近藤綾さんと同じ場を過ごしてほしい、と思った方がもうおひとり。
今年の2月に出会った長岡造形大学(当時3年生 / 現在4年生)の村越日生子さんです。
Instagram @ichi_hinako
ガラス作品4点と、写真作品1点をご出展
(喫茶室には参考作品を2点 ↓ 展示しています)
各出展者とも作品の追加があり、会場はいろんなところが開幕後に変化していますが、日生子さんは都合のつく限り連日在廊してくださって、その都度(本当に日々)展示は細かに更新されています。
作品も、どんどん更新。
喫茶室の2作↑は、こちら↓の作品の前身の作とのこと。
この作品も、早くも次なる作のための「前身」となっていく様子です。
当初は完成品として価格をつけて展示する予定でしたが、あまりに薄い部分があり、再度の制作を試みてくださったのですが、思うように再現できなかったとのことで、非売品としての展示になりました。
不完全、未完成の作品ですが、私は大変うれしいです。
どうしたらその素材を表現できるか、思い描くフォルムをカタチづくれるか、
ガラスは思うようにならない素材である、ということを表現するために。
日々の挑戦の過程を見せていただけていることが、とてもありがたいです。
日生子さんの展示作品についてのキャプションも、開幕日から幾度も改変され、日々クオリティが上がっていく様子を見ていましたが、ついに作品解説が掲示されました。
金属の液体に浸した新聞紙片をガラスと一体化させた作品のコンセプトと、
1点だけ飾られた写真作品に込められた想いを、ぜひご一読ください。
「かさなり」
硝子・新聞紙・銅媒染液・鉄媒染液(2021)
「となり」
硝子・新聞紙・銅媒染液・鉄媒染液(2021)
「つつむ」
「おくりもの」
キヤノン写真用紙・プレミアムマット・インクジェットプリント
A4(2020)
今年の年明け、たびのそら屋から柿川の上流に向かってほど近い、渡里町のシェアアパート「416 STUDIO WATARIMACHI」の一室と、隣接する蔵の2階を会場に、長岡造形大の学生たちが、何回かに分けて自主的な学外展示を開催していました。
コロナ禍で、一般市民の入館が規制された大学内から、街に出て発表活動をしてくれることにうれしさと頼もしさを感じながら足を運び、拝見した中でとても印象的だったのが、ちょうど在廊しておられた村越日生子さんの作品と展示でした。
この方はどんな道を選んでいくのだろう、と気になりました。
卒業後もガラス制作を続けていけるか、迷いながら、自分の道を拓こうとしている様子に、もしかしたら近藤綾さんも、こんな学生時代を経てきたのだろうか。。。と想像しました。
ガラス作家としての道を、模索しながら少しずつ切り拓いてきた綾さんと、同じステージで同じ時間を過ごす中で、何かのヒントや、これからにつながる励みに出会うこともあるのではないかと、僭越ながら思い描いたふゆの日でした。
会期を通して、彼女が常に手を動かし、思索し、自らを更新していく様子を垣間見ています。
2021/2/8
WATARIMACHIの展示に向かう途中の柿川。
あの時の展示でも、日生子さんはできる限り在廊されていたのだなあと、
僅かな暖房ではあたたまりようもない雪の日の蔵の会場を思い出します。
2021 DECEMBER EXHIBITION ー g i f t ー
2021/12/6(mon)~19(sun)
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16時まで
CLOSED 12/9(thu)・15(wed)
12/19(日)最終日は作家全員在廊で、16時にて閉幕です。
どうぞ足元にお気をつけてお出かけください。