2024年4月11日木曜日

不破妙子②拭きうるし

布着箸(ぬのきせはし)とケヤキの板皿は、
木の性質や木目のうつくしさを生かす「拭きうるし」の技法を用いたお品です。

乾漆技法に用いられる「麻布」を、補強を兼ねた意匠として用いています。





展示台に敷いてある緑色の布が、その麻布。
かつて「蚊帳」だったものがちょうどよい丈夫さとのことで、
古物として流通しているものを仕入れて、ほどいて用いておられます。

脱乾漆技法では漆と共に何層にも重ねるので、かなり使うとのことですが、

伝統工芸は技術の継承もさることながら、素材や道具をつくる職人の減少も深刻な問題で、制作に必要なものが徐々に手に入らなくなっている悩ましい現状もあるようです。





細い先端が使いよい、布着箸

握るところに麻布を着せてあります





ケヤキの板皿は
柾目(まさめ)(上)と板目(下)をお選びいただけます





板皿の裏面は補強を兼ねた意匠




おもて面の角も、欠け防止の補強が施されています



板皿は、これまでは杉材で制作しておられましたが、今回は欅(ケヤキ)です。
密度の濃い木のズシリとした質量感が、うつわの印象を重厚なものに変えた気がします。

私が愛用しているのは杉材のものですが、大変活躍しています。
サイズ感のご参考までに。






義母からの巻き寿司と煮物で昼御膳🌸✨

盛り付けがイマひとつでも(/ω\) お料理とうつわが素敵なら食べる気持ちはうっきうき。

右上は、昨春にご出展いただいたムーニーともみさんの染付。
左上で醤油皿としてスタンバイしているのは、益子の奇才・寺門広気さんのスマイリーな豆皿。
(どちらも過去に益子の陶器市にて)


うつわはたのし。
陶磁器と木、それぞれのたのしみがあります。







木目や彫り痕がたのしい木のお皿。

トーストには無垢の木、
脂気や色移りが気になる時は、漆ぬりを使っています。

上二つは不破妙子さん(拭き漆)
左下段、富井貴志さん(拭き漆)
右下段、湯浅ロベルト淳さん(無垢)

陶器と磁器にもそれぞれの良さがあるように、
木のうつわも、無垢のよさ、漆仕上げならではの良さがあります。

いずれも使う時には気持ちがアガります。








❖即時お渡しできるお品が残り僅かとなっております。
在庫がないものは、展示品の取り置きで会期後のお渡し、
展示品が売約済みの場合は、注文生産で数か月後のお渡しとなります。

お待ちいただく間も、ワクワクしていただけますように。