2024年10月14日月曜日

COREs2/linea 赤木美名子

2024 October Exhibition《 COREs 》episode2 

▶会期     10/8(火)~20(日)
▶Open   11:00~17:00  ※最終日は16時まで
▶Closed 10/11(金)、16(水)


連日の賑わいをいただきながら会期は折り返し。
作家紹介もようやく折り返しの5人目です。

10/14(月祝)11時半ごろ~17時  赤木美名子さん在廊
もんぺパンツの採寸オーダーをお受けいたします。
貴重な機会です。ご希望の方は、ぜひお時間にゆとりをもってお出かけください。






linea 赤木美名子/ 上越市

在廊日 10/12(15時頃~)、14(11時半頃~)、19(午後)

Instagram @monpeseisakusho
https://monpeseisakusho.com/


文化服装学院卒業後、オンワード樫山でパターンを担当。新潟上越山間部に移り住み、
アパレルパタンナーをしながら、もんぺ製作所を立ち上げる。棚田で米づくりも。







(お客様へのメッセージ)


基本的にフルオーダーメイドで、
お客さまの採寸をし、縞選びを経て、パターン(型紙)を設計、縫製に入ります。
在庫を持たず、お客さまからのご依頼を受けてものづくりがはじまります。

今回は特別に山のなかの試着室、展示受注会などで試着サンプルとして活躍してくれている
もんぺパンツ】をサンプル価格で販売させていただきます。

製作の際に出た端切れを使って製作した【手元を彩る亀田縞アームカバー】
はじめてお披露目する【亀田縞パッチワークポーチ】をお持ちします。
在廊日に採寸含めたオーダーも行います。








今もまだ、桂子さんがいないことに向き合うことができない日々を送っています。
毎日、何度も開く手帳に桂子さんの写真を挟んで持ち歩き、
悩んだ時は桂子さんの顔に励まされています。

はじめて出会ったのは
おらってにいがた市民エネルギー協議会の講演。
1
歳の娘は膝の上ではじっとしていられず、
おもちゃを机の上から払いのけては落とすので、
みなさんに迷惑もかかるし、いつ退席しようか迷っていたら
ご自分のコートを床に敷いて娘を座らせてくれた桂子さん。
娘は桂子さんのコートの上でごきげんでした。

崇高で気高い、強い愛を見せられました。
帰りにお名前と連絡先を教えていただきました。


そこからのお付き合いです。
桂子さんは新潟県内で県民投票を通じて
原発に関する意思を伝えられるようにと
活動する「みんなで決める会」共同代表、
平和活動に尽力する姿が印象的ですが
女子美出身でアートや芸術に造詣が深く、
わたしたちはそこでつながっていたと思っています。
ご主人の雄一郎さんのことが大好きなかわいい女性でした。

新潟の素材を使ってもんぺパンツを作りたい
と一番はじめに話した人は桂子さんでした。
忘れもしない柏崎tanne さんでの食事中。
きっと好きだと思うからと
連れて行ってくれたtanne さんのおかげで亀田縞を知り、
初めて亀田縞中営機業さんに向かうドキドキのときも
桂子さんに心と助手席をあたためてもらいました。

桂子さんからのメッセージをここで紹介すると叱られそうですが、
桂子さんらしい言葉で支えていただきました。

『アートとか芸術は、
工芸的・人為的なものが醸し出す美しさや、
その「行為」やその「物」を指す言葉だと思っている人が多いかと思いますが、
私は、むしろ、大切なのは、それを見い出す目や感受する心、
そしてそれを誰かに伝えたいと欲する熱意のように感じています。

後者の「視点」を身につけていさえすれば、
芸術そのものを生きることができるようになります。
美名子さんて、そうでしょう ?

そして、その「視点」を提示することが
アートであり芸術なのだというふうにも感じています。』(桂子さん)






この写真は
2018
年から動き出した大賀芸術祭【棚田de アートYAHHO

名付けは桂子さん。
桂子さんもご主人と駆けつけてくれました。
名付けを相談して数日後にきた返信が

『「やまびこ」とか「ヤッホー」とか、
山や子どもを連想させるフレーズを入れてもカワイイかも。

Yoshikawa
Art
Happy
Holiday
Oga

頭文字とって、YAHHO なんつって。』(桂子さん)



桂子さんが大切に思ってくれていた大賀では赤とんぼが舞い、
稲架にかかった天日干しの稲が日本海からの風に吹かれています。


前向こう。







岡山県出身の美名子さん。
酒つくりをしたいという連れ合い様の夢と共に東京から上越市吉川区に移住してこられました。

私が高田から新潟市に移るのとちょうど入れ替わりのタイミングだったため、これまでお会いする機会はなかったのですが、美名子さんが立ち上げたブランド「linea」のことは新聞で見かけて気になって、切り抜いたのを覚えています。


それが桂子さんが背中を押してのはじまりだったことは、
雄一郎さんから「この展覧会になくてはならないひと」としてご紹介いただいて初めて知りました。


桂子さんとの出会いのエピソードは、彼女が空へと旅立った2020年当時にFacebookに綴られたものです。
家族以外に親しく語らえるひともなき新たな地での出会いであったことを思えば、どれだけかけがえのない存在であったことか、その気持ちははかりしれません。


桂子さんとの出会いは、暮らしが彩られていく転換点のような、大切なターニングポイントであったご様子。


美名子さんさんにとって、殊の外、かけがえのない友であった桂子さんの不在は埋めようもありませんが、(他の皆様方とも同様に)桂子さんが遺した有形無形の大切なものを、こうして共有させていただけることに感謝いたします。





桂子さんが美名子さんをいざなって亀田縞の中栄機業さん⇒
に見学に出かけた時の画像

縦糸と桂子さんの掌




私が美名子さんと語らったのは、吉川区は大賀の「山の中の試着室」でお会いして以来、
まだほんの数えるほどですが、
全く初めましてのひとなのに、ずっと前からの友人のような気持ちになるのが不思議で、


語らうさ中に、ふと

なぜココに、桂子さんがいないんだろう!?


と、しばしば思います。


あたりを見渡し、
ふわふわと、桂子さんがいるかもしれない空を眺めてしまうのですが、、


この延長線上に、新たな愉しみごとや、うれしい時間が育まれていくことを、
強く思い描きます。






金色のハンガーに掛かっているのは過去の展示会用のサンプルで、今回の販売品です。

他の展示品は受注時に参考にしていただくための新たなサンプルです。

試着はお気軽にお声がけください。





採寸時の様子

小一時間ほどかけて丁寧に調整します



◆美名子さんの在廊は、
10/14(11時半頃~)と、10/19(午後・時間未定)です。