2022.8.4~17
たびのそら屋は夏季休廊中ですが、
隣接する「工房このすく」(入口は建物の手前右側にあります)では、
レドンド・ルーカスさんのアーティスト・イン・レジデンス(AIR/滞在制作)が
期間後半に入りました。(えっ?!もう?!)
8/9~14まで(15~19時)オープンスタジオを開催しています。
詳細は、工房このすくTwitter ⇒ @nagaokaprints
近年、各地で様々なAIRが行われています。地域特性の掘り起こしを主眼とするものや、成果物としての作品展示を最終目的とするものもある中、「工房このすく」のAIRは、運営メンバーである長岡造形大学の小松佳代子教授の研究の一環で、【野村財団・芸術文化】助成のもと、「美術制作者の思考や探求を開示するため」に行われており、その様子を地域の皆様にも公開しています。
昨夏の仲森仁さん(銅版画家)から始まり、秋の畑林和貴さん(ペインター)、今年3月の櫻井あすみさん(日本画家)、それぞれに貴重な制作過程を見せていただき、様々な刺激をもたらしていただきました。
4人目となる今回は、スペインに生まれ、東京藝術大学大学院博士課程を修了し、
現在韓国の啓明大学で教えているレドンド・ルーカスさん。
そのワークについては、ぜひルーカスさんのHPをご覧ください。
https://www.lucasredondobonet.com/
トップ画面右サイドにはYouTubeのアイコンも貼ってあり、
今回の制作の様子がアップされています。
描く前の大切な行程のワンシーン
リアリズムが好き、と言うルーカスさん。
それはただ写真のように巧みな写実で描くことではない、ということを伺いました。
確かに、彼の作品が画面越しにも与えるインパクトは、
写真のように描かれているからだけではない、と感じます。
グラフィックスでも肉筆のように描くというルーカスさん。
韓国の大学では絵画の基礎を教えているとのこと。
画像でみせていただいた「写真のように描く」授業での学生たちの作品が
とても「上手」で感心したのですが、
それは誰でも描ける、という”技術”を経験させたのであり、
「大事なのはそこじゃない」ということを理解してもらうための授業であるとのこと。
(嗚呼、それはまさに昨年の「Pegasusの会展」の折、
専門学校でデッサンの講師を務める近藤充先生が話題にしておられたことです。
オリジナルの ”フィルター” こそが重要で、
それこそが人生の醍醐味であり、興味深いところ。
ルーカスさんのフィルター、私にはまだまだ謎です。
作品の完成はレジデンスの後日で、どんな形でお披露目されるか未定ですが、
完成形と対面する前に、ぜひ制作過程と作家本人に、出会っていただけたらと思います。
8/9~14まで(15~19時)オープンスタジオ開催しています。
ルーカスさんは日本語バッチリです☆
英語・スペイン語を話したい方もどうぞ。
気軽にお立ち寄りください。
こんな時もオープンスタジオ開催中は welcome☆ とのことです。
8/12(金)は、版画をしたことがないというルーカスさんに、
このすくメンバーの岡谷敦魚さんがレクチャーをしてくださる予定とのこと。
オープンスタジオは15時からですが、
16時頃までですとその様子も見学できるかもしれません。