このすく展/作家紹介④長島裕子さん・廣川澄子さん
【 長島裕子 / NAGASHIMA Yuko 】
2009年から、けしごむはんこの作品でグループ展、作品展に出品
現在は工房このすくの月曜日版画部で銅板画を制作
時間を重ねて消えたり現れたりする難しさや面白さを色々と体感しています。
これからも楽しく学びながら活動したいと思います。
Instagram @andama10 (https://www.instagram.com/andama10/)
表立った制作・発表活動はしばらくお休みしておられた長島裕子さん。
久しぶりの作品展示に、旧知の方からは「眠れる獅子、ついに目覚める!」と感嘆されていましたが、私も同感で、裕子さんの作品が再びこの空間に展示される日を待ち望んでいました。
「水中花(321)」
sold out
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「朝の声(426)」
どなたの出展作にも様々な伏線があり、パッと見ではわからない謎めいたものを感じるのですが、裕子さんの作品にもいろいろ含まれているようで、間近で見入ります。
タイトルに添えられた数字は版を描き始めた日付で、版画のどこかに数字が読み取れます。
基本的には「月日」の数字。「水中花(321)」だけは令和3年の「3」と2月1日の「21」で「321」。
それとは別に、版画作品によく見かける「 / 」はエディションナンバーと言って、分母は同じ版で何枚刷るか、分子はこの作品が何枚目に刷られたものかを示しています。
「1/1」と書かれていたら、同じ版からは1枚しか刷らない(販売しない)ということ。
「1/1」と書かれていたら、同じ版からは1枚しか刷らない(販売しない)ということ。
版画なのにオンリーワンなのは、展示作と同じように刷れない(色や濃淡の再現等)という事情がある場合もあるようです。版をつくるのも大変なことですが、安定して刷るのも技術を要すること。
他にAP(アーティスト・プルーフ)と表記された、作家が保有している版も存在し、APが販売されることもあります。いずれも作家本人が世に送り出す作品に責任をもって判断して決めています。
「プラスチック(531)」
sold out
裕子さんは、ここが「ギャラリーmu-an」だった頃はオーナーの迪子さんを慕って通い、迪子さんに代わってカウンターの中におられたこともあると聞きます。
”獅子”というなれば、ちっちゃい”小獅子” のような、かわいらしい外見から秘めたるものが溢れ出ている、存在自体がアートのような方。
関わってきた場所や環境、ご自身の日常も変化する中、胸の内や手元では、ずっとクリエイティブなことを続けて来られた印象です。これからまたこの場所で作品を拝見させていただけることを願っています。
「レター(726)」
喫茶室の奥の棚に展示しています
裕子さんのInstagramはいつもとても楽しみです。
今展の作品と併せてどうぞご覧ください。
【 廣川澄子 / HIROKAWA Sumiko 】
女子美術大学西洋画科卒業
上越教育大学大学院教科領域コース終了
県内中学校で35年間美術教諭
現在非常勤講師
グループ展や個展で油絵で発表。
版画は深みにはまりたかった題材です。
絵画と版画は違いますが、描くように版画しています。
中学校の美術教諭を務めてこられた廣川澄子さん。
「ギャラリーmu-an」で、成長した教え子の方々と一緒に絵画展を開かれたことがありました。
なんて素敵な「先生」であり、素晴らしいつながりの展覧会だろうと思いました。
あのときの生徒の皆様、「澄子先生」は今も挑戦し続けておられますよ☆
しかも、元気!パワフル!
「突き出しA・B・C」
エッチング・リフトグランド・アクアチントの技法を用いた、はじめての銅版画の三点盛。
1枚つずつの作品ですが、3枚並べた額装がとても素敵です。
人生の年輪も感じる作品です
「冥界からの便り」
なんと書かれておりましょうか。。。
人生の年輪も感じる作品です
1周年記念「このすく展」
2021/9/24(金)~10/3(日)※9/29(水)休廊日
OPEN 11~17 ※最終日は16時まで
【工房このすく】
Twitter → https://twitter.com/nagaokaprints
Instagram→ https://www.instagram.com/kobokonosk/