2023/10/6~15に開催いたしました
October Exhibition 《Progress》は、お陰様で大変にぎわいながら閉幕いたしました。
長岡造形大学の美術・工芸学科3年生5名と、
大学院 美術・工芸領域の1年生2名、2年生1名、総勢8名による展覧会。
集大成としての「答え」ではなく、現段階の「問い」に出会いたいと願って開催しました。
未完成であることや不完全さを恐れずに、模索した中でのベストを提示すること、
それを外部の評価にさらすことは、大変緊張することであったと思いますが、
在廊時にお越しくださった皆様には、きっと同じように、
眩しく感じていただいたのではないかと思います。
出展者は学生の「有志一同」ではなく、私がこの1~2年の間に個別に出会うことのできた方々です。
「学生」という集合体ではない、ひとりひとりの世界を垣間見せていただきました。
その出会いはひとえに、彼らが卒研や「長岡芸術工事中」など、一般市民に公開される場で作品を発表してきたことや、たびのそら屋に足を運んでくださり、自身の制作や発表への能動的な気持ちを聞かせてくれた、行動の蓄積の賜物です。
コロナ禍では学生にも様々な制約が課され、修士2年の大嶋さんの学年では卒研が非公開になるなど、関わりの断絶が至るところに生じた日々だったと思います。
そんな中でもタフに、柔軟に、世界を見つめ、制作の手を止めなかった彼らの話を聞けたのも、とてもうれしいことでした。
ギャラリー併設の「工房このすく」の運営メンバーでもいらっしゃる、小松佳代子先生、岡谷敦魚先生、そしてさかいともみさんからは、折々に、研究者として、教員として、作家としての制作や学術についての話題をもたらしていただき、学ばせていただくとともにギャラリーの立場でできることについても、様々なヒントを頂戴しています。
小松佳代子先生の研究テーマのひとつである「作家の制作過程の思考」については、これまでも折々に話題にしてきましたが、それを開示することは、鑑賞者側が理解を深めるというだけでなく、作家にとっても、もたらされるものがある(場合もある)ということを垣間見る機会を幾度もいただいてきました。
そのことが、今展の下地となり、企画の意義についての確信を与えてくれたと感じています。
出展した学生たちが在籍する研究室の先生方には、授業や制作課題に加えての学外展示の取り組みを、あたたかく見守っていただいたことと存じます。
ご多用の中、足をお運びいただき、じっくりとご覧くださいました馬場学長はじめ、先生方、教務補助職員の方々、関係者のみなさまのお力添えに、心より厚く御礼申し上げます。
卒業生や、学友、後輩の皆様がご覧くださったことも、出展者たちには大変励まされることであったと思います。
手仕事や美術作家の方々にも多数お越しいただいたことも、とてもうれしいことでした。
私と同じく、一鑑賞者として関心を寄せてくださいました皆様におかれましては、若者たちのこの先の展開をたのしみに思う気持ちを共有させていただけることが、なによりうれしいことです。
SNS含め、広報にご協力くださいました皆様、事業所ならびに各紙様にも、
心より感謝御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。
💐井上結衣 💐江濵陽莉 💐小林優月 💐坂井優斗 💐堀内路加
スピンオフとして書きたいと思います。
《 次回展覧会 》
2023.11.7(tue.)- 19(sun.)
有元利夫 オマージュ展
詳細は近日アップいたします。
勢いある若者たちの展覧会から、今まさに活躍の作家たち、
そして歴史に刻まれた憧憬の作家の世界へと、企画展は続きます。