2019年9月30日月曜日

ヒデヨとキミヨ④明日に向かって

9/21~29に開催した「ヒデヨとキミヨ」
ースケッチ画家とイラストレーターの二人展ー が閉幕し
長い旅を終えた気分です

ひとり歩く道中を
限られたひと時、友と連れ立って旅したような

初めての場所になつかしくなることがあるように
旧知のひとなのに果てしなく懐かしいような




ひぐちキミヨ
「高田世界館」


2019年9月27日金曜日

ヒデヨとキミヨ③それぞれの流儀

スケッチ画家・野田英世さんと、イラストレーター・ひぐちキミヨさん
これまで「個展」で、それぞれの世界を魅せてきた作家さんですが、
今回は「二人展」ならではの魅力と愉しさが溢れる展覧会です



野田さんがご自身のFacebookに寄せたメッセージ

現場スケッチする人、アトリエで描く人
好きなことしか描かない人、求めに応じて愛らしい絵を描く人
でも二人とも街が好き
古いものが好き
新しいものも好き
一人は水彩使い、もう一人はコピック使い
長岡のヒデヨと上越のキミヨ
危険な二人が、タッグを組んで、
展覧会をします。
ぜひお楽しみになさってください。



「危険な」二人かどうかはさておき、
冒険者であり、挑戦者であり
ふらりと現れるスナフキンのような旅人であり
行く先々に笑顔をもたらす福の神のようでもあり・・・

まるで「七福神」の中に居そうなお二人と過ごさせていただきながら
作品のエピソードや思いを聞かせていただくにつけ、
この愛溢れる作品たちに見入り、展示空間に居るにつけ、

感じるのはそれぞれの人生の流儀

我がことを鑑みたり、
未だ見ぬ先へ向かいゆく力をいただいたりしています



野田英世
「  雨の新井(妙高市)」


そんなおふたりと出会っていただきたいアーティストトーク

9月28日(土)16時~17時
野田英世 × ひぐちキミヨ × たびのそら屋
「旅して見えた光景、暮らして見えた風景」

観覧無料です
どうぞお越しください




ひぐちキミヨ
「秋のお散歩」

「ヒデヨとキミヨ」
展覧会会期は9月29日(日)17時まで


その後は
「猪爪彦一展 -忘れられた物語Ⅱ-」
10/5~10/15 ※10/10は休廊  OPEN 11~17

◆特別企画
「ソプラノと古楽器の演奏会」
~古(いにしえ)の歌 リュートとともに~

10/5(土)16:30開演
風間左智(ソプラノ)・白澤亨(リュート等)

奏者は先日22日に「だいしホール」(新潟市)で開催された盛大なコンサート「音楽の花束」
で山際規子さん(ピアノ・クラヴィコード)とともにご出演されたお二人です

その折、白澤さんはビオラ・ダ・ガンバ(16~18世紀のヨーロッパの擦弦楽器)を演奏、
この度は、リュート(中世~バロック期の撥弦楽器)等、を奏でてくださるとのこと


古楽器やソプラノの音色を間近で聴かせていただける貴重な機会
いろんな意味で、大変贅沢な演奏会になると思います


ホールまではなかなか行けない方、
これまで音楽に親しむ機会のなかった方も、
そして私のように、詳しくはないけれど好き、な方にもぜひ
この機会にお越しいただきたいです


(前売り)1,800円 (当日)2,000円 (小学生)600円
ご予約は、たびのそら屋まで →




2019年9月25日水曜日

今後の予定

【開催中】9/21~9/29 ※9/25休廊  OPEN 11時~17時
ヒデヨとキミヨ -スケッチ画家とイラストレーターの二人展-

◆ 作家在廊 
・野田英世 9/28
・ひぐちキミヨ 9/28・29 


野田英世
「水道塔」


◆9/28(土)16時~ アーティストトーク (観覧無料)
野田英世×ひぐちキミヨ×たびのそら屋
「旅して見えた光景、暮らして見えた風景」

おふたりにぜひ出会っていただきたいです


ひぐちキミヨ
「味噌星六」



【次回展覧会】10/5~15 ※10/10休廊・最終日は16時まで
猪爪彦一展 - 忘れられた物語 Ⅱ-

展示室二室と喫茶室を用いて、油彩、銅版画、ドローイング等を
たっぷりとご覧いただきます 
(ご入場無料・作品は展示販売いたします)



◆作家在廊予定 10/5・15

◆特別企画 10/5(土)ソプラノと古楽器の演奏会  (16:30開演)

「古(いにしえ)の歌 リュートとともに」
風間左智(ソプラノ)× 白澤亨(リュート等

(前売り) 1,800円 (当日) 2,000円 (小学生)600円
(定員25名)



【ご予約】
maison de たびのそら屋
電話 0258(77)2981
メール md.tabinosoraya★gmail.com  ←★を@にかえてお送りください



イベント目白押しの秋
慌ただしさの中でほっとひと息、
しみじみとした余韻を残す時間をお過ごしいただけますように
ご来場をお待ちしています



2019年9月24日火曜日

旅コーヒー・珈琲工房かさはらさん

開催中の「ヒデヨとキミヨ」~9/29まで ※9/25は休廊日です
野田英世さんとひぐちキミヨさんの二人展

会期中の喫茶メニュー「旅コーヒー」は
上越市にある「珈琲工房かさはら」さんのお豆です



ひぐちキミヨ
「café たびのそら屋」


「かさはら」さんとの出会いは、17年ほど前、私が上越高田に住み始めた頃のこと

折しも雁木の町・雪国高田の文化を発信する市民グループ「あわゆき組」の活動が
始まった頃で、イベントを機に「組員」の集まりに参加させていただくと、
そこには長年の自営業主さんや、これから起業を目指すひとが何人もいらして、

そこで出会ったのが自家焙煎のお店の開業を目指していた笠原謙二さんであり、
すでにイラストレーターとして活躍しておられたひぐちキミヨさんであり、
その後の高田暮らしに、いろどりとあたたかい励ましを下さる方々との
かけがえのない出逢いがあり

ほどなくして私は「caféたびのそら屋」を開業し、
営業日と重なるあわゆき組の活動に顔を出すことは難しくなったのですが、
カフェメニューには「かさはら」さんの「ほろ苦ブレンド」を定番に

コーヒー豆を配達してくださる笠原さんや、
食事や打ち合わせで「たびのそら屋」を使ってくださるひぐちさんとの距離は変わることなく、
あたたかさ、心強さをいただきながらの高田・西城町での日々

(その中で、高木いくのさんとも出逢えたのでした)



ひぐちキミヨ
「直江津祇園祭」


そのうち、ひぐちさんは高田から直江津に転居し、
笠原さんも開業当初の店舗を移転・拡充、
caféたびのそら屋は2012年に高田での幕をおろして新たな旅路へ、
いくのさんも人生の転機、大きな決断、新たな暮らし、、、
それぞれに状況は変化していくのですが、

高田の地を離れてから7年の時を隔てた感もなく、
今回、長岡の地でこんなふうに再会できることの尊さ

それはかたちを変えながらも、それぞれに「続けている」からこそであり
つないでくれる方がいるからこそであり、、、



野田英世
「秋の色(中之島)」



それぞれのつながりのお客様がお越しくださって
はじめましてのみなさまとの出会いをいただいて

なんて有難い展覧会だろう、と思いながら迎える会期の折り返しです



「旅コーヒー」のご紹介が後になりました

◆郷土の戦国武将の英雄・謙信公をイメージした「謙信ブレンド」(美味しい!)
が終わると「ほろ苦ブレンド」が登場します

◆モカ(エチオピア)イルガチェフェG-1
以前から好きな「中深煎り」をご用意

◆アイスコーヒーは
マンデリンとタンザニアのブレンドでご用意しています


◎25(水)は休廊日です
ご注意ください

◎28(土)16時~ アーティストトーク(観覧無料)
野田さん、ひぐちさん、それぞれの「旅」について
貴重な話が伺えると思います。ぜひお出かけ下さい




2019年9月21日土曜日

ヒデヨとキミヨ②ライブ御礼

9月21日(土)「ヒデヨとキミヨ」二人展の特別企画
高木いくのさんのライブは、お陰様で無事終演いたしました

ありがとうございます
素晴らしすぎて胸いっぱいです


泣きましたね
思い返しても泣きますね 

いくのさんの歌声を聴くと涙栓がとぶのは今に始まったことではありませんが
今回は幾重にもスペシャルでした



明日もこの余韻をもって展覧会を過ごせると思うとしあわせですが
ぽーーーっとしないようにしなくては

でも、明日も在廊してくださるひぐちさんと、そんな気持ちも分かち合えるに違いなく、
それはこの上なく幸せな展覧会という他ありません


県内外、遠方からお越しの方々、御当地長岡の方々、年齢も幅広く、
長年のファンの方、今回初めて聴いてくださった方、、、

一同にいくのさんの歌声、語る言葉に魅了されながら、
会場の皆様がつくりあげてくださった珠玉のライブ空間でした

私はそのことにも
深く深く、感謝申し上げたいです


肌寒さの増した秋の夜に、クーラーも入れていながら
なんてホットでウォームな会場だったことか。。。



皆様が、開演前の待ち遠しさ、終演後の帰りがたさの中で、
展覧会作品をじっくりとお楽しみくださいましたことも
大変ありがたく、うれしいことでした

野田英世さんとひぐちキミヨさんの魅力も、
存分に感じていただけたことと思います


いくのさん、素晴らしき共演者のお二人、
ご尽力くださったスタッフの皆様はもちろんのこと、
企画してくださったヒデヨとキミヨのお二人と、
ご来場の皆様方に、こころより厚く御礼申し上げます

どうもありがとうございました



展覧会は始まったばかり
29日まで開催です ※9/25は休廊日です
OPEN 11:00~17:00

◆駐車場は斜め向かいに数台分ございます
ご不明の時はお声掛けください

maison de たびのそら屋
0258(77)2981



2019年9月20日金曜日

満員御礼!

21日開催の高木いくのさんライブは
只今、お陰様をもちまして完売いたしました!

開場を満たしていくのさんをお迎えいたします

発信にご協力くださいました皆様、
ご予定を調整してくださいました皆様、
どうもありがとうございました



さあ、満を持して「ヒデヨとキミヨ」
スケッチ画家とイラストレーターの二人展の開幕です

9月21日(土)11時OPEN
ご来訪をお待ちしています

maison de たびのそら屋

ライブチケット残り1席です!

明日9/21(土)18時開演の高木いくのさんスペシャルライブ「街の匂い」

チケットの残りひと席になりました!
ラストチケットをどうぞ!!

前売り3,000円 小学生600円
詳細はコチラ→

ご予約は  たびのそら屋
0258(77)2981
md.tabinosoraya★gmail.com ←★を@にかえて送信してください 



◆ご予約済みの皆さま

ライブ予約についてのインフォメーション にもご案内してございますが、
当日の当館駐車場はスタッフ専用となります
大変お手数ですが、近隣の一般駐車場をご利用ください

展覧会も、開場後、開演までの間とライブ終演後にご覧いただけます

2019年9月19日木曜日

ヒデヨとキミヨ① live a life…

ヒデヨとキミヨ 
ー スケッチ画家とイラストレーターの二人展 ー

2019年9月21日(土)~29日(日)
OPEN 11:00~17:00 ※25日(水)休廊



【作家在廊】
野田英世さん 9/23(月)・28(土)
ひぐちキミヨさん 9/21(土)・22(日)・23(月)・28(土)・29(日)



迫ってまいりました、まだ始まっておりません、が、
開幕二日前にして、私はもう既に長い期間、
お二人の「展覧会」を味わわせていただいている気分です


画像は先日の第一弾搬入日の模様
日頃、地元長岡でお勤めの野田さんと、上越から来て下さるひぐちさんの
時間の合う貴重な日に、展示場所の打ち合わせからスタート

ですが彼らの構想はこれよりはるか前より始まっており

二人展の開催が決まって、
高木いくのさんのライブが決まって、
(今現在、お席の残りは2席です!!お申込みはたびのそら屋まで→  

野田さんとひぐちさんが、いくのさんの「山のおうち」を描きに行ったり、
ライブの宣伝に奔走したり、、、

野田さんからは都度都度、出来事や進捗のお話を聞かせてもらうにつけ、

それはもうライブ!


躍動し続ける命、

クリエイトし続ける暮らし、

開拓し続ける生き様、、、、

なにも惜しむことなく
全力で愉しみながら味わい尽くしているパワフルなお二人の展覧会

私は駆け行く彼らの疾風を感じながら過ごしてきた気分です




搬入日のお昼は近くのカレーと喫茶の「daisy」さんへ
ゴーヤのポークカレーなどを美味しくいただき、
食後のコーヒーを待っている間に雨が止むと



野田さんはささっとシゴト道具を取り出し


外観も素敵なdaisyさんを描きに道路の向かいへ



野田さんはなるべく現地で、アウトラインだけでも仕上げられます
コーヒーが入りましたと呼びに行けば、見せてくださったスケッチの早いこと!!
この時の絵が仕上がってお披露目されるのが楽しみです

ひぐちさんはその場では描かれませんが、
アルコールマーカー「コピック」を自在に操るその手元も、速いのです

プロフェッショナルなイラストレーターの描く長岡の景色やいかに

ひぐちさんが作品にリアルと併せて織りなすのは
思わず笑顔になってしまうような、豊かであたたかい世界




だって龍文堂さんの上空にゴジラの入道雲だもの!


DM掲載作品(販売品です)原画をお見逃しなく!


****


長岡では初展示となるひぐちキミヨさん
会期中5日間、在廊してくださいます


カラリと明るい、元・江戸っ子、今・直江津ハマッ子の
壁の無い素敵なお人柄にも、ぜひ出会っていただきたいです




9月21日(土)18時開演の高木いくのさんライブ  の翌週は
28日(土)16時00より、アーティストトークを開催します

野田英世 × ひぐちキミヨ × たびのそら屋
「旅して見えた光景、暮らして見えた風景」
(観覧無料)

こちらもどうぞお越しください


2019年9月11日水曜日

今後の展覧会のご案内

ヒデヨとキミヨ 
ー スケッチ画家とイラストレーターの二人展 ー

2019年9月21日(土)~29日(日)
OPEN 11:00~17:00 ※25日(水)休廊



長岡のスケッチ画家・野田英世さんと
上越は直江津在住のイラストレーター・ひぐちキミヨさんによる二人展
先のご紹介記事 →


【会期中イベント】

①高木いくのライブ「街の匂い」
9/21(土)18:00開演(前売り3,000円・小学生600円)
ご予約詳細 → 
お席の残りはごく僅かですがございます
貴重な機会をどうぞお見逃しなく


②アーティストトーク
野田英世×ひぐちキミヨ×たびのそら屋
「旅して見えた光景、暮らして見えた景色」
9/28(土)16:00~ 観覧無料


____________________________


猪爪彦一 展  - 忘れられた物語 Ⅱ -

2019年10月5日(土)~15(火)
OPEN 11:00~17:00 ※10日(木)休廊




この展示空間が好きだとおっしゃってくださる猪爪先生
私も先生の世界が大好きです

昨年に引き続き開催いたします
油彩・版画・ドローイングに加えて今回は、
作品の源ともいうべき「NOTE BOOK」も展示していただきます


【会期中イベント】
作品世界を更に堪能していただけますよう、演奏会を開催いたします
展示室での特別な演奏会、どうぞ併せておたのしみください


ソプラノと古楽器の演奏会
「古(いにしえ)の歌 リュートとともに」
風間左智(ソプラノ) 白澤亨(リュート)

10/5(土)16:30開演
定員25名(前売り1,800円・当日2,000円)
ご予約はたびのそら屋まで

詳細は後日改めてお知らせいたします


2019年9月9日月曜日

【御礼】小松弦太展

8月29日より開催しました
小松弦太個展「ARCHERAFT-曖昧な世界-」が閉幕いたしました



作品の搬入から搬出まで、大変、印象深い日々でした

小松さんにとっては初来訪の地となる新潟県長岡市、
アウェイである地方都市の、しかも駆け出し1年半のギャラリーで、
ご本人としても初挑戦となる、オブジェに力を入れた展覧会

実は長岡に大変ゆかりがあったことが判明したお話は文末で)



会期中、土砂降りの日や、フェーン現象の猛暑日もあった中、
地元の方々が関心を寄せてくださり、じっくりと愉しんでくださいましたこと、
多様な感想を寄せていただけましたことは、何よりうれしいことでしたが

遠路、東京・長野・水戸・笠間・広島・高知からも
小松さんのファンの方、ご友人・知人の方々にご来訪をいただき
この度の試みの成果にお立ち会いいただけましたこともまた
何にも代えがたく、
本当にありがたく、

足をお運びくださいました皆様、
来れずともFacebook等での告知を広げてくださいました皆様、
展覧会情報を掲載してくださいました関係者の皆様にも、

こころより感謝申し上げます
どうもありがとうございました



月の間の朽木を用いたインスタレーション作品
「Ambiguous world」の傍らには、お客様の自由なタイトルを付けてください、
という小松さんからのリクエストがありましたが →

小松さんがご用意してくださった、いい具合に日焼けさせた紙が足りなくなるくらい、
多くの皆様にお書き寄せいただき、その豊かな世界とお気持ちに、
小松さんも大変感激しておられましたこと、
ここにご報告いたします




今回の作品たちを、これからどう絞るか、発展させていくか
今回カタチにできなかったことも、いくつもあるとのこと

小松弦太さんのこれからの展開、ますますの飛躍を
私たちも心底、愉しみにさせていただきながら

挑戦と「はじまり」の展覧会を、この地で開催していただきましたことに
こころより厚く御礼申し上げます

どうもありがとうございました





展覧会のための下見で初めて新潟県&長岡市に来られた小松さん

祖父様のご実家が「新潟」にあったことは記憶していたそうですが、それがなんと「長岡」で、しかもかの有名な縄文土器が出土した地域にあったこと、曾祖父様も縄文土器に大変感心が高いお方だったことがこのたび判明。

笠間の地で幼い頃に縄文土器に出会い、その造形に惹かれ、その時代のひとびとに惹かれてきた小松さんの
無意識のルーツ!

アウェイじゃなかった
どなたか導いてくださったですね!



またぜひ長岡をお訪ねください


2019年9月6日金曜日

小松弦太展⑥バランス

小松弦太個展 ARCHERAFT - 曖昧な世界 -
2019年8月29日(木)~ 9月8日(日) ※9/4(水)休廊 
OPEN 11:00~17:00
  
◆最終日午後・作家在廊予定



実に多様な技法・素材・テイストの作品が並ぶ展示室で
小松さんが「バランス」を大事にしていること、

「バランス」は、シーソーの真ん中にいることではないと思う、
と話してくださったことが印象的でした


平静を保てる心地よい場所に居続けられることがバランスではなく

多様なもの、多義的なもの、絶対的でなく変容するもの
そういうものが混在する世界で

時にあちらへ、時にこちらへ、行きつ戻りつできることがバランス

そういう意味でも多様な作品に取り組みたいとのこと




それぞれの完成度の向上を課題に持ちつつ
自分にとって大切なものごとの本質を確かめながら




目指すは絶妙なバランス




神妙な世界もどこ吹く風

ニャ

と 不敵な笑いを浮かべ ご機嫌に
ゆらゆらと居てくれる にゃじろべえたち




肩のチカラ抜いて

オールなで肩






2019年9月4日水曜日

小松弦太展⑤monolith

小松弦太個展 ARCHERAFT - 曖昧な世界 -
2019年8月29日(木)~ 9月8日(日) ※9/4(水)休廊 
OPEN 11:00~17:00  



森景 -都市- 


今回、独特の存在感をみせているのが
セメントを原料とした立体作品のシリーズ
焼き物とは全く異なるケハイと造形美を感じます



森景 - monolith 01 -


粘土の塊を掘り、セメントを流し込み、固まったのち
まさに発掘するようにして(その工程が大切なのだと思われます)
粘土から取り出すという作品

彫ったのでなく、石膏で型どりをしたものでもないゆえに
掘り出してみなければわからないその形

彫りながら、おおよそのカタチは思い描けるのだそうですが(!)
想像を超えたフォルムが現れること、
自分の手を離れたところで起こる出来事が、
興味深いという小松さん



森景 -monolith 02 -


「  Monolith(モノリス)はそれ自体が集積であり、
大きな物体の集積の一部でもある。

それはその物質的領域に限らず、全てのものと交わり、
際限無く広がっている。

無数の情報が混ざり合った先に、領域は崩れ去り、
また新たな塊へと集積されていく。」





これらの作品たちは、庭など屋外に置いていただいて、
苔が生え、虫が棲み、いつしか自然の中で朽ちていくことを願われています

時の経過の中で、何かを育みながら、しずかに風化し、
別のものたちとともに堆積していく
そのような作品をつくりたいと願う若き陶芸家




粒子は絶えず交流しながら行き交い
こころも、物質も、ひと所で同じ形にとどまらない

小松さんの視座に触れながら
細部への視線を悠久へと向けてみます


2019年9月3日火曜日

小松弦太展④rebirth

小松弦太個展 ARCHERAFT - 曖昧な世界 -
2019年8月29日(木)~ 9月8日(日) ※9/4(水)休廊 
OPEN 11:00~17:00  




幼いころから、日々を過ごす場所は「裏山」の森や自然の中だったという小松さん

陶芸の産地ゆえ、陶土の採掘によるものなのか
身近なところに縄文土器の欠片や石鏃などが転がっていた笠間の地での
原体験がもとになった作品群



森景 - rebirth 01 -




ロマンやファンタジーを感じる要素もありますが
…と感じるのは、
もしかするとこちらが「原体験」を持たないからなのかもしれません

小松さんのおはなしを聞くにつけ
これは「空想」の世界というよりもむしろ
古来より、薄れ、消えかけながらも遺るものに
出会い、感じ、受け継ぐ者によるリアル、であるように感じます

それもまた、展覧会タイトル「曖昧な世界」のゆえん
特定無用で、自由に思いを羽ばたかせてご覧いただけたらと思いますが




こちらはヨーロッパの物語に出てきそうな古地図の様相ですが
実は小松さんによるリアルな笠間周辺図

山間いに谷筋があり、里があり、古い寺社仏閣があり、
片や近現代の採石場や太陽光発電による山崩しのエリアがあり・・・

この地に今まさに何かしらの攻防が繰り広がっているのを
見て取る作家がしたためた、現代地図です




裏山の谷筋を上っていくと
特別な気配を漂わす、心安らぐ場所があるのだとか

猪の「ぬたば」にもなっていると見受けられ
ケモノたちにとっても身を清めるための聖地とおぼしきその場所が

近々、人為によって失われる計画に、心底胸を痛めながら
そのことをも俯瞰的にとらえ

大切な地との関わりの中から
今回の大作を創出してくださいました




漢字のもととなった象形文字の土面
木・日・立

この3文字を用いた作品も、朽木のインスタレーション
- Ambiguous World -  を構成しています




森景 - rebirth 02 -


再生は、山谷の中だけでなく
そこに過ごせしひとの中にも


会期は9/8(日)まで
どうぞご高覧ください

2019年9月2日月曜日

小松弦太展④Ambiguous world

今展覧会のサブタイトル
- 曖昧な世界 - 【 Ambiguous world 】



それは月の間に展示されている、朽木、蔓、石、額、ベンチを挟んで土面、
を配したインスタレーション作品のタイトルでもあります


【ambiguous】 は「曖昧な」の他、「多義的な」とも訳されるとのこと


展示室には、このタイトルとは別に
鑑賞してくださった皆様から自由にタイトルをつけていただきたいという
小松さんからのリクエストのコーナーが設けられています


◆小松弦太さんより
「作品の周りを歩き、仰ぎorしゃがみ見る、ベンチで座る、と様々な見え方がすることを期待して、
ambiguous(曖昧な、多義的な)の「多義的」にも重きを置いたコンセプトとなっています。
その作品単体に関わらず、
思ったこと、感じたこと、浮かんだ"なにか"
を心に留める為に書きとめる、という行為に未来へのロマンを感じて頂けたらと願っています。」



周囲をぐるりと回ったり、座ってゆっくりとお過ごしいただきながら
思い浮かんだ〝 なにか ” ぜひ、お書き寄せください

そしてすぐ横の「小部屋」には、もうひとつ展示があります



手動アナログ映像・光のインスタレーション
「monolith - light & shadow -」

こちらもどうぞお見逃しなく