 「染付のうつわ展」 

【同時開催・喫茶室特別展示】
田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」




開幕からの土日、怒涛の二日間でした

早速にご来訪くださいました皆様、どうもありがとうございました。


展覧会はまだ始まったばかり。





ですがじっくり手に取り眺める間もなく、数の少ないお品から旅立って行くので、
今日はお包みする前にいくつか覚えとして撮らせていただきました。(初日はその余裕なし)






















熱き由香さん&うつわファンの皆様のお陰様で、朝に撮った画像が夕方には思い出アルバムになっていくという、、、


即売のうつわ展は、閉幕後渡しの絵画やオブジェの展覧会とは全く異なる時間の流れです。


整理券を配布するようなお店さんとなると、どんなすごい勢いなのでしょう。。。







うつわ大好きなお客様のもとで

みんな、いつくしまれて、活躍できますようにーーー☆


それが願い





うれしい再会も早速たくさんいただいています。

いい夏の夕暮れ