このHPの「EXHIBITION」の更新が止まっていることを、時々、思い出します。。。
5周年の宿題はいろいろあって、アーカイブの整備もそのひとつ。
今日のところはひとまず、これまでの春の展覧会について振り返りたいと思います。
開業初年度の2018年は、ギャラリーmu-an さんの後に改めて一から営むにあたり、その段階で出逢っていた作家の方々にお声を掛けさせていただき、開廊記念企画「あらたなはじまり展」を2期・総勢38名のご参加で開催しました。
2018/4/6 OPEN
第Ⅰ期「アートの風」(24名)
第Ⅱ期「クラフトの光」(14名)
今、思うと、よくやりました。。。
ひとえに出展作家の皆様の実働とお力添えのおかげですが、右も左もわからないのに、随分と大胆なことをしたと思います。
わからないからこそ、なんとなくのイメージでできたことかもしれませんが、
とにかくアップ、アップ。
1月の転入・大掃除・凍結&漏水ハプニングから4月6日のオープンまで、、、
そしてその後も、怒涛の日々でした。
翌春の展覧会からは、新たな一年に向けたテーマを決めて、イメージに合う作家4~5名にご依頼して開催。
(逆に、出展していただきたい作家のイメージから展覧会テーマが浮かぶこともあります)
1周年は、私が幼少期の頃、人生最初に出会った”画家”といえばの 故・村山陽先生(上越市)にもご出展いただきました。陽先生と、青森県から出展してくださった猿田千帆さんファミリーにも会場にお越しいただけてうれしかった《flow》(2019)
「流れる」「よどみなく進む」「(ゆるやかに)たなびく」が、ギャラリー2年目に向けたイメージでした。
2周年は、コロナ禍に翻弄されながら、出展作家に支えられて開催できた《izumi》(2020)
こんこんと湧き出る鮮烈な【泉】のようなイメージを感じた作家たちの【izm】=主義・主張・流儀にも出会えることを願ってつけたタイトルでした。
出展作家たちの力強さを感じた会期でした。
3周年は、先の見えない時代の中でも「ART」は確かな「希望」を放っていると、ギャラリーを営みながら感じてきたことを確かめるような気持ちで臨んだ「hope」(2021)
無いものを願う「希望」ではなく、そこに確かに在る希望。
作品だけでなく「作家」の存在そのものが世の「希望」であると思っています。
4周年はコロナ禍3年目でしたが、
もう、旅しましょう、という気持ちを込めて《Journey》(2022)
コロナに関わらず、様々な事情で遠出はできないとしても、
We can travel freely at any time in front of art.
私たちはアートの前ではいつでも自由に旅することができる
そんな思いを異世界への ”旅” を感じさせる作家に託しました。
この年、Ken Sakamotoさん(千葉県)には前年に続いてご出展いただき、Kenさんの絵の中に登場しそうな作品を作る陶芸家・猿田千帆さん(青森県)にも同じ空間に展示させていただきたく、2019年以来2度目のご出展をお願いしました。
徐々に具体的な展示イメージをカタチにできるようになってきた4年目。
正確に言えば、私のイメージなど悠々と上回り、搬入後には想像以上の光景が繰り広げられるのが常。Kenさんと千帆さんだけでなく、カルベアキシロさん、さとうゆかさんも、どこか通ずる質感や作品世界だったことが印象的でした。
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◆covid-19対策については、この展覧会からお客様のマスク着用と手指消毒は「お願い」ではなく「任意」(希望する方はどうぞ)としました。
科学的根拠をもって私が営業中のマスクをやめたのは、2022年6月の展覧会からです。
たくさん勉強した1年でした。
でも、なかなか世の中の状況は変わらず、、、
それはもはや科学の問題ではなく「仕組み」や「こころ」の問題であることが窺えて、
ある意味、人災の様相。
誰と何を語らうかを含め、迷いや気の晴れないことが多かったです。
そして迎えた5周年の《BLUE》(2023)
晴れ晴れとした春を迎えたい!
その願いと、様々な心模様のひとがいることを思う気持ちを混載したタイトルです。
日頃から「青」が印象的な作家にご依頼しましたが、「青色」の作品だけを展示したいわけではないことを事前にお伝えしたところ、それぞれが追求する「青」をベースに、様々な出来事で織りなされる世界を映した、色とりどりの優しい色彩の作品が寄せられました。
1枚の、1点の、作品との出会いが、観るひとのこころの支えに、歓びに、励ましになることを、会場のお客様を通して垣間見てきた5年間です。
今年の春の展覧会も、誰かにとっての特別な出会いが、ありますように。
展覧会DMは開廊当初より、長岡市在住の美術家・コイズミアヤさん ⇒ ★
に作成していただいています。
(毎回、素敵なDMをありがとうございます。)
いつもいくつかのデザインのご提案の中から選ばせていただき、細かな修正リクエストでご面倒をおかけしているのですが、その分、私の愛着もひとしおです。
オモテ面の色彩は作家から届いた作品画像に左右される部分もあるのですが、
こうして見ると、5周年にして複雑さのある素敵な「青」にたどり着いた感じがします。
そのための空色の地。