12/3~15に開催いたしました猪爪彦一さんと蓑輪朋和さんの初の二人展《この道の先には》は、
一年の締めくくりにふさわしい華やかさと力強さに満ちた作品の
予期せぬコラボレーションを多くの方にお楽しみいただきながら無事に閉幕いたしました。
先のトピックス「シンクロニシティ」でご紹介したように、
どこか通ずるものがあると感じていたおふたりの作品世界が、
予想を超えて偶然に重なり合い、交差した様子は、
お客様のみならず、作家のご当人たちも驚いておられました。
その形、その色に求めるものは、各々に異なる思いがおありですが、
こころ惹かれるもの、好きな色や形が通ずるところが、
平面と立体、それぞれの中で繰り広げられ、ひとつの空間を共にしたことは、
想像を超えた特別なひとときでした。
個々の作品を味わうだけでなく、
その空間に同じく漂う存在になったかのようなこころ持ちで、
両作品の狭間を自由に行き来しながら過ごせたことは、
ガラスの映り込みのように、どちら側にいるのかを見失うことを愉しむような、
これまでの展覧会では味わったことのない感覚であったように思います。
《この道の先には》
猪爪彦一さんがつけてくださったタイトルです。
日頃は古きものをイメージさせるタイトルを好まれることが多い印象ですが、
今回は30歳近く年の離れた蓑輪さんとの二人展ということで、
思うところを込めてくださったご様子でした。
そういえば、おふたりに共通することとして「職人」でもいらっしゃるということがあります。
猪爪彦一さんは、畳屋の長男として稼業を受け継ぎながら、独学で絵の道を。
昼は働き、夜には待ちかねたように絵を描いて過ごしてこられたとのこと。
「絵が描きたくて、描きたくて…」と、若き頃からの日々のことを聞かせてくださいます。
蓑輪朋和さんは長岡造形大学で鍛金を学び、鎚起銅器職人の道へ。
作家活動も奨励する職場環境もあって、厳しい仕事の傍ら個人としての制作も続けてこられました。
どちらも一本の道の上での、たゆみない奮闘がおありだと思うのですが、
その厳しさを感じさせないお人柄であったり、穏やかな作品世界であったり、、、
そうしたこともおふたりに共通することだと、最終日の語らいの中で改めて思いました。
ご両人からは、また第二弾を、とのうれしいご希望を頂戴しました。
おふたりの行く道の先をたのしみに、私も私の道を精進していきたいと思います。
お客様にも、出展作家にも、展覧会をたのしんでいただけることが、何よりうれしいことです。
今回は、蓑輪さんが勤務する玉川堂の皆様や、伝統工芸に携わる皆様にも
ご多忙中、多数ご来訪いただき、たくさんの語らいを頂戴しました。
寒い中、遠くからもご来場くださいました皆様、
喫茶室のひととときをおたのしみくださいました皆様、
どうもありがとうございました。
そして日頃より展覧会のご案内にご協力いただいております事業所ならびに新潟日報社様、
まるごと生活情報誌様、SNS等で発信してくださいました皆様に、
こころより一年の感謝御礼を申し上げます。
どうもありがとうございました。
今日は感謝の日
新年の展覧会は1/15開幕です
ご案内は改めて