2026年11月4日水曜日

柏田良彰展/レコードジャケットシリーズ

 柏田良彰展 - CREATION- 

2026.10.25(日)~11.6(金)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日16時まで
休廊日  10/28(水)、11/2(月)

▶在廊予定 
10/25(日)・29(木)終日
11/ 5(木)・ 6(金) 13時以降

名残り惜しくも、会期末を迎えた柏田良彰展。
前回の個展でも注目を集めたレコードジャケットシリーズ。
今回も好評です。






《 wild pot 》







《 depth 》








《 green swirl 》





いずれも紙や異素材を用いたミクストメディア。

遠くから観てもデザイン性が素敵な作品ですが、
「近くで観るための作品」とおっしゃったお客様もおられたように、

作家の眼差し、指先の距離でこそ、堪能できる質感、陰影、細部があります。








《 wanderer 》





《 pictorial strata 》



_________________


印象的な語らいの続く喫茶室は、
いつにも増して ”赤” 。





《 赤いかたち 》油彩・キャンバス





《 黄泉の鳥 》油彩・キャンバス



少しコワイ絵だからと、
当初、この作品を喫茶室に展示するのをためらってくださった柏田さん。

いえいえ、ようこそ。ようこそ。


確かに、 足元に転がりたるは誰が骨ぞ、、

ですが、


彼方と此方、時空を自在に行き来するような今回の展覧会を、
見守る作品でもあったように感じられます。


野鳥たちのさえずり賑わう秋の窓辺で、ともに過ごすことができてうれしかった、
印象的な一枚。


クローズ後は、どうしているかわかりません🐤🌌

(寝静まったあとには、こっそり何かをついばんでいる説)







▶最終日 11/6(金)は、午後から柏田さん在廊で16時にて閉幕です。

※いつもとは異なり、金曜が最終日です。ご注意ください。
※柏田さんは大学の授業を終えたのち、おそらくは13時以降に来廊されます。



2026年10月31日土曜日

柏田良彰展/ジクレー版画

今展ではキャンバスに描かれた油彩、紙や板などの支持体を用いたミクストメディアのほか、
近年手掛け始めたという「ジクレー版画」が展示されています。





《 ANCIENT LIGHT 》




《 FOREST TALE 》








↑《 UNDER THE LIGHT 》は

《 SUNLIGHT UNDER THE WATER 》↓ の一部分







「ジクレー版画」はデジタルデータから印刷する複製画の一種で、
高度な色彩の再現性と保存性に優れた高精細な印刷技術を用いたデジタル版画。
(ジクレーはフランス語で「吹き付ける」という意味)


「版」を用いない「版画」の芸術としての位置づけや魅力について、
私はまだ十分に理解していないのですが、
柏田さんの展示作の制作経緯は、とても興味深いものでした。


油絵具を幾重にも重ねる油彩や、板を用いたり紙を切り貼りするような、
極めて物質的な存在感のある作品が印象的な柏田さん。


「版画」を手掛けてこなかったことを残念に思うくらい、にわかに「版画」なるものに興味が芽生え、いきなりデジタル・最新技法に挑んだのは作品をご覧のとおり、「いろいろ」やってみたくなる性分もあってのご様子。


柏田さんのジクレー版画は、完成した絵画を複製するための手段ではなく、
複数の原画の中からモチーフを拾い集め、パソコン上で再構成し、
新たな作品として刷り出したもの。


例えば、冒頭1枚目の《 ANCIENT LIGHT 》の黄色い花のように見える部分は、
《海辺の親子》の中央に描かれたモチーフ。






2枚目の《 FOREST TALE 》には、別の作品に描いた樹のモチーフが重ねられているとのこと。


薄い布にプリントされた《 SUNLIGHT UNDER THE WATER 》はジクレー版画のために制作された絵で、
大きな太陽は《太陽の井戸》に描かれたもの
(まるで解き放たれたかのように伸びやか)
中央に配置された魚は、前回、2024年のDMに掲載された《まほろ川》↓  を泳いでいた魚。


2024年のトピックスはこちら⇒★
(前回も ”水” にまつわる作品が印象的でした。)





 《 まほろ川 》 油彩・紙
2024年出展作品



制昨年の異なる作品部分がひとつの画面に重なる作品は、
まるで頭の中にある「記憶」のような

回顧のみならず、その続きの物語も描かれているでしょうか、、、


2024年5月に到来した魚は、その後の2年を泳ぎ、
鮭が還るように再び、この場所に姿を見せてくれました。


かつて小さくみえた魚は、今やシーラカンスのごとく、
悠久の時を経てきた貫禄です。


ジクレー版画の魚は、高度な印刷技術のおかげでひとつの ”不変” に到達したと言えそうですが、
油彩《まほろ川》を泳ぐ魚は、これからも新たな物語を泳ぐのではないかと
思い巡らすのも愉し。







おそらくは布に刷られた魚も、

泳ぐ、泳ぐ、、


光の中を泳ぐのでしょう





ご機嫌さんだもの🌞✨🐟




世にはデジタルで構成した絵を肉筆で描き起こす手法の作家もおられるとのことですが、
柏田さんは完成させた構図をなぞることには興味なく、
どうなるかわからないことをしてみることが、面白いのだとおっしゃいます。

スマホでも絵を描いてみたが、うまくいかない。
使いこなせる人なら起きないような失敗をするが、
不得手だからこそ生じる偶然性が面白い、とおっしゃいます。


作家は版を”彫らない” ジクレー版画が、
奇しくも作家の核心を浮き”彫り”にしてくれたように感じられます。


 柏田良彰展 - CREATION- 

2026.10.25(日)~11.6(金)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日16時まで
休廊日  10/28(水)、11/2(月)

▶在廊予定 
10/25(日)・29(木)終日
11/ 5(木)・ 6(金) 13時以降


2026年10月30日金曜日

柏田良彰展/WATER

  柏田良彰展 - CREATION- 

2026.10.25(日)~11.6(金)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日16時まで
休廊日  10/28(水)、11/2(月)

▶在廊予定 
10/25(日)・29(木)終日
11/ 5(木)・ 6(金) 13時以降



《 海辺の親子 》

油彩、アクリル、キャンバス





想像以上に大きかったDM作品






作家が大切にしている 色とカタチ

さまざまな景色が 波間に見え隠れ







絵の具の  記憶の  歴史の

海底  地層に  秘められたるは





《 pictorial strata 》 ミクストメディア、厚紙



《 とぶかたち 》油彩、紙







《どろんこ》ミクストメディア、紙




"無" 邪気 の域まで、なんらかをそぎ落としたとおぼしき可愛いらしいモチーフや、
原色が重ねられたうつくしき色彩にこころあそばせながら、
惹き寄せられるのは暗い作品の並んだ一角。





堕ちるのか
飛び込むのか




《光る海》

ミクストメディア、紙




囲われたるは
此方か、彼方か






《太陽の井戸》

ミクストメディア、紙




いずれも状況描写ではなく
なんらんかの象徴、メタファー






《名まえがない》

油彩・紙





《 SUNLIGHT UNDER THE WATER 》

布に印刷








光の中を

自由に泳ぐのでしょう






こちらは「ジクレー版画」のためにデジタル構成した絵を薄い布にプリントした作品。
会場では壁面に展示されましたが、搬入時にみせていただいた光が透けてやわらかに揺れる様子は、
水中のきらめきを見るようでした。


柏田さんのジクレー版画については、次のトピックスにて。






2026年10月29日木曜日

柏田良彰展/20年

 柏田良彰展 - CREATION- 

2026.10.25(日)~11.6(金)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日16時まで
休廊日  10/28(水)、11/2(月)

▶在廊予定 
10/25(日)・29(木)終日
11/ 5(木)・ 6(金) 13時以降

画像は色彩を再現できておりません。
ぜひ会場で実作品をおたのしみください。















長岡造形大学の非常勤講師として授業に参画して20年の節目の展覧会。
埼玉県から長岡に通われる中で重ねてこられたご縁の中で、たびのそら屋も出会わせていただきました。


長岡では2024年以来となる二度目の個展。
自らの振り返りも込めて、さまざまなイメージと技法で「現在地」を示したい
という思いから20年来の過去作もご出展くださいました。


キャプションには制作年は記載されていないのですが、年代を知ると、
その変遷を通して、とりわけ「現在地」の味わい深さが増して感じられます。






奥の壁の大作2点は20年前の作品




《光の祈り》作品部分

油彩・キャンバス






《虹の形而上学》作品部分

油彩・キャンバス



5~10年前の作品





《こどもの夢》

油彩・キャンバス




《出航の時》

油彩・キャンバス





《おどり》

ミクストメディア、紙







地続き、時空続きの現在/いま











上《wanderer》

ミクストメディア、厚紙



その下には、、、  wonder





謎の実の
実りたる秋



※ 今回のガラス棚の上は出展作品ではありません

左/ 高野穂乃香 作
右/ wonder 






いつにも増して赤い喫茶室


答えの無きも愉し


ゆっくりとお過ごしください





2026年10月24日土曜日

旅コーヒー/あおいそら・マルワ特選・いちょう

喫茶室では展覧会ごとに異なるお店から取り寄せたコーヒーを「旅コーヒー」と称してご紹介しています。旅先で出会ったまた訪ねたいお店を中心に、地元のお店さんや、出展作家からゆかりのお店をご紹介ただくことも。今回は珍しくオンライン情報のみを頼りに初めてのお店からお取り寄せしました。
見知らぬ土地を、少し、旅したキモチです。


* * * * * *


今回は柏田さんがお住まいの埼玉県のお店のお豆をいただきたく、
まずは柏田さんにお尋ねしたのですが、特に懇意のお店はないとのこと。

友人に尋ねたところ「埼玉の知人から薦めてもらった」というお店を教えてくれたので、そんな出会い方もうれしいなと、ぜひそちらから…と思ったのですが、残念ながら今は発送はしておられないとのこと。

であれば旅するように探してみましょう、ということで、Googleマップを頼りに、
埼玉県内のお店さん2軒と、今年もう一度飲みたいと思ったリピートのブレンドをご用意しました。


2度目の開催となる《柏田良彰展》と同様に、
新たな出会いと再会のお味をどうぞ。





きれいな青空が印象的だった10月



さて、埼玉県もさすが、たくさんの自家焙煎珈琲のお店がある中から選ぶのは悩ましいことでしたが、
柏田さんのお住まいに近い方面に絞ったところ、気になるお店がありました。






▶関根農珈(せきねのうこ)さん

https://sekinenouco.com/


HPには「さいたま市岩槻区、まじめなコメ作りfarmer が本気で焙煎しているロースタリー」
と書かれています。

減農薬栽培のお米も作っておられるようで、近くの田んぼにはカブトエビが居るとか✨
どんな素敵なところだろうと気になって、
(その地で暮らし、なりわう方々の努力で守られるものでもあると思うにつけ、、)

飲んでみたいと思った「あおいそらブレンド」をメインに、グアテマラも少々。
(柏田さんのリクエストにもお応えできそうな深煎りです)






搬入前日は雲ひとつないあおぞらでしたが
これからしばらく雨がちな天気予報。

でも大丈夫

「あおいそらブレンド」があります。







「関根農珈」というユニークな店名になる前は「Coffee Shop 青い空」だったとのこと。
HPにはそのいきさつと「青い空」に込めた想いが書かれていました→
★

ご注文をいただく度に「あおいそら」と口に出せるのは、殊の外、うれしいことかもしれません。


店名を変えるのは、思い切りの要ることだったのではないかと想像します。
どちらも大切な、思い入れのある名前だと思いますが、
今の私は、今のお名前だからこそ出会えたような気もします。


どちらもきっと、込められた思いは同じ、素敵な名前。

農業と珈琲焙煎のお店さん。

_____________________


2軒目は、新しいお店が続々と登場する時代の中で、
長年営んでおられるお店さんはあるかしらと調べたところ、出会いました。

埼玉県は上尾市で、オリジナルの焙煎窯を駆使して卸売問屋も営む、
柏田さんと同い年の(つまりは私とも同年代の)お店さん。






▶マルワコーヒーさん

https://www.maruwa-coffee.com/#

作家も、私も、こちらのお店とほぼ同じ年月を生きてきたと思うと親近感が湧きますが、HPに書かれた「いぶし銀」のこだわりと、現在は二代目さんが担っておられ地域に無くてはならない存在でいらっしゃるご様子は、まさに「老舗」の貫禄。


今様にあれこれ凝ってないところもなんだかホッと、好ましく感じられるのはこちらの年代ゆえでしょうか。
コーヒーが、「日常」の中に在ることを大事にしておられるようにも感じられます。


お店の一番人気という「マルワ特選ブレンド」と、
スペシャルティコーヒーもありますよ、というアピールを感じた
コスタリカ(タラス地区)をセレクトしました。


____________________


そしてもう1軒は、直前に赴く機会のあった東京より。




▶国立(くにたち)コーヒーロースターさん 

https://kunicoro.exblog.jp/

今年の1月に、縁あって出会ったお店さん。
その時にもご紹介した秋冬シーズン限定の「いちょうブレンド」を再び、
今度はまさに銀杏の葉の色付く秋の日の中でいただきたくて。

***

「旅コーヒー」としては異例の、1年で3度目のご登場となります。

1月の展覧会《ワタナベメイ展》では、同じく国立市の「珈琲実験室  COFFEA」さんのお豆とともに
「いちょうブレンド」を、

4月の展覧会《海辺にて》では、宮城県宮古市の「さとう衣料店 珈琲豆直売」さんのお豆とともに
「さくらブレンド」をご紹介させていただきました。






私界隈ごとになりますが、
今年は文字どおりの”激動”で、予期せぬことが続々と、、、

新規あり、継続中あり、、、

こころの置き所が、なかなか定まらない日々ですが、、、

それでも青空はうつくしいと感じられ、うれしいこともたくさん。


冬に傷めた膝もようやく回復の兆しをみせ、
展覧会を振り返れば、1月から9月まで、ぎっしりと、本当に素晴らしく、、


感謝の秋、、

ゆっくりと過ぎてほしい、穏やかな日。









あおいそら

マルワ特選

いちょう


3軒のお店の渾身のブレンド。

柏田良彰さんの、奥行きのある謎めいた世界を
じっくりと味わうお供にぴったりな、力強いお味が揃いました。


ゆっくりとお楽しみください☕✨