9/9~21に開催いたしました《 しんぞう個展「愛」》は、
無事に閉幕いたしました。
作品と作家本人から発せられる勢いに押され、
あっという間に過ぎたように感じられた会期でした。
最終日前日の営業時間後はいつも、「明日のこの時間にはもう作品たちは居ないのだ」
と、名残惜しむ気持ちでギャラリーに佇みます。
会期中に交わされたお客様との様々な語らいを思い返すのは、
閉幕後よりもこのひとときであるかもしれません。
記憶の中の残像ではなく、目の前の作品たちとともに会期の日々に思いを巡らせます。
3年ぶり2度目の開催となったしんぞうさんの個展。
今回もまた、そのインパクトは搬入からの約2週間の日々をもってしても薄れることなく、
お客様のご様子に垣間見た、言葉にしがたい心の震えや、
絞り出された印象的な言葉とともに、余白を残した空間に漂います。
光さす方へと向かう様子を描いた作品もある中、
《光あれ!》をじっくりご覧くださったお客様が
「すでに自らが光を発していますね 」
と、おっしゃいました。
嗚呼、そうですね、、
すでに自らが発光体。
たくさんのお客様が、その光を浴びておられました。
作家は自らの行く先を自ら照らすとともに、
巡り会う私たち、そして世界をも照らす存在なのだと、改めて思います。
喫茶室で販売していた2010年刊行の作品集↑では、その冒頭に
作家の根底に在り続けるものがつづられていました。
「ふとした瞬間に皮がはがれ、自分自身を垣間見ることがある。
私はその瞬間を、作品に写し取りたいと考える」
いつからなのか、長らくそのスタンスで自身の様々な側面と向き合い、
ひりひりとした思いを受け止めながら、さらけ出し、
自らを理解しようとしてきた、、、 もう十分にし尽くしたと思えたかもしれない、、、
、、、にもかかわらず、
まだ剥ける皮があった!! 「この歳になっても」まだ!!
と仰る衝撃の出来事が、どれほど大きいものであったことか、、、
そして、それを「なんてしあわせなことだろう!」と思えるって、、
なんなんだ!このパワーは!!
私は、しんぞうさんの元始的な生命力に、たじろぎ続けています。
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「愛」
なんという直球のタイトル。
こんな日が来るとは思ってなかった。
私は自分自身を見つめ、内部に入り込み、
つもり。
つもりだったんだ。
光の向こうにおずおずと進み、
いま、もういちど、スタートラインに立つ。
私が本当に見たいもの、美しいものを制作する。
まず私を愛すところから始める。
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ご来訪くださいました皆様、ありがとうございました。
DM設置やSNS等の発信にご協力くださいました事業所ならびに関係者の皆様、
いつもありがとうございます。
ともに展覧会を楽しんでくださいました皆様と、しんぞうさんに、
心より感謝御礼申し上げます。
また次回、長岡でお目にかかれることをたのしみに。
▶しんぞうさんはこのあと10月に京都はHRDgalleryでのグループ展と、
11月に韓国ソウルでの個展を予定しておられます。
お近くの皆様、どうぞおたのしみに。
しんぞうさんに、
出会えた皆様に、
《光あれ!》
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▶次回展覧会は10/8より
野坂衣織 × 川村翠 2人展「Cantabile」
2025.10.8(水)-19(日)
OPEN 11:00-17:00 ※最終日は16時まで
休廊日 10(金)、15(水)
詳細は後日、ご案内いたします。