2019年10月19日土曜日

次回展覧会のご案内

今年の展覧会は残すところあと二つとなりました
次回展覧会は、昨年に続き二回目となります

「田中幸男 展」

2019年11月8日(金)~17(日) ※11/13(水)休廊
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16:30まで





とどまることなく挑戦し続ける作家の、放つパワーそのものの作品と、
今年も対面させていただけることがとても楽しみです

先ごろ開催された2019「 弥彦・野外アート展 」にご出展されていたのですが
秋晴れのもと、拝見した作品はとても美しかったです




会期を襲った台風の中では風雨にさらされ、舞い降りた落ち葉を受け止め
(作者によれば「飲み込み」)ながら、錆びゆく時の経過もありのままに
大地の中に在ることのできる、強さ

この日は午後の太陽に金属素材が眩しく輝き
生まれ出でた影は待ちわびた秋晴れの中を躍っているようでした



parallelogram

(並行四辺形・菱形)

個展ではこの作品も展示される予定とのこと

どんな姿でお目見えするのか
たのしみにお待ちしたいと思います

2019年10月17日木曜日

【御礼】猪爪彦一展

10月5日から15日に開催いたしました
猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ- 

お陰様で無事、閉幕いたしました



当然ながら毎回、「無事」の盛会を願って会期をつとめるのですが

「無事」という言葉には、
多くのお客様にご来場いただき、作品と出会っていただけること、
作家にも、お客様にも、それぞれの満足のあること等々、

何かが生まれたり、次につながるような出来事が有る・「起こる」ことを目指し、
それが期待通り、つつがなく、想像を超えて繰り広がったことなども、含めています


ですが今回ばかりは、事無きを得た、未曾有の事が「起きなかった」、
ということに心底安堵し、感謝した搬出明けでした


悪天候の日にもご来訪くださいました皆様、台風の影響をご心配くださいました皆様、
素晴らしい演奏会を実現してくださった風間左智さん、白澤亨さん、
多方面にご協力くださいました皆様、
そしてこの度もまた力強い励ましをくださった猪爪彦一先生、

心より感謝申し上げます
どうもありがとうございました


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この度の台風では
多くの方が突然命を断たれたこと、そのご家族の哀しみ、
途方もない状態に投げ出されたたくさんの方々、
今宵の雨にも不安を募らせる方々がいること、、、

さしのべる言葉も見つかりませんが

紙一重のところに在ると自覚しながら

今日を、
明日を、
できることをつとめたいと思います


******


パソコンの調子が悪く、画像抜きでひとまずアップします




2019年10月13日日曜日

猪爪彦一展④粛々と

猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ- 10/5~15
会期も残すところあと二日となりました

OPEN 11:00~17:00

最終日は猪爪先生も終日在廊予定ですが、
ご観覧は 16時 までです

たくさんの作品がございます
どうぞお時間にゆとりをもっておでかけください



「忘れられた風景」

観れば観るほど気になる一枚




台風19号に心ざわついた一夜が明けて、
案じられた裏の柿川の水位も下がり、台風一過、、、

とはならなかった本日の長岡市

長野や関東、東北の洪水被害の報道に、胸をいため身をすくめていたのも束の間、
千曲川の下流にあたる、最寄りの信濃川が氾濫危険水位に達していると、、、
地域によって高齢者等の避難がはじまり、一部浸水した模様、、、と

刻々と進む状況を、ご来訪のお客様からお聞かせいただきながら、
賑わいの中で心強く過ごさせていただいた一日でしたが、
閉廊後にはしばらくパソコンにかじりつき・・・

今何をするべきか
ことが起きたらどうするべきか



「巻貝」



小心者の私ですが、
心定まりたるのちは「粛々と」と思えるのは、
どしりとした先生の作品とともに在るからかもしれません

そして何より、ご近所に気にかけてくださる方々がいてくださること、
離れたところから案じて情報をくれる家族・親戚・友人がいてくれること、

台風前後、ご来訪くださるお客様方にも、
大変ちからをいただき、感謝いっぱいです

明日のことはわからないから
今宵のうちにしたためます






今回、入口正面に飾られたこの作品が
かなりかっこよくて、観るたびに惚れ惚れしています

渦を巻いた「巻貝」は、
「永遠」を表すという、先生のお気に入りのモチーフのひとつ

描き込みの絞られた潔さ、水平のバランス、その色彩

(画像は随分ことなりますのでぜひ実物をご覧ください)

観るごとにハッとさせられ
ちからをいただいている一枚です




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台風19号では、友人・知人のいる各地の他、
かつて大変お世話になった方々のいる郡山市を案じています

どうかこれ以上傷つけないでくださいと
心底願っています

なんのちからにもならなくとも、

切に願っています




2019年10月12日土曜日

旅コーヒー「六月の鹿」さん

開催中の「 猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ- 」~10/15(火)16時まで
会期中の喫茶メニュー「旅コーヒー」は、
岩手県は盛岡市にある、自家焙煎珈琲「六月の鹿」さんのお豆です




ご記憶の方もおられるでしょうか
昨年6月に開催した「猪爪彦一展」の会期でご紹介して以来、2度目の登場です

盛岡を旅した折に出会った名前も素敵な珈琲屋さん

昨年は「6月だから、 ″六月の鹿” さん」と思ったわけですが、
その "鹿さん" が「黒をイメージ」したというブレンド「Noir」を
猪爪先生の描く黒(正しくは「セピア」)の作品とともにいただくというのが
実に気分に合うものだったので、
今年も猪爪彦一展では″鹿さん”のコーヒーをいただきたいと、早々と決めていました


◆Noir(ノワール)
「夜の森のようなぬくもりのある黒」のイメージでつくられたオリジナルブレンド
「苦すぎず酸味も控えめに、ボリュームのある甘みのあとにほどよい苦みが余韻にのこる」定番ブレンド


◆エチオピア・モカ・ハラール
「珈琲発祥の地エチオピア、モカ特有の風味とねっとりとしてやわらかい口当たり」

たびのそら屋では初登場の「ハラール」地方産のお豆です
これまでいただいたエチオピアとは異なる、深々としたお味
こちらも秋の展覧会にピッタリでした

猪爪彦一作品の余韻の中で、どうぞゆっくりとお過ごしください





2019年10月11日金曜日

猪爪彦一展③一本の道

「頭の中にある世界のどこか」を描き続ける猪爪先生




「夜のはじまり」


どの国の、どの時代、ということなく、
観る者には何処と知るよしもないその世界は、
時を止めたかのように見えて、実はしずかに動き続けています

ひとたびの「完成」を見せた作品も
物語は紡がれ続け、先生はそれを捉え、折々に加筆されます


今回、まっすぐにのびる道が描かれた作品が3枚
届けられました





「忘れられた街」


「ようやくこの 道 になりました」と猪爪先生

画面中央をゆく道は、これまで随分、右に、左に、蛇行してきたのだとか

この道の下には遺跡のごとく、かつての迷い道が堆積しているのでした

それがこの度まっすぐな 道 になり、「その間に ″箱” が増えました」と
清々しさを漂わせて仰る先生


容易な道でないことを感じます


奥に続く道の彼方は、行く先か、来し方か、

土煙に霞み、まるで墓標の間をただ真っすぐに、
暗雲の向こう、燃ゆる太陽の茜さす道

ほの明るく拓けしところまで辿り着きし


あるいはその道もすでに遺跡となりしやも、、、


「NOTEBOOK」に綴られた言葉たちと重ねあわせるにつけ
印象的な1枚です




「道」


こちらの道は晴ればれと


ねぎらい、祝福、、、

この道をゆくしあわせ


天の巡りと世界の煌めきに

背筋を伸ばして安堵するような


ただひたすらに真っすぐ続く

一本の道




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特別な1枚との出逢いがありますように

猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ-
2019/10/5~15
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16時までです

◆作家在廊 10/15


※台風19号の影響が心配されますが、たびのそら屋は通常営業の予定です
ですがご来訪はくれぐれもご無理なさいませんように
会期は連休明けの火曜日までございます

各地、酷いことにならないことを願うばかりです


2019年10月8日火曜日

猪爪彦一展②NOTEBOOK

2019/10/5~15 ※10/10休廊日
猪爪彦一展 -忘れられた物語 Ⅱ-

雨天となった展覧会4日目
晴れた日もいいけれど、こんな日はまた一段とよい、
と思いながら過ごしていました



「夜の散歩」


油絵21点、ガラス絵1点、銅版画(額装)7点、
蔵書票を中心とした銅版画(シート)26点、ボックスアート5点・・・

多才な猪爪先生のアトリエを垣間見せていただくような展示となった今回、
なんといっても見入ってしまうのは「NOTEBOOK」です


それは頭の中に浮かんだものをとにかく描き記していくための
お手製のノート

真新しい紙でなく、むしろ皺が入ったりガムテープ痕や色褪せのある紙を
愛おしんで用いていると思われる、糸綴じの「NOTEBOOK」

(紙好きさんにも必見です)





今年の春、柏崎市にある「グルグルハウス高柳」で開催された
「猪爪彦一 NOTEBOOK展 -プレリュードの響き- 」で披露された、
約20年間分・約200冊もの「NOTEBOOK」は圧巻でした

全ては見きれませんでしたが、限られた時間で可能な限り、
集中してページをめくり、綴られた言葉や筆致、色彩、手触り等々に
たっぷりと浸らせていただきました

その感動は言葉に表しがたい、強烈な余韻を残すもので、
今展覧会でもぜひその一端を展示してくださるようお願いし、
最新2019年の「NOTEBOOK」を厳選10冊、お持ちいただきました


「続き」を拝見できることとなった先生の「NOTEBOOK」

10冊でもかなりのボリュームです
破れのある紙を用いたページもございます

どうぞ、そっと  めくって、ゆっくりとご覧ください





周囲にあるのは「NOTEBOOK」を開いてピン止めして
額装状態にしたもの

(販売・応相談)




雨音の響く展示室の
しずかなものたちの傍らで
 
カサリ、 カサリ と、乾いた音をたてる指先が 

触れた境目を失くしていきます


いつしか雨音の聞こえなくなるところまで


遠く

深く




2019年10月6日日曜日

猪爪彦一展①演奏会御礼

2019/10/5 
猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ- が始まりました

たびのそら屋では昨年6月に続き2回目の開催となる猪爪彦一展
昨年は、まずは展覧会をしっかり開催することだけで精一杯でしたが、

「いずれ展覧会の中で演奏会などもできるといいですね」と仰った猪爪先生のご希望を、
この度、素晴らしい音楽家のお二人が叶えてくださいました



白澤亨さん(リュート等)・風間左智さん(ソプラノ)



特別企画・ソプラノと古楽器の演奏会
「~古(いにしえ)の歌 リュートとともに~」

猪爪先生が制作の折に聴いていることが多いという、
ヨーロッパ中世からルネサンスの音楽を中心にプログラムしてくださった演奏会

合間合間に白澤さんが、様々な貴重で珍しい楽器を、ユーモアを交えてご紹介してくださって、
会場はなごみ、笑い声もこぼれながら、

白澤さんの奏でるいにしえの音色と、
風間さんの慈愛に満ちたソプラノによる異国の言葉の響きに

鳥肌をたてながら酔いしれた、ひととき… ならぬ、予定を超えてたっぷりと
演奏していただいた、とてもとても贅沢な初秋の夕暮れ時




終盤とアンコールに選んでくださった日本の歌は、
風間さんが言葉を添えて下さったとおり、
日本語の美しさをしみじみと感じさせてくれるもので、感動はマックス

帰りがたさいっぱい、
けれども待つ人のもとへ、あるいは帰るひとを待つために、明日の自分のために、
帰ろうか、、、、

そんな心もちになった終演でした




各地でイベントごとの多い日でしたが、定員を超えるご来訪をいただき
皆様、会場の設営にも快くお手を貸してくださいました

会場はあたたかく、やさしい空気で満ち、
本当に素晴らしい、特別な時間にしていただきました

開催の告知にご協力くださいました皆様、
ご多忙の中をお越しくださいました皆様、

そしてこの小さな演奏会のためにも入念な練習を重ねて臨んでくださいました
素晴らしい演奏者のお二人、そして猪爪彦一先生に、

こころから感謝申し上げます

どうもありがとうございました




当の猪爪先生は会場の最後列で、背の高いスツールに腰かけて聴いておられました

「手元まで見渡せて一番いい席でした、誰よりもたのしませていただきました」
そんなふうに仰って下さる先生の、描き続ける世界「 忘れられた物語Ⅱ 」


展覧会は10月15日(火)までです ※10/10は休廊日
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16時まで






油絵・銅版画・ボックスアート
そして日々描き綴られる「NOTE BOOK」

作品の数々をどうぞご高覧ください



2019年10月4日金曜日

【満員御礼】10/5(土)演奏会

猪爪彦一展「忘れられた物語Ⅱ」開幕初日に開催いたします特別企画

風間左智さんと白澤亨さんによる「ソプラノと古楽器の演奏会」
「-  古(いにしえ)の歌 リュートとともに ー 」

お陰様でご予約にて満席となりました

お知らせにご協力くださいました皆様、
どうもありがとうございました

展覧会はいよいよ開幕です
ご来訪を心よりお待ちしています



猪爪彦一展「忘れられた物語Ⅱ」
2019/10/5~15 ※10/10(木)休廊

OPEN 11:00~17:00

◆10/5(土)は、16:30からの演奏会準備のため、
16:00過ぎより会場設営をさせていただきます、どうぞご容赦ください。


◆最終日10/15(火)は16:00にて閉幕です。
じっくりとご堪能いただけますよう、お時間にゆとりをもってお出かけください。


◆作家在廊 10/5・15

(展覧会の様子は、順次アップしていきます)


2019年10月2日水曜日

【再掲】ソプラノと古楽器の演奏会

10月5日(土)に開幕する「猪爪彦一展 - 忘れられた物語 Ⅱ-」
特別企画のご案内です

お席の残りが少なくなりました!
 どうぞお聴き逃しなさいませんよう、ご予約をお待ちしています。



 ソプラノと古楽器の演奏会
  ~ 古(いにしえ)の歌 リュートとともに ~

【出演】 風間左智(ソプラノ) 白澤亨(リュート 他)
【日時】 10/5(土)16:30開演~ (1時間程度を予定)

【料金】 前売り1,800円・当日2,000円・小学生600円定員25名)






「頭の中にある世界のどこか」を油彩、版画等で表現し続ける猪爪先生の作品世界を
より堪能していただきたく、展示室にて開催いたします

猪爪先生は、制作時に中世ヨーロッパの音楽を流していることも多いとのこと
作品から、はるか遠く、時も隔てた異国の地で奏でられる音色が
かすかに聴こえてくるように感じるのは、それゆえでしょうか

猪爪先生からのリクエストもあって実現する演奏会

演目は、演者のおふたりが、先生の大切にする世界をイメージしながら
ヨーロッパ中世~ルネサンスの音楽を中心にセレクトしてくださいます

作品に囲まれながら「かすかに」ではなく全身で浴びるように、浸るように、
ソプラノと古楽器の響きを、おたのしみいただけたらと思います

幅広くご活躍の演奏者のお二人については、ご周知の皆様も多いことと思いますが、
日頃は音楽会に行く機会のない方にもぜひ、気軽にご来場いただきたいと願っています


【ご予約・お問合せ】  maison de たびのそら屋

◎電話    0258(77)2981
◎メール md.tabinosoraya★gmail.com ←★を@にかえて送信してください

・お名前と電話番号をお聞かせください。
折り返しのご連絡をもってご予約とさせていただきます。

・当館の駐車場は、演奏会時は関係者専用になります。
お手数ですが一般の駐車場をご利用ください。

・キャンセルは開催前日の10月4日17時までにご連絡をお願いします。
以降のキャンセルについてはご予約料金の全額を頂戴し、運営に充てさせていただきます。ご了承ください。


【演奏者プロフィール】

風間 左智 (ソプラノ) Sachi  Kazama

新潟市出身
新潟大学教育学部特別教科(音楽)教員養成課程声楽専攻卒
第23回新潟県音楽コンクール声楽部門優秀賞受賞
保育園、幼稚園、小中学校、ウエディングでの演奏やCM(仏壇墓石の福宝、川崎商会、きんぱちの湯など)の他、
多数のバロックの演奏会に出演
2017年「第9回千の風音楽祭」で千の風賞受賞
現在音楽教室主宰、及びヤマハわたじん楽器歌謡学院講師
新潟市西区在住


白澤 亨 (リュート 他) Tōru Shirasawa

糸魚川市出身。
リコーダーを吉澤実氏に師事
高校時、全日本リコーダーコンテストにて金賞を受賞
東京にて古楽器製作(チェンバロ、リュート等)に携わる
リュート、ガンバなどの弦楽器、ルネサンス・バロック時代の管楽器を演奏
中国音楽(笛子)を張暁輝氏に師事。1994年、中国昆明にて中国芸術祭出演
新潟市中央区在住




2019年10月1日火曜日

【御礼】「ヒデヨとキミヨ」二人展

9/21~29に開催いたしました「ヒデヨとキミヨ」
-スケッチ画家とイラストレーターの二人展- が閉幕しました

長岡在住のスケッチ画家・野田英世さんは、
今年4月の個展「ちかしさ」に続いてたびのそら屋で2度目となる展示でしたが、
直江津在住のイラストレータ・ひぐちキミヨさんとともに、
開幕初日の高木いくのさんのライブと閉幕前日のアーティストトーク、
二つのスペシャル企画を盛り込んだ、
パワー全開の素晴らしい展覧会を開催してくださいました

今回も、たくさんのはじめましてと、うれしい再会をいただきました

足をお運びくださった皆様、
二つのイベントを、ともにつくりあげてくださいました皆さまに
心より厚く御礼申し上げますとともに、
作家おふたりへの感謝を込めて、振り返りたいと思います

以下、つれづれになりますが
お付き合いいただけたらうれしいです