2024年5月12日日曜日

庭のいろいろ/アシナガバチとウッドデッキの話

春の展覧会ではみごとな花景色を見せてくれた裏の眺めは、
連休の間にハゼノキと桜が勢いよく生い茂り、すでに初夏のような木陰となりました。




いい季節を謳歌するのは様々な虫たちも同様です。

川べりのグミノキが満開だった4月には、クマバチがちらほら、
気温が上がった昨日は、今シーズン初のアシナガバチも見かけました。


え、Σ(゚д゚lll)  ですよね。

私も、アシナガバチは色や顔つきが凶暴そうで、反射的に「コワっ」と思っていましたが、
最近出会ったサイトでその生態を知ったら、心持ちがすっかり変化しました。


むやみに恐れなくていい(正しく恐れる)ことを知る、というのは、なんという安心感でしょう。


たびのそら屋で遭遇するかもしれない皆さまにもご参考にしていただきたく、ご紹介いたします。






一株だけある自生のオオアマナ


山形県の安藤竜二さんのHP、ぜひご覧ください。
(蜂の画像が苦手な人はご注意ください。)


アシナガバチ畑移住普及プロジェクト→ https://ameblo.jp/asinagapj/

Xアカウント→ @asinagabee

安藤さんは、アシナガバチを農業における益虫として見直し、生態を紹介するとともに
人間の生活領域に巣ができてしまった際には「移住」させることを提案しておられます。

これまでにもいろんな媒体で紹介されているので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません⇒

HPのトップ画面に掲載されているご著書『知って楽しむ ハチ暮らし入門』(安藤竜二 著/ 農文協)は、
コメリ書房北長岡店さんの目立つところに置いてありました。





飛来した実生の植物
もふもふしてかわいいので育てていたら、
小さな花が咲きました

サギナ(アイリッシュモス)
名前はモスでも苔ではなくナデシコの仲間



安藤さんによると、5月~6月の季節に見かけるアシナガバチは「母蜂」で、掴めば刺しますが、あちらからは決して襲ってこないそうです。まだ働き蜂もいないため一人で巣作り&子育てをしている最中で、戦っている暇はないし戦って死ぬわけにもいかなくて、「逃げるが勝ち」の心境だとか。

要注意なのは7月から9月。

「7月に働き蜂が生まれると、近づいたり、ぶつかったりすると襲ってきます。子供を守るために襲ってくるので、巣がない所で働いている蜂が人を襲ってくる事もありません。9月中頃になれば、子育てを終えて、針を持たないオス蜂と来年の母蜂だけの家族になるので、どんなに巣に蜂がいても襲ってくることはありません。」

◆「春のアシナガバチQ&A」を読むだけでもかなり安心感UP ⇒


 

休廊中はウッドデッキ修繕のためのペンキ塗りも



1年越しの懸案はウッドデッキの三角ゾーン

直線部分は少しずつ直してきたのですが(オットが)、
三角ゾーンは土台の老朽化が激しいため、大工さんのお世話になることに。

DIYするつもりで購入してあった木材を再塗装して、
黄砂で汚れたデッキを洗い清めて、翌日の作業を待つ夕暮れ。






張り替え予定の板に育ったモスとの別れは少々さびしく




救出しちゃおうかなーー 


こうした苔類・菌類がウッドデッキを朽ちさせてきたわけで
ちいさく限られた場所にあってくれればかわいい、という身勝手な思い、、、






たびのそら屋では青もみじがうつくしい中庭が、アシナガバチに人気のスポットです。

水場が近く(メダカ池)、雨がしのげて(軒下)、緑ゆたか(餌となる昆虫がいる)で、
天敵の鳥がいない。(鳥は警戒心があるので中庭までくることは稀です)
確かにこれは最高の環境でしょう。

たびのそら屋のアシナガバチ遍歴は、さかのぼること4年前。

中庭に巣ができていることに驚いて、生態のことはよく調べもせず、
駆除の方法だけを調べて、かなりかわいそうなことをしてしまったのは私たちのトラウマ。

それを踏まえて、2年目に営巣された際はオットがアシナガと何か約束を交わしたらしく、
海水浴場にありそうなシャワーヘッドサイズの立派な巣ができましたが、無事に共存。


とはいえご来訪のお客様に影響があるのは避けたいので、
3年目は営巣自体を未然に防ごうと、手元に残っていた薬剤を散布したところ、、、
大事にしている生きものに被害が及んでしまって大ショックΣ(゚д゚lll)ガーン

誰が一番凶暴かといえばワタシだ( ;∀;)
という、泣くに泣けない因果応報な事件があり、、、

それも踏まえて迎えた4年目の昨年は、前年の薬剤が効いているのか中庭には営巣せず、
エントランスの天井の鉄骨内に巣づくりしたのか、出入りするのを見かけました。

そこ(鉄骨)は真夏には熱くなるよー と言ったのは届いたかどうか、、、





昨年7月の健やかなメダカ池
毎年、田中幸男さんがご自宅の水槽から分家してくださいます


そんなふうに、蜂を怖がりながら、自分の邪悪さにたじろぎながら、
今年も悩ましい季節がやってくる… と思っていたところの安藤竜二さんとの出会いでした。


毛虫やカメムシなど、私にとってうれしくない昆虫を捕食してくれたり、
攻撃性のあるスズメバチと競合してくれるアシナガバチ。

お迎えする気持ちの準備はできています🐝🌿🐤

安藤さんが提唱するような「移住」をさせるところまではできなくても、
営巣チェックをまめにして、至近距離に巣ができかけたときには、
蜂人生のやり直しがきくナルハヤで「ココダメ」を伝え、
薬剤をつかうことなく、ほどよい距離で共存できますように。

´)((キリッ・´)((キリ





大工さんの作業一日目が終わった夕暮れ

浮いた板2枚と、朽ちた部分の土台が取り換えられただけで
すでに清々し✨






床が張られて仕上がるのは開幕前日の予定ですが、天気予報は雨。

しばらくこの状態でもノープロブレムのうつくしきプロのお仕事。
安心してお任せです🌈


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❖ 5/13 追記 ❖

週末の暑さから一転、開幕前日はなかなかの雨天になりましたが
そんな中、大工さんは予定通り、早々ときれいに仕上げてくださいました✨🙏





プロの仕事が加わって、新旧様々、パッチワークのようになっていますが、
自分たちでできることはなるべく、のDIYの苦心や、
ここで過ごしてくださったお客様たちの語らいの光景、
時折来訪する小動物たち(野鳥、迷い猫、ハクビシン、謎の金色のふわふわ、昆虫いろいろ等々)の記憶とともに、いとおしきウッドデッキの歴史です。