2022年9月14日水曜日

旅コーヒー/コーヒーとタープさん

たびのそら屋の喫茶室では、展覧会ごとに異なるお店から取り寄せたコーヒーを「旅コーヒー」と称してご提供しています。

遠い国から運ばれてくるコーヒー豆を、丁寧に選り分け、焙煎するひとが全国各地におられます。

私が旅先で出会ったお店もあれば、出展作家さんからご紹介していただいたお店のこともあります。

かつて訪ねた地や、いつか訪ねたい場所を想いながら、お客様といただく旅コーヒー。




《 しんぞう個展「スポンジ」》会期中の旅コーヒーは、

十日町市蓬平の「コーヒーとタープ」さんのお豆です。

先のご紹介記事もご参照ください⇒






今回のラインナップは、東ティモール、ルワンダ、エルサルバドル。

オンラインストアに店主・会田さんのそれぞれの豆への思いが書かれていますので、
ぜひご覧ください。⇒

と書いたところ、、、只今メンテナンス中でしょうか、オンラインストアの商品が表示されませんので、
事前に送っていただいた今回のお豆の紹介文を一部、転載させていただきます。

報道カメラマンとして紛争地にも赴いておられた会田さん。
今もコーヒーを通して ”旅” されていることが伝わってきます。

Instagramには日々の暮らしが⇒



 


東ティモール・フェアトレード有機豆 (ウォッシュド)

甘みと酸味がバランスよく共存し、透明感のあるまろやかなコーヒー

 

東ティモール最高峰ラメラウ山を望む尾根に広がるレテフォホ村で育ったコーヒー豆。レテフォホは現地の言葉で山の上(lete=上、foho=山)という意味。

 

コーヒーベルトの真ん中に位置し、標高は13002100m昼夜の寒暖差がとても大きく、日中太陽の光を吸収して膨らんだ果実は、夜の寒さで収縮します(僕が滞在した時も、昼間はTシャツで過ごせても、夜は持っている服を全て着込んでも寒かった)。これを繰り返すことによって甘いコーヒーチェリーへと成長していきます。また、年間の降雨量は25003000ミリほどあり、美味しいコーヒーの実が育つ条件がそろった環境で、昔ながらの自然農法で栽培した後、完熟豆を手摘みで収穫しています。

 

僕は2008年に初めて東ティモールを取材で訪れました。王子ネピアとユニセフによる「水と衛生のプロジェクト」を記録するためでした。2014年に出版した拙著「トイレをつくる 未来をつくる」(ポプラ社)の取材中、毎日、一緒にコーヒーの森に入り、完熟豆を摘み、コーヒーを淹れてもらいました。僕の自家焙煎を始めた原点がここにあります。




ルワンダ・アバトゥンジ農園 (フルウォッシュド)

花や柑橘系のような上品な香りと甘味。アバトゥンジ特有のピュアな酸味が広がります。

 

ここは1904年にドイツ人宣教師(ジャーマン・ミッション)によってコーヒーが持ち込まれたルワンダ・コーヒー発祥の地。豆はロングベリーのブルボン。現地では「イカワンデンデ」と呼ばれています。

 

報道カメラマンの僕としては、ルワンダといえばルワンダの大虐殺をどうしても思い起こしてしまいます。1994年にフツ族とツチ族の民族対立から端を発して、50万〜100万人の犠牲者が出たと言われています。映画「ホテル・ルワンダ」や「ルワンダの涙」をご覧になられた方も多いかと思います。

 

そんなルワンダでは今、コーヒーで復興を遂げようと国をあげて栽培に取り組んでいるそうです。僕はそんなコーヒーを応援したくなるのです。



エルサルバドル・ゴビアド農園 (ナチュラル)

ワインのように濃厚で甘みが長く続く広がりのあるコーヒー

 

アウアチャパン西部アタコは、標高が高く、コーヒー栽培にとても適した土地として知られています。標高1300mでコーヒーは生育しており、約12ヘクタールの農園では、主に品種ブルボン、パーカスがインガのシェードツリーの下で育っています。ゴビアド農園で収穫されたコーヒーはエルカルメン農園が所有するか工場で処理され、アフリカンベッドにて約14日間乾燥されます。乾燥後約1ヶ月間熟成され輸出されています。

 

エルサルバドルと言えば、オリバー・ストーン監督の映画「サルバドル・遥かなる日々」が思い出されます。米国人フォト・ジャーナリストのリチャード・ボイルが、エルサルバドル内戦を取材した際の自らの実体験を描いた小説を映画化。 僕はアメリカのミズーリ大学でジャーナリズム学部報道写真学科の学生だったころ、授業で見ました。

 

このコーヒーを飲むと、映画を見終わった後の甘酸っぱさを思い出します(コーヒーのテイストとは関係ありませんが)。






「コーヒーとタープ」さんのある、やぶこざきキャンプ場
好きなところでコーヒーを飲むことができます


本当にきもちよかったこの広場の景色を幾度も思い返します。


先日、会田さんと蓮池ももさんが《しんぞう個展》に訪ねてくださいました。


会田さんがカウンターの外で、私が内側に居るというシチュエーションは、
再びあるかどうかという貴重な事だったかもしれません。
(緊張しましたーーー(*ノωノ)


うれしい出会いと語らいの時間でもありました。

会田さんと、ももさんのこころにも、
ご来訪のみなさまのこころにも、展覧会のひとときが残れば、とてもうれしいことです。

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しんぞう 個展 「 スポンジ 」


2022/9/5(月)~18(日)

open    11:00~17:00  ※最終日は16:00まで
closed  9/8(木)9/14(水)

◆在廊日 9/5,7(夕方4時まで)、9/18(終日)

SINZOW  HP ⇒  
Instagram⇒ @sinzow_art