2019年8月29日(木)~ 9月8日(日) ※9/4(水)休廊
OPEN 11:00~17:00
幼いころから、日々を過ごす場所は「裏山」の森や自然の中だったという小松さん
陶芸の産地ゆえ、陶土の採掘によるものなのか
身近なところに縄文土器の欠片や石鏃などが転がっていた笠間の地での
原体験がもとになった作品群
森景 - rebirth 01 -
ロマンやファンタジーを感じる要素もありますが
…と感じるのは、
もしかするとこちらが「原体験」を持たないからなのかもしれません
小松さんのおはなしを聞くにつけ
これは「空想」の世界というよりもむしろ
古来より、薄れ、消えかけながらも遺るものに
出会い、感じ、受け継ぐ者によるリアル、であるように感じます
それもまた、展覧会タイトル「曖昧な世界」のゆえん
特定無用で、自由に思いを羽ばたかせてご覧いただけたらと思いますが
こちらはヨーロッパの物語に出てきそうな古地図の様相ですが
実は小松さんによるリアルな笠間周辺図
山間いに谷筋があり、里があり、古い寺社仏閣があり、
片や近現代の採石場や太陽光発電による山崩しのエリアがあり・・・
この地に今まさに何かしらの攻防が繰り広がっているのを
見て取る作家がしたためた、現代地図です
裏山の谷筋を上っていくと
特別な気配を漂わす、心安らぐ場所があるのだとか
猪の「ぬたば」にもなっていると見受けられ
ケモノたちにとっても身を清めるための聖地とおぼしきその場所が
近々、人為によって失われる計画に、心底胸を痛めながら
そのことをも俯瞰的にとらえ
大切な地との関わりの中から
今回の大作を創出してくださいました
漢字のもととなった象形文字の土面
木・日・立
この3文字を用いた作品も、朽木のインスタレーション
- Ambiguous World - を構成しています
森景 - rebirth 02 -
再生は、山谷の中だけでなく
そこに過ごせしひとの中にも
会期は9/8(日)まで
どうぞご高覧ください