只今開催中の展覧会「長谷川由香・染付のうつわ展」の喫茶室では、
長岡市与板町在住の日本画家、田中秀美さんの作品展を開催しています。
2017/7/17(土)~27(火) ※7/22(木)休廊日
OPEN 11~17
長谷川由香 「染付のうつわ展」
【同時開催・喫茶室特別展示】
田中秀美 日本画作品展「いってみたいな空の上」
【会期後半の在廊日】
◆田中秀美さん 7/23・25・27△(各日午後)
◆長谷川由香さんの在廊はありません。
たびのそら屋では、2019年の開廊1周年記念企画「flow展」でご出展いただいて以来、二度目の展示です。
「山百合」部分
(水干/半切/2020)
琳派と小林古径(等々)が大好きという秀美さんは、古典に敬意を抱き、憧れとしつつ、独学で日本画を学んでこられました。
主には自ら育てた植物を描かれるのですが、いわゆる日本画の植物画と思うことなかれ。
ご本人は至って穏やかで控え目なお人柄ですが、作品はなかなかに挑戦的です。
植物を育てることも、それを描くことも、ある意味、定位置に居ることに思えますが、
時空を超える冒険や開拓も、彼女のライフワークであったと知る今展です。
「ピオニー」
(水干・岩絵具・太子 / 2021)
芍薬の英名。
香りが漂ってきそうなあでやかさですが、それだけでないのが秀美さんの作品。
香りが漂ってきそうなあでやかさですが、それだけでないのが秀美さんの作品。
「古い絵にシミができるみたいに」ぽつりと金をほどこしたという、なにげに物議を提供している1枚ですが、そのことにも込められた意図のあることを聞かせていただきました。
「アンジェリケ」
(水干・岩絵具・八ツ / 2021)
今展のタイトルは「いってみたいな空の上」で
「雲の上」ではありません。
「雲の上よりもうちょっと上、、、 宇宙とか 」
とお聞きした時の衝撃。
八重のチューリップは花が重くて雨などで折れてしまうので、折れたら活けて描くのだとか。
「空の上へ」
「桜波」
(水干・岩絵具・吋 / 2021)
「さくらなみ」は多肉植物。 気になるチビ助。
大切にしている植物の大半を植木鉢やプランターで育てている秀美さんは、
多肉植物もたくさん育てておられます。
多肉植物もたくさん育てておられます。
「根っこがついていないのわかります?」と秀美さん。
「胡坐をかいたみたいな」感じで、山の上に鎮座しているのだとか。
このまま空の上へ行けちゃうのかな。
もしかして初飛行?
葉っぱが「ワーイ」ってなってます。
風格ある植物には敬意が、折れたり、小さかったりする植物には慈しみが、伝わって感じられるのは、秀美さんが日々その植物たちと語らいながら愛でておられるからに違いなく、描くための「観察」という切り取られた行為でなく、共に過ごす時間の濃密さが、そこには表れているように感じます。
ご紹介つづきます。