「古昔のものに惹かれる」という近藤充さんが独自のテンペラ混合技法で描くものは、
旅の記憶と、いにしえの教会の壁画を思わせる物語。
右《良き贈りもの》
上《古きまなざし》
右《奏楽使》
下《嵐吹くとも》
壁画シリーズには華やかな饒舌さを感じるのに対して、旅の記憶の作品は、街の喧騒と沈黙、
相反する気配に耳をすまし、目を凝らすうちに、いつしか見知らぬ世界へといざなわれるような心持ちになります。
相反する気配に耳をすまし、目を凝らすうちに、いつしか見知らぬ世界へといざなわれるような心持ちになります。
《車窓に》
変形M8号
《店先》S0号
《赤い靴》S0号
《夜へ》
変形M6号
《ある駅にて》
変形M6号
変形M6号
ガラス越しの実体と
おぼろげな写り込みの実体
描かれた幾重もの層に、様々な時の流れを感じます。
重なって見えても、同じ時を共に過ごしたともいえず、
すれ違うだけであったとしても、確かに共に在りし瞬間の、ひと、ひと、もの、街角、、、
確かなるものはいずこ
すでにここにはないものを思う微かなさびしさは
古書に挟まれた手紙の行方を、ふと思うような
近藤充さんは、長年、エッグテンペラの技法を用いてこられましたが、
岩絵具とアクリル絵具を混ぜることで理想的な状態にたどり着いたのは、
ようやくここ数年のことだとおっしゃいます。
岩絵具とアクリル絵具を混ぜることで理想的な状態にたどり着いたのは、
ようやくここ数年のことだとおっしゃいます。
「Pegasusの会展」では、そうした年月の積み重ねについても聞かせていただきがなら、
かつてアメリカ、中南米、ヨーロッパ各国を旅した記憶を辿るのと同じように、
目の前の近しい存在や、互いの変容、限りあるものを慈しんでおられるのではないかと、
目の前の近しい存在や、互いの変容、限りあるものを慈しんでおられるのではないかと、
作家のまなざしのゆくえに思いを巡らせる第8回の会期です。
赤い壁の喫茶室に西日が差す頃は、また一段と
不思議な懐かしさと、時空が混ざるような特別な時間になります。
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第8回 Pegasusの会展
2023.5.9(火)~21(日)
OPEN 11:00~17:00
※18(木)は休廊日です。ご注意ください。
◆猪爪彦一/油彩
◆金内沙樹/透明水彩・アクリル
◆近藤充/アクリル・テンペラ・岩絵具
◆金内沙樹/透明水彩・アクリル
◆近藤充/アクリル・テンペラ・岩絵具
※最終日は昼頃より作家3人在廊で、16:00にて閉幕です。