4月の《BLUE》展は「青色」の作品だけを集めた展覧会ではなく、
心模様を表す《ブルー》にも寄り添いたいと思ってつけたタイトルでした。
今回の猪爪先生は、穏やかで明るい印象の作品を選んでくださった印象ですが、
作家メッセージに綴られていたのは、少し沈んだ、
不穏を含んでいるように感じられるものでした。
《 空 》F4
【再掲】
争いのニュースが絶えない今、
世情は、
いやおうなく私の制作にも影をおとしている。
《 くもり空 》F3
曇っています
《 舞台 》F4
黒の作品は1枚だけですが
月より闇、優勢か
月より闇、優勢か
それでも、月下に意志をあらわしたる ひとのあり
肩に 何か青き… 鳥?
あるいは青き魂の揺れたるあり
あるいは青き魂の揺れたるあり
月夜の確信
《 たまごのある風景 》F0
はじまりを内包するたまご
「たまたまそのタイミングで仕上がったもの」を出展しているとおっしゃるので、
私たちは ”自由に“ 味わえばよいのですが、
(メッセージにはあのように書かれていましたが)明るい色彩が多いでしょうか?とお尋ねすると、
「(気持ちは)そうでもないのですけれどね… 」とおっしゃいました。
《静寂》F10
私は、その言葉に猪爪先生の「BLUE」を見た思いです。
月の裏側を想像するように、
猪爪先生が描く塔の後ろ側にも、しばしば思いを巡らせます。
猪爪先生が描く塔の後ろ側にも、しばしば思いを巡らせます。
円筒や、キューブや、角柱がよく登場しますが、
作品《静寂》の塔は、これまでにないフォルム。
私は密かに、ハリボテ的な、薄い形状なのでないかと思っています。
堅牢に見えて、実は脆いのではないか、、、
、、、と想像する自由を、猪爪先生は、いつも与えてくださいます。
第8回 Pegasusの会展
2023.5.9(火)~21(日)
OPEN 11:00~17:00
◆猪爪彦一/油彩
◆金内沙樹/透明水彩・アクリル
◆近藤充/アクリル・テンペラ・岩絵具
◆金内沙樹/透明水彩・アクリル
◆近藤充/アクリル・テンペラ・岩絵具
※最終日は昼頃より作家3名在廊で、16時にて閉幕です。