2020年4月7日火曜日

不破妙子さん/漆器・彫刻

長岡造形大学 造形研究科 彫刻 を修了したのち、
素材として惹かれた「漆」を学ぶべく、石川県輪島市の塗師・赤木明登さんに弟子入りし、
5年間の厳しき修行と年季を終えて2年前に独立、
長岡で工房を構える不破妙子さん




「 隠された主体 」



今も師匠の仕事の一翼を担いながら技を磨きつつ、
「自分の作品」といえるものを模索してきた彼女が切り拓いた、新たな境地の作品


和紙と漆を用いたこの「彫刻」は、

お客様から「ランプシェードみたいに灯りがもれたら素敵ね」などと言っていただきながら、
観る人のこころを自由にはばたかせつつ

主張することなく、静かにたたずみ、
柔らかに見えて、確かな質実のある、

溌溂と、力強く、変わり、伸びゆく彼女そのもののように
感じられます





「自分のため」の彫刻作品と併せて
「使うひとのため」の実用のお品もご出展


そのどちらもが彼女の世界





材から切り出し、拭き漆で仕上げた杉板皿はサイズが4種類

即時お渡しできるお品は僅かとなりましたが

オーダーをお受けできます


現物をお手に取っていただき、
裏面の丁寧な仕上げなども、ぜひご覧ください





細やかな彫りの刻まれた小さな取り箸




大きな箸は、地の粉の入った漆で先端が補強されています


古材の「ほぞ」を活かした箸置きは
フォーク・スプーン・ナイフをセットで乗せるにもちょうどよい長さ
金属が当たる音も静かです




杉板皿の一番小さいサイズは喫茶室でオーダーさせていただいた寸法
お飲み物に茶菓子を添えてお出しするのにピッタリでした


この時は矢尾板克則さんのカップと益子の陶芸家・鈴木宏美さんの小皿

美味しいわらび餅をいただいたのでちょっと特別
日頃はカジュアルなお菓子です(。-_-。)


漆の器は食器と同様の扱いで、食べ物を直接乗せても大丈夫
あぶら染みを気にする必要もありません

和菓子やケーキ、お寿司やチーズ
お茶にも食事にも、和にも洋にも


特別感ある格調がありながら、日常にも馴染んでくれそうな
不思議なあたたかみのある存在感です