2024年1月28日日曜日

8BLANKS:引馬英人/雪板動画

ご紹介が会期末になりましたが、ギャラリーでは多くの方が、初めての出会いに関心を寄せてくださいました。

展示しているのは越後杉や上越産の桐材を用いた、フリーフットの、長靴でも乗れる、手製のボード。

「スノーボード」ではなく「雪板」です。











ビンディングもエッジも無くて、これで乗れるの?滑れるの??と驚きますよね。

説明するより見ていただくのが一番。
YouTubeの「越後雪板 8BLANKS 」のチャンネルから2本、シェアさせていただきます。

アップする前に見入ってしまいました。たのしそう!✨⛄



2023「雪しか祭」&「火ぼたる祭」雪板体験会


YUKIITA PARK  「share2023」



「雪板」は、15年ほど前にこれを始めた長野の五明淳さんにルーツがあるという
新しいウィンタースポーツ。

◆五明淳さんの「芽育雪板」公式サイトはこちら⇒


積雪量の多い小千谷市で育った引馬さんは、意外にも、子どものころから雪が大嫌いだったとのこと。
それが五明さんの「雪板」に出会って、雪が降るのが待ち遠しくなるくらい、好きになったといいます。


この雪国、中越界隈に暮らす子どもたちにも、そんなふうに雪をたのしんでほしくて、
地元にあるさまざまな”宝物”を伝えたくて、、、


自身の「8BLANKS」のブランドを核として、仲間たちと「雪板推進委員会」を立ち上げ、
昨年の春からは悠久山に拠点を構えてワークショップや体験会を開催。
地域の様々ひととつながりながら、普及活動に取り組んでおられます。


県内産の木材を用いたり、滑走面に小千谷市片貝の「紺仁」さんの染めの手ぬぐいや小国和紙を貼ってあるのは、子どもや若者たちと地元の伝統的なものをつなげたいという思いも込められていて、、、(ニスで何重にも塗り重ね、磨きあげてあります)

”かっこいい” は、ふるさとの大切なものを受け継ぎ育てる、行動力の塊でした。


Instagram@ 8blanks WEB http://8blanks.com/






引馬さんを通して雪板を知った当初は、板のデザインにアート性を感じて、今回の出展をご依頼したのですが、お話を伺ってみると、引馬さんの志にはおしゃれなウィンタースポーツというだけにとどまらない様々なことが含まれていて、興味が更に増しました。






何はともあれ、只今、雪板オンシーズン。

このあとも試乗体験ができる機会がいくつかあります。
昨年の様子はYouTubeの「越後雪板 8BLANKS 」のチャンネルで。

子どもさんや初心者向けのコースだけでなく、
丘陵公園では上級者向けのコースも用意されています。

【雪板体験イベント】

1月27、28 国営越後丘陵公園 2月3、4 国営越後丘陵公園 2月10 アオーレ長岡「アートなHENTAI万博」⇒ 2月17、18 「長岡雪しか祭り」⇒ 2月24、25 「えちごかわぐち雪洞火ぼたる祭」 3月20   スノーモービル雪板ツアー@巻機山(塩沢)


※積雪量によって開催が厳しい場合もありますので
事前にご確認ください。

私もいずれかの会場に(まずは見に)行きたいと思います☆



2024年1月27日土曜日

鷲尾顕一/旅

2024 NEW YEAR EXHIBITION -ふゆはつとめて

▶会期      1.17(水)~28(日)
▶Open  11:00~17:00 ※最終日は16時まで







鷲尾顕一(写真)

1/20(14時~)、21、28
Instagram@was_photograph


圧倒的な雪山と、天空と、異国と、、、瞬時に旅へといざなわれる鷲尾顕一さんの写真。
ぜひ会場の実作品と、鷲尾さんのInstagramをご覧ください。

ここでは私の心象を綴ります。
画像は移り込みや、部分切り取りのものがございます。ご容赦ください。






















忘れかけていた魂の、日毎に目覚め、

細胞たちざわめき、
記憶の扉 開く

かつて旅した、なつかしき異国






喧騒、人々の眼差し、土埃のにおい、鮮やかな色彩

五感全てを全開にしても追いつかなかった


遥か遠く、届かずとも彼方より迫り寄りし、神々の頂き

言葉も、胸に抱く信仰も異なる人々のやさしさ

いずこの夜景よりも忘れがたきは

漆黒の山肌に灯る白熱灯の灯り

谷を隔てた険しき斜面に、ひとの営みのあることの郷愁





雪に覆われた世界は、色彩や視覚情報が限られるからか

感覚が研ぎ澄まされていくのを感じます




閉幕後、たびのそら屋は2か月の冬季休廊に入りますが、

やること満載、すでにエンジン全開、

ドラマチックな旅に出るわけでもなく、デスクワークにいそしみますが、

わくわくが満たされていきます。。





嗚呼、うっかりと展覧会のシメを書きそうになりました。

会期は残り二日。

《あらたなふゆのたのしみを》と銘打った展覧会。

素晴らしいふゆの日を過ごさせていただいています。


このあとも日々は続いていきます。

作家は制作の手を止めることなく、

山人は雪の稜線を目指し、

雪板体験会はこれからがシーズン本番。







会場には、開幕当初には無かったプリントフォトの販売品が追加されています。
ストック品につき、傷みがあるものも含まれているとのことで破格値です。

思い思いに、じっくりとみてくださる方の多いこと。

鷲尾さんの写真の世界で、そのひとだけの旅が繰り広げられるているのでしょう。。





鷲尾顕一さんの展示を機に、自宅にずっと飾っている旅の写真を、改めて眺めました。

若き頃、ネパールを旅した折の、ダウラギリ峰(標高8167ⅿ)神々の座。

すっかり色あせたタルチョ(チベット仏教のお経が刷られた五色の布)が、
過ぎた年月をも表していること。

人にみせるでもない写真の、色褪せることの意味を感じました。




《 Dhaulagiri/ダウラギリ 》

Photo by. tabinosoraya



標高8167m、世界第7位の山を、ネパールのプーンヒル(標高3194ⅿ)まで
ゆっくりゆっくり登って行って、見る、
というトレッキング。

私には全てが初めて尽くしで、まともに山歩きをしたこともなく、装備も立派なものはなにひとつなくて、
憧れがすべてで、、、


そんな旅ができたことが、しあわせに思います。


この冬休みは、しまい込んだアルバムを久々に開いて、
時空を超える”旅”を。

またいつかのリアル旅に思いを巡らせながら。。


皆様も、どうぞ

Have a nice trip.





WASHIO Kenich


2024年1月26日金曜日

小川沙織/日々

2024 NEW YEAR EXHIBITION -ふゆはつとめて

▶会期      1.17(水)~28(日)
▶Open  11:00~17:00 ※最終日は16時まで






小川沙織 / OGAWA Saori(ガラス・キルンキャスト

在廊日 1/22、25、28(午後)
Instagram@saori.glass 


ゆっくりとご覧いただいているのは、
2022年11月の長岡造形大学 教務補助職員展に出展された作品です。


カメラを向けた愛おしき日常の、ひとこま、ひとこまをデザイン化し、
こんなふうにガラスで、カタチに残せることに感動した
「日々」のシリーズ。


写真を撮った日付が作品のタイトルになっています。

「冬」
だけでなく四季の作品をセレクトしてくださいました。

作家にあった出来事はさておき、
「みるひとが思い出を振り返るきっかけになると嬉しいです」と沙織さん。



















何だと思いますか?😊

シャク シャク


sold out






まっしろな雪の中にいたのですって














みんながはらはらして、よろこんだ、忘れられないふゆのひ

12月うまれの baby ちゃんに


sold out



















かけがえのない日々の集積。


今年も、大変なことがあっても、

うれしいことも、たくさんありますように。





2024年1月25日木曜日

小川沙織/あたたかいガラス

2024 NEW YEAR EXHIBITION -ふゆはつとめて

▶会期      1.17(水)~28(日)
▶Open  11:00~17:00 ※最終日は16時まで





小川沙織 / OGAWA Saori(ガラス・キルンキャスト

在廊日 1/22、25、28(午後)
Instagram@saori.glass 







ガラス作品は夏のものとされがちですが、たびのそら屋ではギャラリーから雪景色が見えることもあり、
冬の季節の中でこそ感じられる、あたたかいガラスの味わいが
あると思っています。


そう感じさせてくれたのは、2021年1月に開催した近藤綾さんの個展。
ガラスの概念を一変させてくれた、素晴らしき展覧会でした。

(その時の印象が、このたび後輩にも1月の出展を依頼するという「道」を拓くこととなりました。)


大学の後輩にあたる小川沙織さんが手がけるのは、近藤綾さんのパートドヴェールとはまた異なる技法ですが、

うつくしさと共に、自由で、たのしくて、おおらかなところが、共通する魅力であると感じます。






ペアを自由に選べるピアスとイヤリング






色とりどりのガラスのスプーン





トリの箸置き









独特の世界観の秀逸






《 まっすぐ、ゆらゆら 》






偶然の気泡の入りの絶妙

影にも見惚れます





《 香合 - 星に願いを 》


偶然では成し得ない合わせ目の精緻






蓋の方は、ほんのりと淡いピンク色





ふゆのうつくしさ

眠る春の内包





リングスタンドの左2つは sold out





数日前までは、雨で雪が無くなりかけた窓からの景色ですが、
会期末に向けて、再び白くなりました。



2024年1月24日水曜日

本田貴哉/雪景色

1/24(水)は休廊日です。
再びの降雪で、この季節の長岡らしい景色が戻りました。
会期末に「華」ならぬ雪を添えてくれたものと受け止めます。
皆様、どうぞ足元にお気をつけてお出かけください。

2024 NEW YEAR EXHIBITION -ふゆはつとめて

▶会期      1.17(水)~28(日)
▶Open  11:00~17:00 ※最終日は16時まで
▶Closed  1/19(金)、24(水)





《軌跡》

和紙に岩絵の具、胡粉、墨/F3(2023)

sold out





◆本田貴哉 / HONDA Takaya (日本画・水彩画)

Instagram@ hontaka45
◆在廊日 1/17(午後)、26(13~15時)、27・28(13~16時)


先にご紹介した財田翔悟さんとは、全く異なるスタンスの日本画を志向する本田貴哉さん。

財田さんが絵具を磨き上げて造った画面に様々な技法を用いて重層的に描くのに対し、
本田さんは「紙」を感じながら「筆で描く」ことが好き、とおっしゃいます。

たびのそら屋では2度目のご出展となる今回は、
この季節ならではの景色をリクエストさせていただきました。


長岡で生まれ育った若き作家が、雪に覆われたふるさとにみるのは、
「時間」の可視化、それは
ひとの営みの軌跡。




《 Parking 》

和紙に岩絵の具、胡粉、墨/
0号(2023)

sold out






【メッセージ】 再掲

降り積もる雪は普段の景色を一変させ、見慣れたはずの姿を全く違ったものにしてくれます。

雪で白抜きになったところはまるで画用紙の余白のようであり、無限に広がる別の空間のようでもあります。

そこに刻まれた車の轍や足跡からは、それを残したであろう人の前後のドラマに想像を巡らせてしまいます。

普段見えなかった時間が可視化されるような面白さがそこにあるように思います。

この度はそういった雪景色を中心とした作品を出品いたしました。
冬の間にのみ見ることができる光景を描いた作品を、お楽しみいただけましたら幸いです。


**********





《交差点》

和紙に岩絵の具、胡粉、墨/SM(
2024)









月に見まごう写り込み






《轍》

和紙に岩絵の具、胡粉、墨/
SSM(2024)














《あしあと》

画用紙に墨/インチ(
2024)










《雪ずし》

画用紙に鉛筆、水彩/インチ(
2024)





こんもりと雪が積もった車を「雪ずし」と名付けた本田さん。

「美味しそう」は、彼の最上級称賛形容詞。


どの「雪ずし」が美味しそうかと、、、

そんなふうにこの雪世界をみているひとのいる愉しさ。


さて、寒波襲来の朝や如何に。。。  ↓




「大盛ご飯」

 な朝でした






この界隈は1/24朝現在で、15~20㎝程度。もうしばらく降りそうです。
休廊日なのがありがたい✨午後にゆっくり除雪します。






実際問題、雪は大変。

降らない地方のひとはしなくていいことがたくさんあります。

各地の被災地・避難所の方々のことも気掛かりです。
我が家もかなりの隙間風、、、
これで停電したり灯油が無かったらと思うとリアルにゾッ。


でも、平時であれば、雪はこの地の大事な季節の巡りのひとこまです。

平野部の田畑の営みには、山の雪融け水が重要ですし、

このたびは週末に雪板イベントを控えた引馬さんを思えば、
待望の降雪で「よかったですね⛄✨」と思えたりして。

それでいて「街場はほどほどの雪でお願いします」と天に祈ったり、、、


やることも考えることもいっぱいあって
気忙しい雪国です。

どなた様も、雪かき、運転、歩く足元も、ご安全に🌈