2025年12月2日火曜日

【御礼】山田貴広個展

 2025.11.11~23に開催いたしました展覧会
《山田貴広 個展/焼き絵と木版画で観る-我が島の世界展-》と
喫茶室特別展示《藪沙織 アクリル画と、藪×山田コラボ版画展》は
無事に閉幕いたしました。
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小春日和に恵まれた最終日は、かねてよりファンの方々、親しいご友人、
そして先日のテレビを観て初めて、という方も多数駆けつけてくださり、
うれしい語らいの途切れない一日でした。


会期中は遠路、県外からも駆けつけていただき、作家の交流の広さを感じることがしばしばでした。

展覧会をたのしんでくださいました皆様、どうもありがとうございました。

SNS等での発信や、DMの設置にご協力くださいました皆様にも、こころより感謝御礼を申し上げます。




閉幕後は慌ただしく過ごしていましたが、
各方面の用事を終えて改めて振り返ると、未だ冷めやらぬあたたかい余韻が蘇ります。


山田さんと藪さんの作品で満たされた会場の風景は、その色彩ゆえか、素材ゆえか、
晩秋から初冬に向かうこの界隈の景色と思いのほか馴染みよく、

日暮れの早さに寂しさが増して感じられる季節の中に、まるで焚火のような、
新たな ”わくわくの火” を灯していただいたような印象です。






会期の日々を思い返すにつけ、藪さんが描く花鳥はもちろん、山田さんの空想の世界もまた、
目の前の世界と地続き、空続きのことに感じられ、不思議な気持ちになるのは

作家のリアルな生き様を垣間見させていただいたからかもしれません。

創造の世界を、こころから愉しむ人が目の前にいること。

この世界を愉しむ姿に触れること。

3つの技法それぞれの特性を生かした作品の素晴らしさもさることながら、
ひとがひとにもたらすことのできるものの奥行を、感じた会期でもありました。





山田さんがお客様と語らう様子に、改めて真摯な人となりを感じたり、
テレビ取材のインタビューに立ち会えたのもありがたいことでした。

放映では山田さんの工房や、野山のフィールドでいきいきとしておられる様子を
拝見できたのがうれしかったこと。

在廊日にはオリジナル技法の「焼き絵木版画」の実演をしていただいたり、
お買い上げのお客様にサインのイラストをさささと描く様子にも、
わくわく度、増し増しでした。


藪さんの在廊は最終日のみで、限られた時間の語らいではありましたが、
これからの制作についてのお気持ちを伺えたり、
絵画以外にも思いもよらないお顔(手業)のあることを知ることができたり、
やはりこちらもわくわくで、、、

山田貴広さん、そして藪沙織さんに、ようやく「出逢えた」と感じられた会期でした。



   



山田さんがウッドバーニングでひとつひとつ描いたチャームは、
本当にたくさん旅立ちました。

実は描くことよりもパーツを作る方が大変、というお品。
ご家族様の分をまとめて選んでくださるお客様も、複数おられました。

無垢の白木は、使用していくうちにまろやかな色味に変化していきます。

これからの日々を共にしながら、うれしい記憶がたくさん重ねられていきますように。






藪 沙織《 雀の子 6 》

sold out




藪さんが描く動植物もまた、
愛おしさ満載

こちらに描かれた白い実は、「ナンキンハゼ」の実とのこと。

折しもこの会期のために買い求めた花束に、それらしきものが含まれていて、
その名が気になっていたところ、お客様が教えてくださいました。

ナンキンハゼといえば紅葉のきれいな広葉樹。
少々思い入れのある木でもあったので、その実と知ることができたのはとてもうれしかったこと。


山田貴広さん、藪沙織さんともに、たびのそら屋では初めての展示で、
はじめましてのお客様も多かった展覧会。

作家の日々の活動を映したあたたかな交流を、たくさんもたらしていただきました。


渾身で個展に挑んでくださった山田貴広さんと、
喫茶室特別展示を引き受けてくださった藪沙織さんに、こころから感謝御礼申し上げます。

ありがとうございました。








ちなみに、ウッドデッキに立派に育っているのは「ハゼノキ」。
ウルシ科で、ナンキンハゼとは属性が異なりますが、こちらの紅葉もお見事。

枝先に房状になっている実は、かつては蠟燭の原料だったとか。
ここでは冬場の野鳥のご馳走になります。








歩道のイチョウもほぼほぼ散って、
大きなビニール袋いっぱいに詰めた落ち葉を回収に出したら、、、 
間髪入れずに冬の到来!







数日間の小春日和から一転、このあとはいきなり大型寒波の予報ですが、
次回展覧会は12/9日開幕です。





《ヒラタヒロヒコ展》

2025.12.9(火)~21(日)
OPEN 11:00~17:00
休廊日   12/12(金)17(水)


▶同時開催・喫茶室特別展示《鈴木雅詩 日本画展》


何が起こるか、繰広がるのか、、、 わからなさにわくわくするのは、こちらも同じ。

一年の締めくくりとなる展覧会です。
どうぞおたのしみに。










歩道のイチョウは市の回収に出しますが、
裏のハゼノキと中庭のもみじは、
落ち葉堆肥にしたり大地にお返しします











冬支度の完了まであと一歩

空模様に合わせながら、諸々の準備をしていきます









2025年11月23日日曜日

スピンオフ/街はずれのブルースシリーズ

会期終盤、山田さんがスペースの関係で展示しなかったシリーズを
即売品補充の際に、ストックボックスから発掘してしまいました✨🐥




自作のスタンド額に小さなウッドバーニングの作品を収めた「街はずれのブルース」シリーズ。

ウッドバーニングの技法の特性と、木の個性、そしてキャラクターへの愛がきゅっと詰まった作品です。

木の年輪や無垢の色味が生かされた額とあわせて、
キャラクターたちがとっても素敵なので、数点をピックアップして追加で展示させていただきました。




前半にご来訪くださったお客様、すみません。

ウッドバーニングの作品は版画とは異なり1点ものとなりますが、
創造主(作者)のクリエイトは無限大。

今後の展示会でも、続々と出会えるのではないかと思います🌈







ひとまずお馴染みのどうぶつたちを展示していますが
実はかなり不思議キャラもおりまして、、、

みんな「我が島」の住人

気になる方はお声がけください。




やさぐれ系


どなたもお洒落💕🐤




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山田貴広 個展    
焼き絵と木版画で観る -我が島の世界展-

2025.11.11(火)~23(日)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日は16時半まで
休廊日  11/14(金)19(水)


【喫茶室特別展示】 
藪沙織作品(アクリル画)と 藪×山田 コラボ版画作品展




2025年11月22日土曜日

藪沙織 × 山田貴広 コラボ作品

山田貴広 個展    焼き絵と木版画で観る -我が島の世界展-

2025.11.11(火)~23(日)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日は16時半まで
休廊日  11/14(金)19(水)


【喫茶室特別展示】 
藪沙織作品(アクリル画)と 藪×山田 コラボ版画作品展

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▶山田貴広 Instagram @t_yamada_

▶藪 沙織 Instagram @yaphoo38    






喫茶室には、藪沙織さんのアクリル画と、
藪さんが描いた下地に山田貴広さんの焼き絵木版を貼り重ねたコラボ作品を展示しています。







作品の背景となる下地を描くのが好き、という藪さんに、
山田さんが自身の版画を貼る下地を依頼。







コラボ作品

sold out


山田さんの版画は、いずれも雁皮紙というごく薄い和紙に刷られていて、
貼り重ねると下地の色が透けて、新たな景色が生まれます。

雁皮紙刷りだからこその、ハーモニー。


※実際の藪さんの背景は、もっと淡くてやさしい、絶妙に混じり合った色彩です。
ぜひ実作品をご覧ください。







上と同じ版による焼き絵木版画を
シンプルな台紙に貼ってミニフレームに収めた作品










コラボ作品

sold out












モノトーンのシンプルな版画も、
雁皮紙刷りだからこその、背景色とコラボした版画も、それぞれの魅力があります。


ウッドバーニング、木口木版、焼き絵木版という3つの技法、そして手製の額。


「我が島」の出来事を描いた山田さんの作品は、いずれも
木という素材と、手掛ける技法、その技法ごとに異なる表現、
全てを存分に生かし活躍させること、それを苦心しながらも愉しんでい
る、、、

そんな作家の息づかいが至るところに感じられ、
お人柄と相まって、多くの方を魅了しているのだと感じます。







会期末となりました。

最終日は山田さんは終日、藪さんは午後から在廊で、16時にて閉幕です。

どうぞお出かけください。







ウッドデッキで休憩中の山田さん


ベンチじゃなく柵の間近に座る方は初めて😳

川が好きで、柵の隙間から川が見えるから、ですって✨






2025年11月20日木曜日

【喫茶室特別展示】藪 沙織/アクリル画

山田貴広 個展    焼き絵と木版画で観る -我が島の世界展-

2025.11.11(火)~23(日)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日は16時半まで
休廊日  11/14(金)19(水)


【喫茶室特別展示】 
藪沙織作品(アクリル画)と 藪×山田 コラボ版画作品展

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喫茶室では特別展示として、藪沙織さんのアクリル画と、
山田貴広さんの焼き絵木版が組み合わされたコラボ作品を展示しています。

山田貴広さんが近年、藪さんとの二人展を開催する中で、新たな展開として発表されたコラボ作品。

今回の個展では、その素敵なコラボ作品と併せて、
藪さん単独の作品も展示してくださるようリクエストさせていただきました。

まずは藪さん単独のアクリル画を。






《 それが花なら 》






《 雀の子 1 》

藪沙織(アクリル・紙/2025)




《 雀の子 5 》






《 雀の子 6 》

sold out







《 大崎山のホオジロ 》








大学で日本画を学んだ藪さん。
現在はアクリル絵具で制作されていますが、
やわらかな色彩と繊細な描写、画面構成が日本画の表現を彷彿とさせます。





《これが花なら》



確かな観察眼をもとに、独自の世界観が込められた
藪沙織作品の真骨頂。

奥のガラス棚まで、どうぞお見逃しなく。

▶藪さんは最終日の午後から在廊です。


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(再掲)

▶薮 沙織 / YABU Saori

Instagram@yaphoo38

新潟市西蒲区出身
2006年 名古屋造形大学卒業 日本画専攻

大学卒業後しばらく制作から離れるが、
2014年ギャラリー郷でのグループ展参加をきっかけに制作活動を再開。

ギャラリー、カフェ等の店内展示、イベント出展、グループ展参加、
繋げてくれる方々のおかげで続けることが出来ていると感じます。







【メッセージ】

正しいやり方などないのに、こうしなければいけないとか、
いつの
まにか作り上げていた自分ルールのせいで息苦しくなっていく。

それに気づいたらその都度思考をリセットして違うことを試してみ
る。

何かに縛られたくないと思っているけど、
誰かや何かではなく結局
は自分で自分を制限しているんだろう。

山田氏との試みは新たな扉を開くことになると信じて。





藪沙織×山田貴広
コラボ版画作品


2025年11月17日月曜日

【11/18】山田さんテレビ出演

以下は一部、Instagramの投稿と重複しますが、お知らせです。

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11/18(火)18時09分頃~5分程度

NSTの夕方の番組「News タッチ」内の「にいがた夢つうしん」のコーナーで
山田貴広さんが紹介される予定です。

(大きなニュースの発生により変更される場合もあります)


これまでにも「雪板」の引馬英人さんと、彫刻家の手塚千晴さんがご紹介された際に、
展覧会の様子もご取材いただきました。

今回も、会場で作品を紹介する様子と併せて、山田さんの日頃の制作や、
もしかしたらライフワークの貴重なシーンも拝見できるのではないかと思います。


番組制作の竹内さんはいつも数日にわたりたっぷりと取材されるので、
どのシーンが使われるかは定かでありませんが、
たびのそら屋での取材にご協力くださいました皆様、どうもありがとうございました。

撮られたシーンがオンエアされなかったとしても、
皆さまがカメラに向かって話してくださったご感想などは、
身に染み入るようなうれしいご様子で(恐縮のお辞儀をしながら)聴いておられました✨





空想世界のことをお客様に話すときの山田さんは、本当にうれしそうでイキイキとしています。

描いたキャラクターが、「我が島」のどこに生息しているのか、
どんな個性をもつ生き物なのか、、、

上の画像は、世界が生まれたいきさつなどを尋ねられて解説しているひとこま。

お客様に話すときはノリノリ~✨😆両手!! 




お客様がいないインタビューだけの時は、、、 緊張~😅
(そのあたりを指さしてください、と言われてお応えしています)


おそらく、野山のフィールドにおられるときには、また全く異なる
のびのびとした顔を見せてくださるのでしょう。


会期末の土日は在廊されます。
ぜひ直接語らっていただけたらと思います🌈





山田貴広 個展    焼き絵と木版画で観る -我が島の世界展-

2025.11.11(火)~23(日)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日は16時半まで
休廊日  11/14(金)19(水)

【喫茶室特別展示】 
藪沙織作品(アクリル画)と 藪×山田 コラボ版画作品展
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山田貴広Instagram@ t_yamada_
藪沙織Instagram@ yaphoo38


2025年11月14日金曜日

山田貴広 ③焼き絵木版画

山田貴広 個展    焼き絵と木版画で観る -我が島の世界展-

2025.11.11(火)~23(日)
OPEN  11:00~17:00 ※最終日は16時半まで
休廊日  11/14(金)19(水)


【喫茶室特別展示】 
藪沙織作品(アクリル画)と 藪×山田 コラボ版画作品展
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▶山田さんの作品にはタイトルと共に(地名)が書かれています。
会場にある「STRANGER ISLAND」のMapと照らし合わせておたのしみください。

Instagram@ t_yamada_






《 UNDER THE BRIDGE 》

(East town)2025




今回、もっとも楽しみにしていたのは、少し前の個展のDMに掲載されていたこちらの作品。

うしし、、、  この感じ、だいすきーーー💕🐥








ウッドバーニングや木口木版の細い線とは異なる、温かみのあるこの線が、
一体どのように描かれているのか…

今回、教えていただいたそれは、大変興味深く、感銘を受けるものでした。







「焼き絵木版」は、先にご紹介した「ウッドバーニング」と「木口木版」に続く3つ目の手法、
山田さんが近年、独自に生み出した技法です。


ウッドバーニングに用いる焼きごてで、焦がしながら木を凹ませ、
木口木版のように凸版を仕上げるこの新たな技法は、
ウッドバーニングと木口木版画のふたつを手掛けた山田さんだからこそ、
見いだせたものであると思われます。


描くも彫るも、愉しいことかもしれませんが、
「木を燃やすことに情熱を燃やす」山田さんにとって、

燃やすことで彫るに等しい原版を生み出せるなんて、、、

もしかしたら、至福の技法にたどり着かれたのかもしれません。


キャラクターの印象も技法によって大きく変化し、
次のステージに向かう、ひとつの契機を感じさせるシリーズであるように感じられます。












《 アイスモンスター ♀ 》

(Aurora village)2025





《 アイスモンスター ♂ 》

(Aurora village)2025










《 亜空の短剣 スペーシア 》

(West town)2025 /  sold out





《 時の短剣 クロノスシア 》

(West town)2025







販売品はいずれも山田さん手製の無垢の木の額で額装されています。







チャームはウッドバーニング

ミニフレームは焼き絵木版












《 おもちゃの地球儀 》シリーズ

藪沙織さんとのコラボ作品/2025




喫茶室には、藪沙織さんに依頼して描いていただいた「背景」に、
山田さんの焼き絵木版(雁皮刷り)を貼り重ねたコラボ作品を展示しています。

雁皮刷り(極薄の和紙)ならではの色彩の透け感、
藪さんの、やわらかであたたかな色彩と、単色の版画の組み合わせをおたのしみください。









藪沙織さんの作品紹介につづきます。



【在廊予定】

▶山田貴広 11/15(土) 16(日) 22(土) 23(日) 各日とも11~16時
▶藪沙織  11/23(日)午後