今回、私は川鍋さんの欅(ケヤキ)の作品が気になります
木の実みたいなフォルムの「花器」は
持つと両手にずしりの安定感
なでなで したくなる愛嬌は
兄弟分のこの子も同じ
縁も座りもゆらゆらとウェイブする「ナッツ椀」
左側のお椀もケヤキです
この口縁と腰のカタチが大変好み
銅媒染で落ち着いた黒色は、三つ葉や青菜も映えそうです
右・浮造(うづくり)仕上げ ※ の杉のカップ
※年輪のやわらかい部分を削って木目を浮き上がらせる手法
手前・黒柿のお箸
圧巻に思うのはこちらの「飾器」
銅媒染・漆仕上げ
割れの入った年輪を
なんというあたたかいフォルムに削り出すのでしょう
それでも尚、この人為を超えた圧倒的な樹の気配を漂わせ
川鍋さんのこの木への畏敬の念を感じます
覗き込めば 果てしない空
うっかり何か放れども
その懐 受け止めしのち 溜めたることなく
全てはひび割れの隙間から
さらさらと
時空を超えて 浄化したもう
様々な木の味わいがあります
左・ホオの大皿
右・ウォールナットの角盆
黒柿の抹茶椀・黒檀の菜箸
入口にあるこちらもお見逃しなく
上・ひと葉さんの「水仙のリース」(売約済です)
「ケンポナシの飾器」
影でご覧いただけるでしょうか、欠けのフォルムの美しさ
節穴も
磨かれた内側と削り痕を残した外側の表情の違いも
どうぞお手に取ってお愉しみください