2025年10月17日金曜日

野坂衣織/クレマチス

野坂衣織 × 川村翠  2人展「Cantabile」

2025.10.8(水)-19(日)
OPEN    11:00-17:00 ※最終日は16時まで
休廊日  10(金)、15(水)
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先のトピックスでご紹介した野坂衣織さんの「クレマチス」をテーマにした作品の
もうひとつの連作も大変印象的です。





《 クレマチス  Ⅱ 》


3作品とも、キャンバス、アクリル、胡粉ジェッソ
S20(727×727㎜)/2022





《 クレマチス Ⅰ 》





《 クレマチス  Ⅲ 》




クレマチスは日本で従来から馴染みのある「テッセン」から派生した園芸品種で
花弁状の萼片の枚数や大きさが違うようですが、
衣織さんはモチーフとして相称でとらえているとのこと。


衣織さんが心惹かれる相反する意味合いの花言葉を調べてみると

「精神の美」「甘い束縛」のほか、ヨーロッパらしい逸話のある「策略」「たくらみ」、
そして「旅人の喜び」というのもありました。


(旅人を迎える宿の入り口によく咲いていて、
旅人の安全を願うかのようだという意味からつけられたと書かれていました。














ひとをモチーフにした作品はとても悩むのだけれど、
こうした抽象的な植物の絵を描くのは、たのしくて、たのしくて、、とおっしゃいます。




《Clematis》Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

キャンバス、アクリル
180×180㎜/2025



72㎝角の大きい「クレマチス」は、別会場では壁面スペースの都合で
3枚を並べて展示できなかったとのこと。

今回は3枚並べてほしい、というのは川村翠さんからのリクエスト。

展示当初は「青」が真ん中に配置されていて、
【開幕】のトピックスではその状態の画像を用いていますが、

私には「赤」の求心力が凄まじく感じられ、
この配置のおさまりのよさを感じます。



これらの作品から放たれるものは、うつくしさだけでなく、

力強いというだけでも伝えきれない、、


宇宙的な、、、 なにかの真理を伝えるために、描かれたような、、 

そんな心象を聞かせてくださったお客様もおられました。


ほんとうに、写真ではお届けできないもどかしさ。。。

ぜひ、画面の前で、じっくりとおたのしみいただきたい作品です。






▶10/18(土)19(日)は作家お二人、終日在廊で、
最終日は16時にて閉幕です。