2025年1月25日土曜日

宮川晴香/出展作品

2025 NEW YEAR EXHIBITION 《 Progress 2 》
Tabinosoraya Presents/Feat. 長岡造形大学学生・大学院生8名の展覧会

1月15(水)~26(日)※1/17、22休廊
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16時まで


◆宮川晴香 / MIYAKAWA Haruka (造形研究科 博⼠後期課程1年


略歴・コメント⇒
Instagram @gomi_ya0
在廊日:1/18・19(12~17時)、26(15時~)







《Grade separation》 type 1

20×182×92㎝(2024年)


また新たな「彫刻」なるものへのアプローチと出会わせていただいています。

12月のゆいぽーとレジデンスで手掛けた2つの作品を出展してくださった宮川さん。
女子美術大学、大学院まで木彫を学び、今は彫刻の”彼岸”を目指しているとのこと。


固定観念からの解放、新たな彫刻の模索は、かならずしも、彫るという行為を伴わないのでした。

ギャラリー床面に広がる作品《Grade separation》 は、様々なもの・いきものとの関係性の問いかけの一環。

「立体交差」と名付けられた作品は、台座となるアクリル板と、そこに挟まれおぼろげに透けて見える写真と、そこに置かれた枝で構成されていて、以下のような解説が添えられています。







《Grade separation》

飛び去るカラスを追い、松の枝を拾いながら防砂林を歩いていたら迷った。

私は現在地を確かめた。

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本作のプロセスは以下の通りである。

1.カラスを探す。

2.木に留まっているカラスがいればその木の下に落ちている枝を拾うことができる。

3.枝を持ち帰り、枝に従って色を塗り分けるなど手を加える。

4.友人と一緒にいるときにカラスの写真を撮影してもらい、

カラスが写っていると思われるものをもらう。私は写真を選べない。


この作品内にある「カラス」「木」「友人(が撮影した写真)」「私」は交わっているように見える。

一方で、それぞれはただそれとしてあり続け、間には距離をもち、平行線をたどっている。

交差の中での間合いを把握することで、自立が浮き彫りになるのではないだろうか。


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もうひとつは窓辺にある一対の作品。







《SCAVENGE-DECOMPOSE》

樟、アクリル(2025)
32×17×15㎝
31×17×15㎝



《SCAVENGE-DECOMPOSE》

本作は一つの材をグリッド状に分割している。
分割したものを彫り、その時に出た全てを集めた。
使用した材は、木であった頃はおろか、原木であったことすら私は知らない。

生物学で腐肉食者は「Scavenger」、分解者は「Decomposer」と呼ばれる。
屍を漁られ、分解される者は外部からの影響を受け形態変化しながらも、なおそこにあり続ける。



















制作者の思考を感じながら、作品そのもののうつくしさを
うつりかわる窓の景色とともに味わっています。


《Progres2》は1/26(日)16時まで。
どうぞおでかけください。


◆1/26 在廊
11時頃~高野 13時頃~廣田・下澤・牧田 15時頃~宮川







宮川さんの参考文献の1冊
喫茶室でご覧いただけます