「頭の中にある世界のどこか」を描き続ける猪爪先生
「夜のはじまり」
どの国の、どの時代、ということなく、
観る者には何処と知るよしもないその世界は、
時を止めたかのように見えて、実はしずかに動き続けています
ひとたびの「完成」を見せた作品も
物語は紡がれ続け、先生はそれを捉え、折々に加筆されます
届けられました
「忘れられた街」
「ようやくこの 道 になりました」と猪爪先生
画面中央をゆく道は、これまで随分、右に、左に、蛇行してきたのだとか
この道の下には遺跡のごとく、かつての迷い道が堆積しているのでした
それがこの度まっすぐな 道 になり、「その間に ″箱” が増えました」と
清々しさを漂わせて仰る先生
容易な道でないことを感じます
奥に続く道の彼方は、行く先か、来し方か、
土煙に霞み、まるで墓標の間をただ真っすぐに、
暗雲の向こう、燃ゆる太陽の茜さす道
ほの明るく拓けしところまで辿り着きし
あるいはその道もすでに遺跡となりしやも、、、
「NOTEBOOK」に綴られた言葉たちと重ねあわせるにつけ
印象的な1枚です
「道」
こちらの道は晴ればれと
ねぎらい、祝福、、、
この道をゆくしあわせ
天の巡りと世界の煌めきに
背筋を伸ばして安堵するような
ただひたすらに真っすぐ続く
一本の道
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特別な1枚との出逢いがありますように
猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ-
2019/10/5~15
OPEN 11:00~17:00 ※最終日は16時までです
◆作家在廊 10/15
※台風19号の影響が心配されますが、たびのそら屋は通常営業の予定です
ですがご来訪はくれぐれもご無理なさいませんように
会期は連休明けの火曜日までございます
各地、酷いことにならないことを願うばかりです