2018年10月29日月曜日

深まりゆく秋です

10月20日~28日に開催いたしました
長岡造形大学生5人による展示、
「おなじ窓、それぞれの景色」展が閉幕しました



ご来訪くださいました皆様、
あたたかいまなざしで、確かな励ましをくださいました皆様、
どうもありがとうございました

私も傍らで聴きながら
さまざまなことを勉強させていただきました




それぞれが主体的にやりたかったことをやり切り、
次への糧となるものを得たのではないかと思います

彼女たちの「今」を見せていただけたこと
「これから」を楽しみにさせていただけること

人生のひとつの岐路を、眩しい未来に向かって歩む彼女たちに
あらん限りの祝福と喝采と感謝を、おくります



学生たちの作品と共に過ごした会期は
絵は、版画は、表現を追求するということは・・・
いいものだなと、しみじみ感じさせていただいた日々でした


この後は、それぞれの表現への試みを
20年を越えて続けてきた作家の展覧会が続きます

ギャラリーから見える蔦の葉も色づいてきました
深まりゆく秋のひととき、どうぞご高覧ください



細谷晶夫 展 -Tender-

2018年11月6日(火)~14日(水)
11:00~17:00

会期中は無休です

***

今回の旅コーヒーもどうぞお楽しみに


2018年10月26日金曜日

「おなじ窓、それぞれの景色」展③

10月28日(日)15時までとなりました
「おなじ窓、それぞれの景色」展

先にご紹介した、個人の作品、版画リレー作品とあわせて
もうひとシリーズの展示があります


中央の机に並べられている小品群↑

この展覧会のDM↓をつくる過程を示しています


この図柄は版画なのかな? どうなっているのかな?
と、DMをお渡ししたお客様からも尋ねられていました


答えはこちら

大学の工房の窓から撮った思い出のある1枚の写真を
5人がそれぞれ描き写したものを
コラージュして仕上げたものがベースになっています




同じ景色を描いても、こんなにも表現が異なることの愉しさ

違うことを、共有できることのうれしさ

その歓びが、静かに伝わってくるような展示です


どうぞご高覧ください

「おなじ窓、それぞれの景色」展②

只今開催中の「おなじ窓、それぞれの景色」展 
長岡造形大学4年生5人による展覧会です

10月20日~28日 11:00~17:00
※最終日は15時まで


同じ版画の研究室で学ぶ5名それぞれの作品は


技法も、趣向も



表現したいものもそれぞれ



将来の進路も夢も、もちろんそれぞれ


版画を学んてみたけれど、自分の思いが表現できるのは油彩である
という結論にたどり着いた方もいて

展覧会のタイトルに「版画展」とは銘打たれていません


そんな彼女たちが共同で取り組んだのが
3つの「版画リレー」



今回の展示のコンセプトは
「対等な関係の個人と集団のコミュニケーションの記録」

会話という言語のコミュニケーションが
あまり得意ではないという彼女たち

それでも同じ学内の同じ工房で過ごす中で
気付かぬうちに影響されたり、共有するものがあることを感じ
その環境の特異性や尊さを自覚する中で取り組んだ共同制作


木版画

上段左から右へ、下段へと
5人の手をリレーして1枚の版が完成されます

傍らに添えられたメモ書きは、
数少ない彼女たちの言語によるコミュニケーションの軌跡



塩ビ版を用いたコラグラフ

一人目の仕上げた版を、二人目がどう展開するのか

前のひとが表現したものや思いを汲み取りながら
自らの版として描き足し、彫り足し、次のひとに託す

個人作品の名前と照らし合わせ、
それぞれの個人の加えた発想や工程を観るのも興味深いですが

これが言葉ではないコミュニケーションの成したカタチである、
ということが
更に興味深いところだと思います



銅版画

線の一本、トリミングの位置、紙の選び方・・・
作品としての完成度については、
鑑賞者から様々な感想やアドバイスをいただきますが

総じて、この試みと発想の面白さについては
しっかりと受け止めていただけていると感じます



私は、完成された作品でありながら
日々まだ動いているものを観ているような気持ちで
会期を過ごさせていただいています




残すところ金・土・日となりました
最終日は15時までです

土・日は学生たちも在廊予定です
どうぞお出かけ下さい

2018年10月24日水曜日

展覧会は続きます

10月20日~22日に開催した「山田命佳 展」
にお越しくださいました皆様、どうもありがとうございました

造形大学4年生5人による「おなじ窓、それぞれの景色」展  
引き続き28日(日)まで開催です
※本日24(水)は休廊日です。ご注意ください。

11:00~17:00 ※最終日は15時まで
どうぞご高覧ください



山田命佳さんの、ふるさと新潟での初個展は、
お世話になった方々に観ていただきたいという想いからの開催でした




これまでの15年、ひたすらワイヤーを曲げることに注いできた
という命佳さん

東京で活躍の場を広げながら、海外のステージを目指し
刺激的でシビアな世界に生きる彼女にとって

ご家族や大学の同期・後輩の方々との賑やかな再会は
ひとときの羽根休めならぬ、更なる邁進への決意表明のようでした




搬入を含めての4日間は、あっという間でしたが
開催のご依頼をいただいた日から最終日に至るまで、
印象的なことがとても多く、
言葉のはしばしに、教わることがたくさんありました




この地で開催してくださいましたこと、
足をお運びくださいました皆様に、
こころから感謝申し上げます




今後の活躍はもちろん注目し
楽しみにする気持ちでいっぱいですが

それ以上に
ほぼ親ごころのような心持ちで

からだを大切にね
と願いながら
はばたくひとを見送りました


2018年10月23日火曜日

旅コーヒー・フレッシュコーヒーNo.1さん

展覧会ごとに、たびのそら屋が旅先で出会った
印象的なコーヒー屋さんのお豆を取り寄せて提供する
喫茶室メニュー「旅コーヒー」

今回は、新潟県柏崎市にある自家焙煎珈琲店
「フレッシュコーヒーNo.1」さんのお豆です



これまでご紹介させていただいた旅コーヒーのお店の方々と同じく、
鮮度・品質へのこだわりや、
生産者の生活や産地の環境を大切にする取り組みへの意識とあわせて、
販売価格を抑えることにも努力しておられる自家焙煎珈琲屋さんです

今回は3種類をご用意しました

◆No.1ブレンド
ほどよい苦みとコクのバランスのとれたブレンド

◆スウィートブレンド
上品な甘み、芳醇な香りのブレンド

◆ラオス・ボラベン高原
ほどよい苦みと豊かな甘みとコクが調和したブレンド




28日まで開催中の「おなじ窓、それぞれの景色」展は
長岡造形大学の同じ研究室で学ぶ5名によるものですが

メンバーは、長岡市出身2名、柏崎市出身1名、福井県出身2名
ということで、今回は柏崎市のコーヒー屋さんのお豆を選びました




福井県から長岡市に進学してきた二人にとっては
車であれ電車であれ、往復の途中、必ず通るであろう柏崎市

長岡生まれの二人にとっては、
近いようで遠い文化・商業圏かもしれない柏崎市

柏崎出身の彼女にとっての長岡もまた
少しばかりの旅を経て来た新たな地なのではないかと思います


今回の旅コーヒーは、
ぞれぞれの旅の途中、偶然に居合わせた
稀なる時間を大切に思う彼女たちの展覧会
への祝福を込めてお出ししています




そろそろひんやりしてきました
自家製ホット・ジンジャーもご用意しています


2018年10月21日日曜日

山田命佳展②

素晴らしい二つの展覧会が始まりました

3日間だけ開催の 山田命佳展 は22(月)17時まで
残り1日となりました
※22(月)の作家在廊は13時頃~の予定です


雰囲気だけ


雰囲気だけお届けします



33点の実物を
ぜひご覧いただきたいです



ただひたすらにワイヤーを曲げ、自分の手を動かした
制作という「行動」の蓄積です、と命佳さん




DM写真より、はるかに細かい手仕事です




彼女の饒舌さと、みなぎるパワーが
このうねりと渦に集約されているのを感じます




自分にとって針金が最も自由を感じる素材だという命佳さん

そういう素材に出会えたしあわせ
触れ続けていられる歓び

苦悩もあるでしょうけれども

私には歓喜に満ちて感じられる展覧会です




同時開催の学生たちの展示
「おなじ窓、それぞれの景色」展も力作ぞろいです

やはり苦悩と歓喜ではないでしょうか
胸に届くものがあります

こちらの会期は28日まで
※24(木)は休廊日です

展示の様子は後日アップしたいと思います


2018年10月19日金曜日

山田命佳 展①

Michika Yamada solo exhibition

2018年10月20(土)~22日(月) 
11:00~17:00 
各日作家在廊予定



「私にとって金属ワイヤーほど魅力的な素材はない。
人為的だが自然的に見える曲線とパターン。
捻ったラインに乱反射する光の様や、
明らかな質量を持った線は驚くほど存在感が強い。
私にとってワイヤーワークという技術はとても優秀な道具である。
技術とは表現のための道具であって、
その技 術の積み重ねの先にこそ現れる創造性があるのではないか。」

                         山田命佳



1985 新潟県出身
2008 長岡造形大学金属工芸コース 卒業
2011   写真展「aha展」に作品で参加(東京)
   グループ展「春の風」参加(東京/のばなArt Work in GINZA)
2012 大細密展(東京/The Artcomplex Center of Tokyo)
   二人展(東京/Gallery Petitluxe)
           四人展(東京/のばなArt Work in GINZA)
2013 ※SICF14(東京/スパイラル)
2014 ARTNEXUS(東京/渋谷ヒカリエ)
2014  ※ジ・アートフェア+プリュスウルトラ2014
2016 ※「ブレイク前夜-次世代の芸術家たち-」(BSフジ) 出演
   ※ブレイク前夜展(ロイドワークスギャラリー/スパイラル)
        大細密展2016 (東京/The Artcomplex Center of Tokyo)
2017 ※SICF18
      ※Accumulate Vol.4(JINENGALLERY)
      ※Accumulate Vol.5
2018  ※ブレイク前夜展(渋谷Bunkamura)
      ※ブレイク前夜展 Art in ParkHOTEL
       ※個展(JINENGALLERY)

※が主要な展示です


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細密なワイヤーワークに取り組み続ける山田命佳さんは、
長岡造形大学を卒業して10年、
「ブレイク前夜」(BSフジ)でも取り上げられるなど
注目を集め、着実に活躍の場を広げている作家です

地元での初個展は
偶然にも出身大学の後輩在学生たちの展覧会と同時開催となりました

学生達は窓のある「太陽の間」にて、
山田命佳さんは奥の「月の間」にて展示いたします

山田命佳展は20(土)・21(日)・22(月)の3日間のみです

両方の展示を観ることのできる貴重な3日間
どうぞお見逃しなく、お出かけ下さい


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それぞれ独立した展覧会ですが
芳名帳は「太陽の間」入口1か所のみに設置いたします

お手数ですが、お名前だけでもご記帳いただけましたら
励みになります

山田命佳展会場には、
命佳さんへの感想を寄せていただくノートも設置しています


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「おなじ窓、それぞれの景色」展①

- おなじ窓、それぞれの景色 -
長岡造形大学 学生5人による展示

10月20日(土)~28日(日) ※24(水)休廊日
11:00~17:00  ※最終日は15時まで

井上亜伊理 佐藤結花 堂野みなみ 中村百音 星野優菜



maison de たびのそら屋では、春の開廊より
アート・クラフトのプロフェッショナルによる展覧会を開催してきました

今回はその道に向かおうと学び、模索する学生5名
(長岡造形大学・美術・工芸学科の版画研究室に在籍)
による展覧会です

それぞれが個人として学びながらも、
同じ環境を共にすることで共有するもの、
影響を受け合うことがあることを自覚し

個々の目指すところを追求しながらも、
対等な仲間と分かち合える期限付きの時間のかけがえのなさを
存分に味わう。。。

この展覧会は
「そのコミュニケーションの記録として」企画したものであるとのこと


個人の作品と並行して取り組んだ、5名による「版画リレー」の作品が
どんな世界の重なりを見せるのか

そのコミュニケーションを通して生まれた作品が
放つ輝きを楽しみに、開幕したいと思います



展覧会の場所として、学内や公的施設ではなく、
町なかのギャラリーを選んだのは
広く皆様に観ていただきたいからとのこと

販売作品もございます
それはこれからの道を決意しての提示です


どうぞご高覧いただき、多様なご感想と励ましをいただけますよう
よろしくお願い申し上げます


2018年10月16日火曜日

展覧会のご案内

10月下旬からの展覧会のご案内です (一部再掲)

今年の後半は、20年を超える年月を積み重ねてきた作家たちと、
その道を力強く歩み出した若い作家、
そしてまさに今、この先を模索している若人たちの展覧会を開催いたします

10月20日から12月まで、5つの展覧会が続きます

それぞれの作家・作品との出会いもさることながら、
流れを異にする5つの展覧会を観る中で、自らの心の中に
織り成されていくものについても、たのしみに迎えたいと思います


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◆おなじ窓、それぞれの景色
ー 長岡造形大学 学生5人による展示 ー

版画を中心とした作品展
個々の目指すものと、集団ならではの制作に取り組みます

10/20(土)~28(日) ※24(水)休廊日
11時~17時 ※最終日は15時まで




◆Michika Yamada solo exhibition

ブレイク前夜(BSフジ)でも取り上げられた
注目の若手作家・山田命佳さんによる、ふるさと長岡での初個展

細密なワイヤーワークによるオブジェは
3日間のみの展示です、お見逃しなく

10/20(土)~22(月)
11時~17時
3日間とも作家在廊予定 




◆細谷晶夫 展
11/6(火)~14(水) ※休廊日無し
11時~17時


◆田中幸男 展
11/22(木)~12/2(日) ※28(水)休廊日
11時~17時 
※24(土)・12/1(土)は18時まで
※最終日は16時半まで



◆エックス展 Ⅸ
ー 若きクリエイターたちの自由表現 ー

12/13(木)~23(日)※20(木)休廊日
11時~17時 ※最終日は15時まで
アーティスト・トーク 16(日)14時~





長谷川由香さんの個展に贈られた素晴らしいダリアは
会期を彩って役を終え

井田英夫さんの「五頭山」は
この場所をイメージして額装してもらったものですが
またしばらくはプライベートゾーンへ

これから12月まで
この空間に巻き起こることに期待を込めて
何もない空間に戻します



2018年10月15日月曜日

秋の宴たけなわ

10月4日から14日まで開催した
長谷川由香-染付のうつわ展- が閉幕しました

お越しくださった皆様、
心惹かれるお品に出逢ってくださった皆様、
どうもありがとうございました



今回はいろんな意味で、これまでとは違った緊張感を持って
臨んだ会期でした

私にとってはどの展覧会も全てが初めてのことで、
毎回、とても緊張して会期を迎え、
毎回、作家やお客様からたくさんのことを教わり、
毎回、新たな感動を抱くのですが、

今回のような、生活の道具としてのうつわの個展というのは、
これまでの展覧会とはまた違う要素が大きいもので、

果たして・・・?

と思うことの多い会期でした




でも、お陰様で、
本当にお陰様で。。。

ありがとうございます