2018年11月29日木曜日

田中幸男展②会期後半

田中幸男 展
2018年11/22(木)~12/2(日)※28(水)休廊
OPEN 11~17時 ※土曜は18時まで、最終日は16時30まで

◆作家在廊予定
  11/30日(金)午後、12/1(土)・12/2(日)



この一年は、「描く」ことをやめて「つくってみた」と
仰る田中さん

異素材による様々な試みによって造形された作品たち

そこに現れているのは
幼少時代に過ごしたふるさとの海辺であったり
素材は現在のつながりの中でもたらされた素材であったりすることを
お聞きするにつけ

これまでの作品から大きな飛躍を見せた今回の個展ですが
表現されているのは今に至る人生の中で
断絶することなく流れ続けている出来事たちで

例えば作品に用いられた電気コードが
銅線を外すべくほぐされたり、編まれたり、異素材をつなぐものとして
再び結ばれたりしていることととても似ているように思えて




 日々、見るごとに
味わいと、愛おしさを増して感じられる作品たちです



新たな試みの数々


手法の試みはガラス絵にも





描くこととつくることのせめぎ合い


どうぞゆっくりとご高覧ください








2018年11月24日土曜日

旅コーヒー・NAKAMURA COFFEE ROASTERs さん

「田中幸男 展」会期中の旅コーヒーは、
長岡市は与板町にある「NAKAMURA COFFEE ROASTERs」さん
のお豆をご用意しています



◆軽やかな「ハウスブレンド」

キャラメルやチョコレートを思わせる風味。 軽やかでバランスの取れた味わい。 【中深煎り】 バランスが良く、飲み易い味わいの中にも複雑さを感じる、 毎日飲んでも飲み飽きないナカムラコーヒーロースターsの定番ブレンドです。
(WEBページより)

◆秋のきらめきを感じるブレンド「ソナー」

ソナーはスペイン語で『響き』を意味します。 秋に響く様々な音からインスピレーションを受けてつくったブレンドで、余韻が心地良い味わいです。 キャラメル、チョコレート、オレンジピールを思わせる風味。 ほど良い重厚感と甘く長い余韻が心地良いブレンドです。 【中深煎り】 11月末までの販売となります。  



◆深めがお好みの方には「コロンビア・ラ・エスペランサ」を
ダークチョコ、ビターキャラメルの風味。 スムースな口当りと爽やかで心地良いビターな余韻。【深煎り】





店主のナカムラさんは、県内は三条のお生まれとのこと
軽井沢の「丸山珈琲」さんで焙煎人としてご活躍されたのちに与板で開業

それは町にとってひとつの事件、だったのではないかと想像します

雁木の街並みの中で、ハッと、その佇まいの素敵さに目が止まる
「ナカムラコーヒーロースターs」さんは

「旅のひと」がその土地にもたらすもの
それがゆるやかに土地の風土と融合していくこと
いつしかそのお店や店主の醸しだすものが
その土地の「味」になっていくこと・・・

そんなことに思いを巡らせてしまうようなコーヒー屋さんです



メニュー表と裏表になった手描きのお便り
数枚いただいてきたのをカウンターに置いてあります


余談ですが、
ナカムラさんが焙煎人として勤めていたという「丸山珈琲」さんのコーヒーを
初めて飲んだのは、郡山に居た折、親しくして下さった方からのお土産でした

その頃にはもうナカムラさんは与板で開業されていたので、
「丸山珈琲」さんの焙煎人ではなかったわけですが、

私の中ではナカムラさんのコーヒーが、
郡山での思い出につながる味になっています

いつの日か郡山のあの方に、
「マルヤマさんで働いていたナカムラさんのコーヒーです」と
長岡・与板の味としてお届けできますように



珈琲豆を買いに行った帰路の虹

時雨れ模様の多いこの季節の新潟ならではの贈り物



2018年11月23日金曜日

田中幸男展①

はじまりました
田中幸男 展
2018年11/22(木)~12/2(日)※28(水)休廊
OPEN 11~17時 ※土曜は18時まで、最終日は16時30まで

◆作家在廊予定・・・23(金祝)と会期中の土日



開催二日目の今日の長岡は、初雪を迎えて大変冷え込みましたが、
高校の美術教師でもある田中さんの教え子さんや知人の方々のご来訪で
あたたかい交流の続いた一日でした

※以下、作品の色彩が実物とだいぶ異なるものもあります
ご容赦ください




ご来場の皆様に大変なインパクトを与えている今展覧会、
これまでの田中幸男作品をご存知の方であればあるほど、
新たな驚きと感動を表してくださっているように思います




色彩だけでなく素材感からも来るのであろう
表現の強さがあるのですが

意外なくらい
私には居心地よく




それは決して
仲良く馴染んで一体化するようなことではなく

多様なそれぞれが、それぞれでありながらも
どこかハーモニーを奏でているような



そう言うと田中さんは
「絵の中でバチっと時を止めたいと思っているからかもしれない」
と仰って

「ココ」という収まるべきところに収まる瞬間に「止める」
ということの難しさに挑んでおられるご様子なのですが

(上手く止められていれば作品が揺らがず
居心地がよいと感じるかもしれない、と)



私は、田中さんが語ってくださる言葉もさることながら、
展覧会を訪ねてくださる方々の様子や会話の中に

この感覚の理由がありありと含まれているような
気がしています


田中さんが「作品は自分の分身」と仰るように
作品はその生き方、生き様を映しているのだと思います




今回は「maison de たびのそら屋」になってからは初めての、
窓を塞いで、自然光を取り入れない状態での展示でもあります 




大きな窓からの自然光のもとで観る作品の良さを感じてきた
この「太陽の間」ですが、

時の経過を止めた空間で、作品と純粋に向き合うことの魅力も
再認識させいていただいています

***

多くの美術館やギャラリーでは自然光の入らない状態が保たれているわけですが、
だからこそ自然光を取り入れることもできるこのギャラリーの良さがあって、
作家が選ぶことのできる展示空間の贅沢さを改めて感じます

***

今回の旅コーヒーは、また改めてご紹介しますが
長岡市与板にある「NAKAMURA KOFFEE ROASTERs」さん
のお豆をご用意しています

こちらもどうぞお愉しみください


2018年11月21日水曜日

展覧会のご案内

2018年の展覧会も、残すところ二つとなりました

◆まずは「田中幸男 展」 
11/22(木)~12/2(日) ※28(水)休廊日
OPEN 11時~17時  
※24(土)・12/1(土)は18時まで
※最終日は16時半まで

◆作家在廊予定 23(金祝)と会期中の土・日



搬入・展示作業が終わり、明日の開幕を前に
すでに私の中ではファンファーレが鳴り響いています

作品について多くを語る言葉を持ち合わせていない我が身が口惜しいですが
この気持ちの高鳴りだけは、なんとかお伝えしたい思いです

先の細谷晶夫さんと同様、田中幸男さんにも春の開廊企画展にご出品いただきましたが、
個展で拝見するのはまた格別であると、相次いでの開催となった個展の中で
改めて感じています

みなさまにも、どうぞご堪能いただけますように


◆そして今年のクライマックス
18名の若手クリエイターの参加による「エックス展 Ⅸ」
12/13(木)~23(日) ※20(木)休廊日
OPEN 11時~17時 ※最終日は16時まで





自ら作家であり、「ギャラリーみつけ」の副館長であり、
「 アトリエ Zen 」代表の 外山文彦さんのコーディネートによって
第9回目となる今展覧会を、長岡初開催していただきます

詳細についてはまた改めてお知らせいたしますが
こちらもどうぞご期待ください



2018年11月15日木曜日

力強く終盤に向かいます

11月6日から14日に開催しました「細谷晶夫展」に
お越しくださった皆様、どうもありがとうございました



長岡では初開催となる個展で、中越・下越の方には
初めてご覧くださった方も多かったと思いますが

上越や県外からは長年のファンの方々や
共通の知人の皆様にも多数ご来訪いただき、

旅感ある出会いと再会に、
県央・長岡で営むことのうれしさを改めて感じた会期でした

また今回は、長年の知人である細谷さんから、
改めて制作上の試みや思うところについて聞かせていただけたことも
とてもうれしくありがたいことでした




このところは、年明け、そして来春以降の準備も進める日々で
少々気ぜわしく、海辺の景色も恋しくなってきたところ

細谷さんの絵の前に立つと、潮騒と海猫の鳴き声が聞こえてくるようで
しばしば時を忘れて佇みました




たっぷり、ゆっくり、やさしい時間の中で過ごさせていだき、
次なる機会の作品をたのしみにしながら

さあ! このあとのは 「田中幸男展」!

また新たな気合いと期待を持って
会期を迎えたいと思います




田中幸男 展

11/22(木)~12/2(日) ※28(水)休廊日
OPEN 11時~17時 

※24(土)・12/1(土)は18時まで

※最終日は16時半まで

2018年11月13日火曜日

細谷晶夫展③

只今開催中の細谷晶夫展も
いよいよ14日17時までとなりました


会期中にも日々、季節は移ろい
色づきかけていた蔦が赤みを帯びたと思ったら
一夜のうちに散っていたり



少しずつ白い季節に向かって行くのを感じますが




細谷さんが描く雪の
なんてあたたかいこと



ゆきの日や あめの日があって




 夕焼け空や はるの日がうれしくて



めぐりゆくものの傍らで
やわらかい気配に包まれ
佇みます


最終日14日(水)の午後は作家在廊予定です
どうぞお出かけ下さい


2018年11月9日金曜日

細谷晶夫展②Voyage(旅)

先に書いたように、愛知県知多半島は、
私にとって学生時代を過ごした懐かしの地です



2年前の秋、夫の名古屋赴任に便乗して、
10数年ぶりに訪ねることができたのは、とてもうれしいことでした

当時、父が闘病中でしたが、容態の安定を見計らって、月に1週間程度、
家事担当として名古屋に滞在して、近郊に住む友人と再会したり
訪ねたかったところを訪ねたり

名古屋の仮住まいからの日帰り外出
それは旅行でもなく、本格的な住人でもない
不思議な立場の、特別な旅(Voyage)でした



その名古屋滞在の折に訪ねることができた場所のひとつが
愛知県立芸術大学

細谷晶夫さんが学ばれた大学です



上越時代からの旧知の細谷さんが
「(母校では)50周年記念事業が開催されているので、よかったら」
と教えてくださって、初めて踏み入ることのできた芸術大学でした



モノレールを降りて、てくてく坂を登って、
木立に囲まれたエントランス、
吉村順三設計のキャンパス、講堂、学内そこここに散見されるアートのかけらたち…




同じく卒業生である奈良美智さんらの特別展示や、
在学生たちの作品も含め、見るもの全てに感動しながら散策したのは
忘れがたい一日です



その2年後のこの展開を

誰が想像できたでしょう




と書きながら

なんだか

2年前の自分を、未来の自分が
どこかで見ていたような気持ちです




時空を超えた旅を

したでしょうか


まだまだおぼつかない今日の私のことも
未来の私が、見てくれている気がします

ハラハラとしながらなのか
それで大丈夫、と思っていてくれるのか

その傍らに、父もいるのか

知る由もありませんが



今回の旅コーヒー・Voyageさんのコーヒーの香りに
ふとそんなことを思いながら過ごしている細谷晶夫展です

11月14日(水)まで開催しています


2018年11月8日木曜日

旅コーヒー・Voyageさん

細谷晶夫展会期中の旅コーヒーは
愛知県半田市にある自家焙煎と雑貨のお店
「 Voyage 」さんのお豆です


ちょうど2年前の秋、夫が名古屋に4か月の出張になった折、
休日にふたりで訪ねることのできたVoyageさんは、
街なかにありながらそこだけが異世界のような、
とても素敵な佇まいのお店でした

Voyageとは、フランス語で旅という意味だとか

その時に買い求めたコーヒーの味や、お店の空気は、
当時、旅続きだった私たちの中に、味わい深く染み込む
印象的なものでした




今回は、定番のブレンド(まろやかブレンド と kotoriブレンド)と
気になる産地のお豆を少量ずつのご用意です

いずれも味に奥行きがあり、果実味が感じられるところが、
Voyageさんらしいように感じます

順次、ご提供内容は変わると思いますが
その日の出逢いをお愉しみいただけたらと思います。



Voyageさんがある知多半島は、私が学生時代を過ごした場所ですが
細谷さんもまた学生時代を愛知県内で過ごされた方

そんなわけもあっての、Voyageさんです

細谷さんの作品が醸し出す、秋の静かな空気感と共に
お届けいたします

ご来訪の道中が
よき旅路でありますように


作家在廊予定 11/10(土)・11(日)

2018年11月6日火曜日

細谷晶夫展①

細谷晶夫 展 -Tender-

2018年11月6日(火)~14日(水)
OPEN 11:00~17:00 
※今会期中は無休です


上越市名立区在住のイラストレーター・細谷晶夫さん の
長岡初開催となる個展が始まりました



従来、かわいらしいモチーフや、ぬくもりある作風が
ファンを魅了してきましたが

近年、あらたな表現への挑戦を感じていたところの
今回の展覧会です



変らぬやさしさと、更なる透明感ある作品から
また新たなものを
感じていただけることと思います



殊更に励ますでなく
笑顔を求めるでなく

佇めるそばに

そっと寄り添う




Tender

どうぞご高覧ください


***


今回、館内にかすかに流れる音楽は細谷さんセレクトです
移りゆく秋のひとときを、ゆっくりとお過ごしください