2026年5月13日水曜日

《染め織り縫う編む》星名康弘

《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


4月には帆布や綿のアイテムを中心にご出展くださった星名康弘さん。
風薫る5月は、シルクのストールをメインにご用意くださいました。

生地はいずれも横正機業場さん(新潟県五泉市)の、
きめの整った、しなやかかつ丈夫な正絹。

やわらかくも張りのあるドレープや、軽やかでありながらしっとりとした風合いは、
身にまとってこそ感じていただけることと思います。

ご試着をご希望の際は、遠慮なくお声がけください。











(手前2点)シルクストール 涼風紗

《百日紅の緑葉の黒》 《インド茜の根と地下茎の赤》







星名さん曰く、しっかりと織られた生地ゆえに、このモアレ※がうつくしく現れるのだとか。
 
(仏: moiré)は干渉縞ともいい、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時に、
それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様のこと


機業会社さんにとっては殊更にいうほどではない”当然のこと”であるようなのですが、
それは技術の高さが垣間見れるところでもある様子。







(手前5点)紗五本縞のシルクストール


それぞれ「莢蒾(がまずみ)」「染井吉野」「藤」など
染料の植物名が表示されています





《表裏のシリーズ》

botanical after-image



 




お客様から「写真のようですね」と言っていただくことの多い《表裏のシリーズ》。
涼風紗に植物を挟み、蒸すことで色素を写し取る技法ゆえ、二枚一対の作品です。

ストールとしても、空間の仕切りとしても。







シルクストール 涼風紗

《植物の残像》



ぜひまとってみていただきたいのはこちら、
葉っぱを縦折りにした1枚で挟み込み、そのままに色素を写し取ったストール。


色味だけでなく、自然の造形や、いのちの巡り、
やさしさも、ちから強さも、日々のたのしみごとも、まるごといただくような一枚です。


色彩は再現できていません。
実物の風合いとともに、ぜひ会場でおたのしみください。











原料の植物も展示されています



 







右)シルクストール 涼風紗
《藤の若葉の黄》



目を引く黄色は、季節によって染め上がりの色が変わるという藤の葉で染めた絹。
春の若葉は青みを帯びた若々しい黄色。

星名さんが工房界隈の葉が芽吹くのを待って採集、
開幕前夜(未明)ギリギリに染め上げてくださったストールです。







《シキヌノ》

綿/11号帆布・耳付き・シャトル織
インド藍、メマツヨイグサ/木酢酸鉄



4月の《海辺にて》にもご出展いただいた《シキヌノ》は⇒
使い込んだ風合いに染め上げた、星名さんの植物染めの布への思いが凝縮されたシリーズ。


今回お求めくださったお客様は、綿花を育てている畑に敷いて
手入れの合間にお茶をしたり、ごろんと横になったりしたいとおっしゃっていました。


風わたる綿畑、、 広がる空、、 

至福のここちよさが目に浮かびます。


いずれも暮らしの中で、自由に楽しんでいただきたい染め布です。








《 染め 織り 縫う 編む 》

出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント 

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something 
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市 @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町  @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu

高木さんの作品は5月の第二弾、三方舎絨毯展(5/20~24)でも継続して展示いたします。



▶在廊日 
5/10(日)勝見、星名、山川(終日)、高木(午後~)、矢川(15時~)
5/16(土)勝見(終日)、高木(午後~)
5/17(日)勝見、星名、山川(終日)、高木、矢川(午後~)




2026年5月12日火曜日

《染め織り縫う編む》山川菜生

開催中の展覧会、Tabinosoraya Presennts《染め織り縫う編む》
会期は5/17(日)までの1週間。
14(木)の休廊日を挟んで、会期はあっという間に後半です。

《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市  @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町 @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu


▶在廊日 
5/10(日)勝見、星名、山川(終日)、高木(午後~)、矢川(15時~)
5/16(土)勝見(終日)、高木(午後~)
5/17(日)勝見、星名、山川(終日)、高木、矢川(午後~)



▶会場で写した画像は色彩を再現できていないため、
一部、作家提供画像を掲載しています。ぜひ会場で実作品をおたのしみください。






*染料/西洋茜、インド茜、臭木、梅
*長岡市 野村郁恵様に和裁指導を賜りました






《 桃始笑 》

ももはじめてさく
2024年制作






春生まれの娘に。

出産後、車窓から遠くに見えた越後三山
いつかこの帯を娘が身につけた時
この作品は完成する






《 母なる茜 》

Madder, the Mather
2025年制作





志村ふくみ氏による茜に対する
「どっしりと腰を据えた母性、包容力のある色」
という解釈に思いを重ね制作
裏地は上村六郎氏の文献を参考に濃茜色に染色
背守りは経糸を染め重ねた茜色の糸
魔除けの赤に祈りをこめて





《 もうひとつの空 》

2015年制作




水田に映るもうひとつの空、夕焼けをイメージ
アルスシムラ卒業制作として
初めて染織した着物作品

*染料/茜、紅花、紫根、臭木、稲、椿、栗、他
お仕立ては京都市 吉竹様





《 田毎の月 》

2022年制作



水田に映る月の光をイメージ
水色は栽培した藍の生葉染め

*染料/藍、臭木、玉ねぎの皮
*濃藍色は上越市 つばめのうた 宇賀田正臣様
*お仕立ては長岡市 木之内裕子様




 



《 経緯 》

2026年制作









《 経糸 》





《 緯糸 》



 


これまでの論文も展示されています
お手に取ってご覧ください







染め織りものが、うつくしいだけでなく、
こんなにもあたたかく、慈愛に満ちたものであることに触れさせていただいています。


「作品」として鎮座するでなく、いとおしきひとを包みながら、
かけがえのない時を共にする日を待つ茜色。




2026年5月8日金曜日

喫茶室特別展示/高木秀俊 - on The Globe -

5月の第一弾展覧会《 染め 織り 縫う 編む 》5/10~17と、
第二弾《 三方舎 / ガズニン絨毯とマイマナ刺繍キリム展 》5/20~24
の会期中の喫茶室では、特別展示【 高木秀俊-on The Globe- 】を開催いたします。






《 sente 》


高木秀俊 / TAKAKI Hidetoshi

Instagram@tacobozu

▶在廊日 5/10、16、17(各日とも午後から


【略歴】

長岡市在住。
記号性や抽象性をテーマにしたシンボリックな抽象絵画を制作。
2024年に札幌で個展「タカキのカタチ」を開く。
OCTOPUS BOY名義でグラフィックデザインを行う。
趣味は短歌、ぶらっと歌会を主宰。



【メッセージ】

AIの台頭によって社会の急激な変化が起きています。
その中で自分を見失わないために、アナログで人間的なアプローチを試み、
その可能性を広げていきたいと考えるようになりました。

今回の展示では、普遍的な形「円」からイメージを膨らませていきました。

レイアウトやテクスチャによって視えてくるものを鑑賞者と共有することは可能なのか? 
手法に制限を加えながらアイデアやコンセプトを煮詰めていきました。

カフェの中に溶けこみつつも、存在をさりげなく感じさせる作品を目指しましたので、
美味しいコーヒーをゆっくり楽しみながらご鑑賞ください。






《 gote 》


高木さんの作品は、糸や布にまつわるものではありませんが、5月のふたつの展覧会をつなぐ存在として、ご出展をご依頼しました。

日頃はグラフィックデザインの仕事をしておられますが、肉筆画の絵具の質感のある作品も大変魅力的です。

たびのそら屋では外山文彦さんが主宰するアトリエZenの企画展(’18~’20)と、矢尾板克則さんの個展(’20)の喫茶室特別展示にご出展いただいて以来となります。

5年ほど前に北海道へ移住される以前は、長岡界隈で絵画やポスターデザインの仕事を拝見する機会がしばしばあり毎回をたのしみにしていたので、長岡を離れる知らせは(喜ばしいご事情ではあったのですが)残念に思う気持ちが小さくありませんでした。

その高木さんが、再び長岡暮らしになって連れ合い様と訪ねてくださった時の驚きとうれしさといったら!

この後5/20から開催する三方舎さんの絨毯展の喫茶室のイメージが、高木さんとビビッと重なったこともうれしいことでした。


三方舎の今井さんからは、展示会中の喫茶室はたびのそら屋側で企画してよいと言っていただき、異国(アフガニスタン)の絨毯のある空間(暮らし)と、やわらかく調和、あるいは響き合うことのできる色彩、、質感、、 諸々を思い巡らすにつけ、その空間に高木さんの作品がある様子に出会いたい、、、 
そんな思いにかられて、2会期を通してのご出展をご依頼させていただきました。


高木さんには《染め 織り 縫う 編む》の糸・布コンセプトでなくてよい旨と、「今」の高木さんの作品を拝見したい旨をお伝えしたのですが、さすがクライアントワークで揉まれてきたとおぼしき高木さん。
存分に意図を汲んでくださり、インテリア性を意識した構成の絵画と立体作品を制作してくださいました。


出展作以外にもいくつか、久しぶりに作品を拝見したのですが、高木さんの選ぶ色彩は相変わらず素敵!


ですが何より、作品にはこの数年の問いや模索がたっぷりと現れていること
(それこそ私が観たかったもの)、それが更にメッセージ(ことば)によって、わたしたちに向けて開かれている、
ということに、、 この間の変化を感じて、感動しています。


高木さんは、手仕事、ART、デザイン、言葉、文化、旅、、
いずれにも親和性のある作家でいらっしゃると感じています。

それらは、ひとりでもできることではあるけれど、
出会うひとと、交わり、呼応することによって、
より豊かなものを生み出しうるものである、という思いを新たにします。


「普遍的」や「共有」、「溶け込む」、、
そうしたキーワードが含まれたメッセージを、会期中に更に味わいたいと思います。







fusekiシリーズ

fuseki(布石)はもともと囲碁用語です。
囲碁から着想を得て、棋士が感じたり見えているものを想像しながらアートに置き換えていきました。
丸いポイントの位置や色が、周囲と影響し合いつつ見えない空間の形を作り出すことがテーマです。








○搬入後記

今回は、円、丸、球体… がテーマになっているとのことで、
搬入日には特別展示のタイトルが《on The Globe》と名付けられていました。


ここではひとまず《fuseki》シリーズのみ解説をご紹介しましたが、
会場には他の作品についてもそれぞれの解説をご用意くださる予定です。


絵画としての視覚的なたのしみと併せて、
絶妙なゆらぎやアンバランスを織り交ぜたデザインの奥行きと、作家性にも
触れていただけたらと思います。

高木さんと久々に再会される方も、はじめて出会われる方も、
どうぞおたのしみに〇






喫茶室には〇がいっぱ~い✨○◎○● 



机の上のポートフォリオには2007年からの作品記録が収められています。
ぜひご覧ください。




2026年5月5日火曜日

染め織り縫う/山川菜生

 5/10開幕の展覧会《 染め 織り 縫う 編む 》出展者のご紹介4人目は、
染め、織り、縫うを手掛ける山川菜生さん。





《 帯/桃始笑 》



山川菜生 / YAMAKAWA Nao

Instagram@nao_03_sato.yama

▶在廊日 5/10、17(両日とも終日)


【略歴】

小千谷市生まれ。

「アルスシムラ」で植物染料による染色と手織りを学ぶ。

京都市内の染織工房で三年間研鑽を積んだのち、故郷新潟へ。

県内の短大で染織や色彩の授業を担当する傍ら、作品制作を行う。






《 被布/母なる茜 》



【メッセージ】


植物で染めた絹糸を用いて、手織りで作品を制作しています。

植物の色に向き合うと、思いがけない気配に出会います。

シンプルな平織の繰り返しの中に、色の重なりやゆらぎが現れ、

素材と手のやりとりから、風景が立ち上がってきます。

 

そのゆらぎごと受け取りながら糸を染め、織りなしています。

そうして生まれてきたものを内包したまま、

布として在ることを大切にしています。

 

近くで見たり、少し離れて眺めたりしながら、

自由に楽しんでいただけたら嬉しいです。

 





山川さんは、略歴にあるように染め織りを学び、現場での研鑽を経たのち、短大で教職に就きながら、
現在は長岡造形大学大学院博士(後期)課程に在籍しておられます。

多忙を極める日々の中、個人としては初めてとなるご出展をお引き受けくださいました。

___________


そうした貴重な出会いはどこから、、、 と、しばしばお客様からお尋ねいただきますが、このたびも同大学の小松佳代子教授とのご縁でご紹介いただきました。


大学とは信濃川を挟んだ最寄り位置するとはいえ、学生の皆さまとの出会いや交流の機会は非常に限られています。

そんな中、小松先生は、ちいさいながらも長岡の街角に開かれたこの場を意義あるものとして大切に思ってくださり、研究室に在籍する学生の皆さまを折々にご案内くださいます。

これまでも小松研究室から博士になられた竹本悠大郎さん、南雲まきさん、長島聡子さんから、たびのそら屋で作品やその研究について触れさせていただく機会を頂戴しました。

(大学のサイトに皆さまの修了展の内容がアーカイブされたページがありましたのでリンクさせていただきます⇒


4月の《海辺にて》では修士(前期)課程2年の下澤亮太さん、廣田勘太郎さんにご出展いただきました。
学部生を含む在学生の皆さまにご出展いただくのは、来たる卒業・修了時の集大成を、長岡で縁のあった多くの皆さまとたのしみにしたい気持ちからでもあります。

更に言語化(論文化)することに重きを置く研究者たる作家の方々にご出展いただくことは、新たな視座との具体的な出会いであり、美術・工芸がひとの世に在ることの意味を問うものでもあり、貴重な学びの場が、地域にもたらされる出来事でもあると感じています。

___________

山川さんにも作品だけでなく研究の一端にも触れさせていただけるよう、リクエストさせていただきました。

研究対象は植物染めの色彩観や技術的探求のみならず、その周縁(あるいは土台)である担い手や、携わる人々が出会い交わる”場”などにも向かっているご様子ですが、現在、博士課程の2年になられた段階で(博士後期課程の標準的な修業年限は3年間まだ公開できない部分も多々あるかもしれません。

作品と共に植物染料で染めた糸束も展示されます。
それらを用途をなす布へと織りなしていく、その手仕事のうつくしさと厳しさに触れながら、
様々な立場で多様な場を経てきた方ならではの視点と今後の展開に、思いを寄せていただけたらと思います。






お子様のために織った帯には
魔除けや健康を願う意味合いをもつ矢絣文様



日頃の制作では、着物は和裁士さんに、濃藍染めは紺屋さんにとそれぞれのプロフェッショナルにご依頼されるとのこと。

今回は自ら
染めた糸を織り、仕立てるところまでを手掛けた帯と被布( 主に七五三の3歳児が着物の上に羽織る、袖のないベスト状の上着)のほか、10年前に初めて全てを手掛けたという、はじまりの頃の気持ちが織り込まれた着物(2点のうちの片方)もご出展くださいます。

それらの品々から、染め織りは時に大切なひとのために、
思いを込めて手掛けるものでもあるということにも思い至ります。

そうした思いは、このあとに続く5月の第二弾、

三方舎さんのガズニン絨毯展(5/20~24)にも通ずるところではないかと想像します。
現段階でのご案内はこちらのトピックスの中ほどをご参照ください⇒


作り手の皆さまにも、染め織りのお品を愛好する皆さまにも、
日頃はそれらとは少々縁遠い皆さまにも、たのしんでいただけますように。


_______________________


《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市  @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町 @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu

高木さんの作品は5月の第二弾、三方舎絨毯展(5/20~24)でも継続して展示いたします。



2026年5月3日日曜日

染める/星名康弘

 5/10開幕の展覧会《 染め 織り 縫う 編む 》作家紹介3人目です。







星名康弘  /  HOSHINA Yasuhiro

Instagram@shokubutsuzome_ham  

▶在廊日 5/10、17(他、平日を調整中)


【略歴】

1972年 新潟県十日町市(旧中魚沼郡川西町)生まれ
1997年 新潟大学 大学院 自然科学研究科(博士前期課程 環境システム科学専攻) 修了
2005年 工房開設 現在に至る
    

【作品展等】

▶個展
2013年 植物染め 星名康弘展 ̶氷解ー[酒屋やよい2F/新潟県弥彦村]
2013年 植物で彩る布展ー浜五•星名康弘ー[くらしのデザイン|マテリア/新潟県新潟市]
2014年 植物で彩る布展 2014ー浜五•星名康弘ー[くらしのデザイン|マテリア/新潟県新潟市]
2015年 星名康弘 植物染め展[ギャラリー木り香/新潟県阿賀野市]
2016年 呼び覚ます土の記憶~古代ハスと豪農の歴史[北方文化博物館内「吉ヶ平民家」/新潟県新潟市]
2025年 星名康弘の「植物染ー働く布ー」展[ARTギャラリーHAFU/新潟県新潟市]


▶その他

2015年 
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2015作品展示[もぐらの館/新潟県十日町市]

2017年
『土』見本帖 Sourcebook of Soils展    会場入口泥染め暖簾及び会場内泥染め垂れ幕特別製作
[INAXライブミュージアム/愛知県常滑市]

2025年
新潟市東アジア文化都市交流事業  中国・青島市派遣(デモンストレーション・ワークショップ)


【メッセージ】


私が初めて染めたのは手ぬぐい。

染料は物産館で生薬として売っていた黄檗(キハダ)でした。
ビールを飲みながら焚き火で煮出し、煮染めしました。

まったく染めなどやったこともなく、
思いつきで余暇のひとときに試してみただけのことでした。

その鮮やかな黄色の染め色に強く惹かれ、
ただその感動と言いますか、感慨深さを頼りに、いまに至っています。


植物染めは染めながら色を作っています。
染料だけでなく、素材との相性でも色や雰囲気が変わってきます。

私は色を育てていると感じることがあります。
初心に立ち返り、今回は染め色そのものに注力しています。

 

掛け

巻き

纏(まと)い

 

様々な場面で染め色が多様に映える素材を選びました。

 

絹の光沢感と糸の撚りや織りが生み出す質感

薄さと軽さ

粗さと透け感

しなやかさと張り

 

それらから瞬間瞬間に生み出されるもの。


重なり合いの濃淡

陰影

モアレ

 

それらの現れや移ろいなども、
作品である染め色の表情として楽しんでいただけましたら幸いです。





4月の展覧会《海辺にて》では、岡山の帆布を用いた《シキヌノ》と
綿素材のストールをご出展くださった星名康弘さん。

引き続きご出展いただく5月は、
五泉市の横正機業場さんの絹の白生地で作られたストールを染めた作品をご用意くださいます。

主となるのは着物の紗の生地をストール用にアレンジしたものとのこと。
袱紗も少し、届くかもしれません。

用途を限定せず、自由に、おおらかにたのしんでいただきたい《シキヌノ》は
5月も引き続き会場にお持ちいただけるようリクエストさせていただきました。


星名康弘さんの染めの世界は、どう暮らすか、
視覚的にも心向きとしても、日々がどのように彩どられたら”わたし”がここちよいか、
それをカタチにすることに寄り添ってくれるものであるように感じます。


風薫る季節。

植物染めのうつくしさを存分におたのしみいただきながら、

身もこころも、ふわりと

ともに過ごせる染め布との出会いがありますように。



《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市  @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町 @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu

高木さんの作品は5月の第二弾、三方舎絨毯展(5/20~24)でも継続して展示いたします。


2026年5月2日土曜日

編む/矢川実侑(パンチニードル・彫刻)

5/10開幕の展覧会《 染め 織り 縫う 編む 》作家紹介お二人目です。



《 再逢一処 》


矢川実侑 / YAGAWA Miyu 

Instagram@inu_071

▶在廊日 5/10(15:00~)、5/17(13:00~)


【略歴】

2001     新潟県生まれ
2024
    長岡造形大学 造形学部 美術・工芸学科 彫刻専攻 卒業
2024
~   県内の仏像・仏具修復を行う会社に在職
2025   5人展「ほれぼれ荘」(gallery SAI


【メッセージ】


私にとって毛糸は、あたたかくてやさしいものです。

今回展示する作品たちは毛糸を用いて、安心できる居心地の良い場所を表現しようと試みています。


私は動物をモチーフに制作することが多いです。
一緒に暮らす犬を見ていると、陽が当たる場所や毛布が積み重なった場所など、
あたたかい寝床を見つけて眠っている姿をたびたび目にします。

犬や猫に限らず冬眠する野生動物なども、寝心地の良い場所をよく知っています。
すべての動物たちが、安心できる場所でぐっすり眠れますようにと願って、
毛糸と動物を組み合わせて作品にしました。

また、作品を作るときにしばしばイメージする風景があります。
それは、極楽浄土や夢の中のような、この世ではないどこか遠くの居心地が良い場所です。

この世界とは違う場所であるということと、その場所の心地よさを感じられるように、
植物や大地を毛糸で制作しました。

“編む”に加えて、毛糸を通した専用の針(ニードル)を、
布に刺して刺繍していく“パンチニードル”という技法を用いています。

ゆっくりとご覧いただけたら嬉しいです。







《 寂しくないように 》




長岡造形大学の卒業研究発表での大作が印象的だった矢川実侑さん。
(2023年度卒業・修了研究展優秀賞受賞)

大学のサイトにアーカイブされていましたのでリンクさせていただきます。
ぜひご参照ください⇒


2025年のギャラリーSAIさんでのグループ展で
卒業後も制作を続けておられることを知り、
今後の道行きをたのしみに思うとともに、ご出展いただける機会を願っておりました。


今回は、卒研時の大作は(本当に大きいので)展示されませんが、
その周囲に配置された連作と、新作をご出展くださる予定です。


矢川さんが用いる「パンチニードル」は「編む」というより「刺す」技法ですが、
毛糸の繊維を絡めることでモチーフが形作られていきます。


木彫と融合されたそれら
が、ただの装飾としてのあしらいではないことは、
メッセージからも感じていただけることと思います。


そうした矢川さん特有の素材の位置づけは、
今展が、”糸にまつわる手仕事”の、その奥も感じていただきたい展覧会であることを
お伝えするための大切な要素にもなっています。


日頃は仏具の修復を手掛ける会社で、主には金箔を施す作業を担当しておられるとのこと。
それは時空を超えた世界に向き合うような、緊張感のある仕事ではないかと想像します。

かつては豊かに葉を茂らせていたであろう木材に、毛糸を配置していくという個人としての制作もまた、
ひとつの再生であるように感じられ、

生業と制作を行き来するこころもちなども、在廊の折には伺ってみたいと
たのしみに思って
います。



《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市  @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町 @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu

高木さんの作品は5月の第二弾、三方舎絨毯展(5/20~24)でも継続して展示いたします。





2026年5月1日金曜日

編む/勝見俊介

5月の第一弾展覧会《染め 織り 縫う 編む》は、
糸や布にまつわる手仕事と表現の探求をおたのしみいただきたい展覧会です。
作家略歴とメッセージを順次、ご紹介いたします。



 《Tabinosoraya Presents / 染め 織り 縫う 編む》

会期    2026.05.10(日)~17(日)
休廊日 5/14(木)
OPEN     11:00~17:00 ※最終日は16時まで
________________________


出展者(出展内容)所在地 / @はインスタアカウント

・勝見俊介(ニット)阿賀野市 @shunsuke_knit_something
・星名康弘(植物染め)新潟市 @shokubutsuzome_hamago
・矢川実侑(パンチニードル・彫刻)燕市  @inu_071
・山川菜生(染・織)田上町 @nao_03_sato.yama


 喫茶室特別展示/高木秀俊(絵画)長岡市  @tacobozu

高木さんの作品は5月の第二弾、三方舎絨毯展(5/20~24)でも継続して展示いたします。
 






勝見俊介《 綱引き 》

ナイロン糸、アクリル絵具、木製パネル、釘、テグス
41.8×46.4cm(2026年)

※画像は完成前のデジタル加工が含まれたものです
実作品をどうぞおたのしみに





勝見俊介 / KATSUMI Shunsuke

Instagram@shunsuke_knit_something

▶在廊日 5/10、16、17(各日とも終日)


【略歴】

2019年 ギャラリーやまぼうし 個展 新潟市

2021年 ギャラリーやまぼうし 個展 新潟市

2022年 BAUHAUS 個展 新潟市

2022年 「SICF23」スパイラルホール 東京

2022年 「害蟲展」(東京、神奈川、大阪巡回) 優秀賞受賞

2022年 西脇市サムホール大賞展 入選 兵庫県 西脇市岡之山美術館

2023年 ギャラリー東京ユマニテbis 個展 東京

2024年 GALLERY DALSTON   個展 東京




【メッセージ】


今回は、家庭用の編み機を使った作品を中心に展示します。
これまで頭の中にはあったけれど、作っていなかったものを形にしてみました。

また、本作ではこれまで自分ではやってこなかった方法も取り入れています。
その試行の跡も含めてご覧いただければ嬉しいです。


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勝見俊介さんには昨春の展覧会《 I am/編む 》にご出展いただいきました。
独自の「編む」の表現世界は、多くの方にとって新鮮な出会いとなったのではないかと思います。

昨年のご紹介ブログには、出展依頼のきっかけが勝見さんの作品集であったことを記しています

今回もまた新たに制作された(斬新な)作品集を届けてくださったことに探究と変化の著しさを感じ、
一年ぶりの勝見さんの作品世界を拝見したく、ご出展いただくこととなりました。

Instagramをご覧になれる方は勝見さんの投稿をご参照ください⇒



メッセージによればご本人にとっても試行錯誤が含まれているとのこと。

出展者の皆様ともに、素材や技法の本質の追及と表現手法の探究は
常に進行形でいらっしゃると感じます。


のちにご紹介する山川菜生さん(染め・織り)は、制作や教職と並行しながら
大学の博士課程では技法ではない部分を更に掘り下げておられるご様子。
今回はその研究の一端にも触れさせていただけることと思います。


仕上がった作品のみならず、これからも続く探究の道筋にも、
触れていただきたい展覧会です。