小さい頃は絵よりも星を見ることに関心があったという柏田さん。
星座やギリシャ神話がモチーフに用いられることも。
❖色彩は再現できておりません。会場で実作品をご覧ください。
《 星座を越えて 》
油彩・キャンバス / F4
神話への憧憬から、「物語」や絵本をイメージした作品に注力していた頃もあったという柏田さん。
《星座を越えて》は、そんな親しみやすさのある作品です。
でも、この二人の旅は決して楽しいだけのものではないような、
想像が膨らむ表情をしています。
思えば、銀河鉄道の旅とて。。。
喫茶室では、掲載誌や過去に執筆されたエッセイの抜粋もご覧いただけます。
柏田さんが現在も所属するギャラリー「一枚の繪」さんが発行する美術雑誌『一枚の繪』の2008年8月号(右上)にて若手画家として紹介されたインタビュー記事では、星座やギリシャ神話にルーツを持つ作家世界の物語性に焦点が当てられています。
柏田さんが現在も所属するギャラリー「一枚の繪」さんが発行する美術雑誌『一枚の繪』の2008年8月号(右上)にて若手画家として紹介されたインタビュー記事では、星座やギリシャ神話にルーツを持つ作家世界の物語性に焦点が当てられています。
その中で、宮沢賢治にも影響を受けたこと、「いつか賢治のエッセンスを取り込んだ絵画が描ければと願っています」とおっしゃっているのですが、
2011年9月号(左上)では、宮沢賢治特集の中で柏田さんの作品とエッセイが掲載されていて、長年の思いを叶えられたことを知ります。
作品写真に添えられた(同じくらい重要な)エッセイ「賢治と私/詩に共鳴し描いたスケッチ」からは、掲載されている作品が、いかに長く深い探求を経て昇華された絵画であるかということが伝わってきます。
従来目にしてきた、いわゆる宮沢賢治オマージュの絵画とは全く異なる、柏田さん独自のアプローチ。
私は画家と詩人の時を超えた”共鳴”のカタチに感銘を受け、ふるふると、ちいさく共振するのでした。
バインダーにまとめてあるのは、柏田さんの文章が抜粋された「紙束」です。
綴られた言葉からも、作家の世界の謎と奥行きを感じていただけたらと思います。
《 柏田良彰 展 》
▶会期 2024年5月14日(火)~26日(日)
▶OPEN 11~17時(最終日16時まで)
▶休廊日 17(金)22(水)
▶作家在廊 5/14・16(12時頃~17時)、26(終日)