2022年12月9日金曜日

【喫茶室特別展示】—色の名前—/長島さと子

《トキノツモリテ》会期中の喫茶室特別展示

長島さと子-色の名前-

◆長島さと子/NAGASHIMA Satoko(京都)

出展:絵画
在廊:10、21、他、来れる限り午後の時間帯

http://satokonagashima.web.fc2.com/ 






《 色の和名 -石庭- 》 

2022年

インクジェットプリント

W420 H297 D18 mm




私は 2008 年から文字を使って作品を制作しています。

今回展示する、「色の名前」の作品群では、アクリル絵の具を用いたシルクスクリーン版で、またはコンピュータグラフィックスを用いて、私が生まれた日本の景色を「色の和名」で表現しています。

これまでいくつかの国に滞在し、その国の色の名前を調べながら作品制作をすることで、色の名前にはその国の文化が色濃く表われているということを知りました。それは染料の素材であったり、色の作り方であったり、「空色」のように色の名前が指し示す概念や物の捉え方までもが、色の名前には潜んでいます。
そんな「色の名前」が持つ世界を皆さんに味わってもらえればと願います。






《 Color names -Shinano River 01 》


2022年

アクリル絵の具、パネル

W420 H297 D18 mm





【プロフィール】

1980 年 京都府生まれ
2003 年 京都精華大学芸術学部造形学科洋画専攻 卒業
2008 年 東京藝術大学大学院美術研究科美術教育専攻 修士課程 修了
2020 年 長岡造形大学大学院造形研究科博士課程 入学

[主な展覧会]
2003 年 第7回群馬青年ビエンナーレ 2003 奨励賞受賞
2007 年 京都 2007 洋画部門 入選
2008 年 第9回群馬青年ビエンナーレ 2008 入選
2008 年 個展「Painted」(Art Complex Center of Tokyo/東京)
2009 年 京都 2009 洋画部門 入選
2009 年 個展「Painted2」(Art Complex Center of Tokyo/東京)
2010 年 京都 2010 洋画部門 入選
2010 年 個展「color names」( ギャルリー志門/東京)
2010 年 GOLDEN Competition 2010 入選
2011 年 京都 2011 洋画部門 入選
2012 年 アーティスト・イン・レジデンス(Art Funkl/マンチェスター)
2012 年 個展「アイデンティファイ・アイデンティティーズ」(京都精華大学ギャラリーフロール/京都)
2012・2015 年 アーティスト・イン・レジデンス(artestudio ginestrelle/アッシジ)
2012・2015 年「International Contemporary Art Exhibition 2012」(Art Gallery Le Logge/アッシジ)
2014 年 アーティスト・イン・レジデンス(ISIS Art, 現 D6;Cultural Transition/ニューカッスル)
2015 年 第1回世界青年ビエンナーレ 2014(大邱文化芸術会館/蔚山文化芸術会館)
2016 年 「2016DMZ 芸術祭―韓・中・日アートプロジェクトー」(韓国カワウソ研究所ほか/江原道)
2019 年 「美術教育の森―美術教育の作家たちー」展(東京藝術大学大学美術館)
2019 年 「日韓藝術通信 2019―温度 終わらない対流―」展(清州市立美術館梧倉展示館/清州)
2020 年 「2020 日韓藝術通信」展(忠北文化館森のギャラリー/清州)
2021 年 「20 人の芸術家による朝鮮半島の平和話」展(烏頭山統一展望台企画展示室/坡州)
2021 年 第 8 回清州国際現代美術展「再び対話する風土」(シェマ美術館/清州)
2022 年 「Articulation-区切りと生成」展(小山市立車屋美術館)






《 Color names -Shinano River 02 》


2022年

アクリル絵の具、パネル

W420 H297 D18 mm





立体作品が中心の展覧会の折に、喫茶室壁面には、展覧会をより深く味わえるよう、イメージの重なる作品の、いま観たい!と思う作家の方に展示をご依頼しています。


長島さと子さんは、プロフィールにあるとおり、既に作家として広く活躍しておられますが、現在は長岡造形大学大学院博士課程に在籍されています。

たびのそら屋隣接の「工房このすく」のメンバーでもある長岡造形大学大学院教授の小松佳代子先生の研究室におられるご縁で、出会わせていただきました。

記憶に新しい今年7月の展覧会《ヤマノヨブコエ》会期中の【喫茶室特別展示】-みずのかたち-で、リノカット(彫り進み)という技法の版画作品を展示してくださった南雲まきさんや、6月に大型乾漆彫刻の個展を開催してくださった竹本悠大郎さんと、同門(?)でいらっしゃいます。


何かの話題の折、長島さんの作品は「文字で絵が描かれている」と聞いて??? 観たい!
と思い、このたび念願を叶えていただきました。


展示には《色の名前》とタイトルをつけてくださいましたが、
その技法や視覚的な印象は《トキノツモリテ》とも見事にイメージが重なり、
初めて出逢う世界への感動と共に、諸々にシビレています。

皆様はどんなふうに感じてくださるでしょうか。


日頃は研究活動で忙しくされていますが、
会期中は可能な限り在廊してくださるとのことです。
作品について直接、お話を伺える機会を、おたのしみください。


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余談ですが、
県内のアートシーンの話題の中で「長岡は造形大学があっていいですね」と言われることがしばしばあります。それは確かにその通りで、大学は長岡地域の宝なのですが、ただお互いに「在る」だけではなかなか接点があるようで無いもので、

私の場合は、小松先生の研究が「作家の制作過程の思考」に関するもので、研究の場を地域に開くことを意識して「このすく」のメンバーになっておられるからこそ、貴重な学びの機会をいただいたり、既に作家として活躍しておられる学生の方々に出会わせていただいています。

長岡の地で学び、またそれぞれの道へと向かう狭間の、僅かな月日の中での貴重なご縁を、私はお客様におつなぎしたく、、、


来年1月にも小松先生ゆかりの作家2名を含む(ですが、企画は先生の研究ではなく100%たびのそら屋プレゼンツの)4名の絵画展を予定しています。
どうぞおたのしみに。