2021年4月27日火曜日

次回展覧会のご案内「Pegasusの会 展」

2021/5/10~23 「Pegasusの会 展」

OPEN  11~17 ※最終日は16時まで
CLOSED 5/13(木)・19(水)







近藤充(アクリル・岩絵具・テンペラ)

猪爪彦一(油彩)

金内沙樹(アクリル・色鉛筆)

*****


次回展覧会は連休明けの10日(月)より「Pegasusの会」の3人展です。

猪爪彦一さんと近藤充さんが「若手と刺激し合う場」として結成した「Pegasus(ペガスス)の会」は、ベテラン2名と、近藤充さんの教え子(日本アニメ・マンガ専門学校の卒業生)の方で構成され、2014年より5年間、新潟市美術館市民ギャラリーで展覧会を開催してこられました。


長岡在住のメンバーがいることもあり、5年を節目に心機一転、長岡に新たな会場を探すにあたり、猪爪彦一先生のご縁で、たびのそら屋で初開催していただく運びとなりました。


猪爪彦一さんには、毎年、個展を開催していただいてまいりましたので地域の皆様にはお馴染みとなっていることと思いますが、「少しの”毒”を含む」ことをメンバーの共通項とするという「Pegasusの会」としてのお顔と、近藤充さん、金内沙樹さん作品との出会いをどうぞおたのしみに。




昨年の5月は「猪爪彦一×季村江里香 二人展-そこに在る物語-」を開催しました。


コロナ禍で外出を控えられ、ご覧いただけなかった方も多かったかもしれませんが、新緑の中での忘れがたい展覧会でした。


作家、個々の世界が、ひとつの空間で交わるときに奏でられるハーモニー。



あの春の感動や出来事が、その後の、この春の、ちからとなっています。


今年の5月は「3人展」。

「Pegasus」の皆様の作品世界との出会いに、今からこころおどらせつつ、開幕までのいましばし、木々のざわめきに、土の中のうごめきに、耳を澄ませ、空を、山並みを眺め、肺を開き、五感を解放して、過ごしたいと思います。



それぞれのお立場で、大変な方もおられると思うのですが、
こころ晴れる、よき風が吹きますように。



2021年4月16日金曜日

【御礼】hope 展

2021年3月29日から4月11日まで開催いたしました
「2021 SPRING EXHIBITION  - h o p e - 」は無事に閉幕いたしました。



今年度は改めて平面作品に親しみたく、5名の作家による ”絵画” 展を、4年目のはじまりの展覧会としました。

作家の皆様方は常に挑戦の思いで新たな制作や発表に臨んでいることと思いますが、私もまた、毎回未知なることに向かう緊張感いっぱいに、自らの頼りない(けれど実感を伴った)仮説を探る気持ちで展覧会に臨んでいます。



しんぞう「Diving」コラグラフ



当ギャラリーの企画展において "絵画" のみのグループ展は、実は今回が初めてです。

これまでは、暮らしの中には様々が在るというイメージで、平面作品と立体作品(実用を伴う品々も)を織り交ぜた展示を好んで企画してきました。

好みという点では今も変わりませんが、今回は立体作品を置くことで生じる視覚上のメリハリを抜きにして、平面として表現された世界を純粋に味わいたく、






左)さかいともみ「みなと」油彩
中)高橋佐紀「hopeⅠ」アクリル・色鉛筆
右)高橋佐紀「hopeⅡ」アクリル



 


左)しんぞう「血と塩」アクリル(作品部分)
右)しんぞう「まじない」アクリル(作品部分)



そして ”実用" ではないとされる ”絵画” の持つ力を感じたい気持ちもあっての構成でした。




近藤実可子 「 hope 」刺繍(作品部分)



長年この道を歩んでこられた方々には、何を言っているのだろうと思われるかもしれません。

これまでに、立体と平面作品を同じ空間に展示することについて、思うところをお聞かせくださった方もおられます。

なるほど、と思う実感に、ようやく至った心境です。


よくわからないことはまだまだあるのですが、展示空間による印象の変化や、周囲に影響されない作品の力のあることなども感じながら、自由な心持ちで企画していきたいと思います。





高橋佐紀 「 夜みあげ 」
 キャンバス・アクリル・色鉛筆



今展のタイトルに込めたのは、開廊からの3年間(とりわけコロナ禍の2020年)の日々から感じた、半ば確信をもった私の仮説です。

そこに作家の皆様がそれぞれの想いを重ねてくださいました。

「hope」

それを確かなものとして感じることのできた展覧会でした。

今回に限らず、ギャラリーの拙い運営と試行錯誤に(結果的に)お付き合いくださる出展作家の皆様に、心から感謝しています。



そして、こうした試みに手ごたえを感じることができるのは、ひとえに、お越しくださり、展覧会をたのしんでくださるお客様方のお陰です。


DMの設置やSNSでの発信、紙面での掲載など、情報提供にご協力くださいました皆様方にも、こころから厚く御礼申し上げます。

どうもありがとうございました。





KenSakamoto

「オープニングスター」

オイルパステル・アクリル


千葉県からご出展くださった坂本建さんには、今回、ご来訪いただくことは叶いませんでしたが、遠くない未来に長岡をお訪ねいただけますことと、この物語の続きを拝見させていただけますことを、こころより願っています。





(作品部分)




さかいともみさんにはご多忙を縫って幾日も在廊していただき、多岐にわたっておちからをお貸しいただきました。彼女の作品は今年9月の「工房このすく展」で、またご覧いただける予定です。





さかいともみ「みなと」油彩(作品部分)



ご出展くださった皆様のこれからの展開をたのしみにしながら、次なる展覧会を大切につとめていきます。


次回展覧会は5月の連休明け10日より「Pegasus の会」の3人の絵画展を予定しています。
近日改めてご案内いたします。






コイズミアヤさんにデザインしていただいた今回のDMですが、

「 h o p e 」 の文字がふわりと弾んでいることにお気づきでしたでしょうか。


社会情勢は厳しさを増しており、深刻な現場に携わっておられる方々を思うと、なんとのんきに暮らしていることかと申し訳なくもなりますが、健やか人口、大事です。


気を引き締めつつも心はふさがず、屋外は気持ちのいい季節の到来。
諸々のアフターワークを終えたら、広々としたところで春の息吹きに触れたいと思います。



2021年4月9日金曜日

hope展 / さかいともみさん

SPRING EXHIBITION - h o p e - 

2021/3/29 ~ 4/11   ※ 4/1・7 休廊日 
OPEN 11~17 ※最終日は16時まで

大きい作品のインパクトも格別な今展覧会。
さかいともみさんの素晴らしき100号の油彩に会えたのは、とてもうれしいことでした。





「みなと」

(キャンバス・小国和紙・油彩・P100・2021年)


制作環境のこともあり、100号を描くのは10年ぶりとのこと。

今年1月の「近藤綾ガラス展」の喫茶室で特別展示をしてくださった折(★参照)、キャンバスに和紙を貼って油彩画の下地にする技法の試みを教えてくださいました。


「ちいさな記憶展」水彩 → 

「ちいさな記憶展」油彩 → 


その技法を大画面の作品に用いるのは、また随分と試行錯誤があった様子ですが、大学院生として研究と制作に専念する彼女の探究が、着実に進化(深化)しているのを感じる今展です。




「此方 Ⅰ」

(キャンバス・小国和紙・油彩・P8・2021年)


自分にとって描き心地のよい素材を探す中で(地元の) ”小国和紙” に出会ったとのこと。


貼り方や、適した下地の探究から始まり、繊維の質感を残すためには厚塗りはできないこと、思い描く仕上がりのためには乾ききる前に素早く描き上げなくてはならないこと(それが100号であっても)など、お聞きしていると、随分大変な技法に思えますが、


作品を観る側に与える影響以上に、和紙を下地にすることによって絵具が吸収されやすくなることが、描く側(ともみさん)にとって大きな意味をもつ、とおっしゃっていたのがとても印象的でした。




「澄ます」

(キャンバス・小国和紙・油彩・P4・2021年)



和紙を貼ることで絵具が吸収されやすくなる、とのことですが、それは画面に絵具を置くという、こちらの行為や意図を「引き受けてもらっている」という感覚をもたらし、そのことがともみさんにとって重要なことなのだとか。



おそらくは日頃、「引き受ける」側でいることが圧倒的に多いと思われる彼女が見つけた、
大切なバランス。。。 でしょうか。





「此方 ーとおいとなり」

(キャンバス・小国和紙・油彩・P4・2021年)



「自分のために描いている、描いていくと思う」とおっしゃっていたことがあります。
そのことの意味が、前より少しわかった気がします。


作品を”抽象画”と言われることが多いけれど、
これが自分の見ているリアル、だともおっしゃいます。


それはまだ ”とおいとなり”  のひとのような感じで、計り知れない世界に居る彼女のまなざしを、不思議な思いで聞いています。






「幸草のうた」

(キャンバス・小国和紙・油彩・S8・2021年)

SOLD OUT




そんなともみさんの作品が、誰かのこころのリアルと重なり、バランスの要となる瞬間。



わたしたちはみんな、自分のために生きていればいいのだと、

自分のために生きていながら、ちゃんと誰かのためにもなれるのだと、たしかめるように思います。





「みなと」


しずかな大画面に向き合っていると、ひたひたと、浸みてくるように包まれて、

不意にどこに居るのかわからなくなります。


水の中?

無重力


さびしくはないのだけれど、

泣きたくなるのはなぜでしょう


夕暮れの木陰が写って

いつか北の地で見た青い湖を思い出しました



◆4/9(金)しんぞうさん(昼前から)・さかいともみさん(午後から)在廊です。






さかいともみ / SAKAI  Tomomi


あるように感じたけれど、意識を向けると見失ってしまうような、
見えないけれど、でもどこかにあるように感じるような、
そんな不確かで、何と明確に区別されないものの世界を
「0と1の間」と呼び、描いています。


今のわたしが想像できる「希望」は、
大きな眩しいものではなくて、
例えば小さなお気に入りのキャンディーが、
握っているカバンの中に入っていると思うこと。
そんなささやかなものかもしれないと思っています。



Instagram 
https://www.instagram.com/tomo0to1/?hl=ja



【略歴】 

新潟県三条市生まれ
2011    長岡造形大学 卒業 
2020    長岡造形大学大学院 在学中

                

2018    
エックス展Ⅸ maison de たびのそら屋) 
 

2019
VUCA Exhibition Vol.4Looking for my favorite.(Gallery & Cafe VUCA)  
三人展 〜はな・みず・き〜 (Gallery & Cafe VUCA)

2020
VUCA Exhibition Vol.7『水そよぐ風せせらぐ』(Gallery & Cafe VUCA)
このあたりのこのすく展(工房このすく)
Stories 5つのものがたり(楓画廊)

2021
doppele 岩本彩花×さかいともみ 2人展(医学町画廊)
第十回 白雪ノ会展(ギャラリーみつけ)





2021年4月8日木曜日

hope展 / しんぞうさん / 在廊予定変更

早々と開花したメゾン裏の桜はすっかり葉桜になりましたが、おかげで桜については明日の雪予報にやきもきすることなく、落ち着いて作品を堪能できそうな会期終盤。




出展作品一部


アクリル画と版画をご出展くださっているしんぞうさん。

会期後半は連日在廊してくださる予定でしたが、先日、連れ合い様がお怪我をされて、8日の在廊はなくなりました。それ以降も状況によって変更になる場合がございます。

会えるのをたのしみにしてくださっているお客様も多いのですが、ご家族最優先でご無理なきように。
早い快復をこころよりお祈りいたします。





「まじない」

(キャンバス・アクリル・65.2×53㎝・2016年)




幾多のピンチを越えてきたしんぞうさんだからでしょうか。
まさにこんな時に味わいを増す作品がたくさん。


果たして、この「まじない」↑は太陽のエネルギーを与えているのか、はたまた太陽を輝かせるために吸い取られているのか。。。と、お客様と話題になりましたが、しんぞうさんは「与えている」のでした。






「血と塩」

(キャンバス・アクリル・91×116.5㎝・2017年)


ちょっとドキっとするこちらの大作も、血が流れ出ているようにも見えますが、
実は海から栄養をいただいている、の図。


自然から、たくさんのちからをもらっているという、リアルな実感なのかもしれません。






「争い」

(キャンバス・アクリル・65.2×53㎝・2016年)



異国と思ってケンカしているけれども、海が干上がってみれば地続きの同郷のひと。

しかも美しい山脈です。



横浜のコンクリート色の景色を見て育ち、今は日本海まで数分のところに暮らすしんぞうさん。


先ごろ新潟絵屋さんで開催された個展では、とてもポップで明るい色彩の作品が並んでいました。新潟に来てようやく、明るい色を使ってもいいんだ!と思ったと、ラジオのインタビューに答えておられました。


今展ではグレーがかった作品が並びましたが、描き続けてこられたグレーの中に、さまざまなひかりを見つけます。







小国和紙に刷られた版画も素敵です。

「工房このすく」で、はじめて塩ビ版を使った版画を制作したというしんぞうさん。



文末に再掲しているメッセージにあるように「ドローイングを繰り返し、シンプルな形に落とし込む」ことをしてこられたからこそ、この線が生まれるのだと思いました。


そして版画でありながら絵画的

いえ、版画も”絵画”であることを、改めて感じました。


しんぞうさんの版画は、原版にコラージュも施して仕上げたものが「コラグラフ」。
インクの乗せ加減・拭き取り加減の異なる一回性の濃淡をつけて刷られたものが「モノタイプ」。





「さらわれて」

(モノタイプ・33×23㎝・小国和紙・2020年)



コロナ禍の一年で生まれた、ユーフォーキャッチャー・シリーズ。

新潟絵屋さんでは「選ばれて」というタイトルのアクリル画が展示されていました。


1年前に新型コロナが広がり始めた頃は、得体のしれないものにさらわれていくような不安をユーフォーキャッチャーに重ねていたけれど、それはもしかしたら新しい世界へ抜け出すチャンスかもしれないと、しんぞうさんの視点は転換します。


「お先に~(ニヤ)」と、不安そうもない表情で運ばれています。


世の中の事象をみるしんぞうさんの視点に、幾度もハッとさせられます。


ネガティブからポジティブを見出し、その両方のあることをそのままに(わりと笑いに変えて)みせてくださる作品が好きです。





「おかしな二人」

(モノタイプ・小国和紙・23×31㎝・2021年)




分かちがたい絆で結ばれた(縛られた?)夫婦の図。

行きたい方向はとっても違うふたりみたいですが、そのことでしっかりバランスが取れているような。







喫茶室ではリトルプレスの作品集と、オリジナルデザインTシャツ、ショルダーバッグを販売しています。

Tシャツとバッグは工房このすくで、しんぞうさん自らシルクスクリーン印刷されました。

作品ファイルと合わせて、ゆっくりとおたのしみください。


*****


しんぞう / SINZOW


自分の身の回りのモチーフを使用し、制作をしている。

普遍的な感情を表現したいと考えていて、ドローイングを繰り返し、シンプルな形に落とし込む。

そして画面に向かうが、困ったことにこれが予想通りにはいかない

頭の中にあるイメージとは違うものが絵具から滲み出る。

時に、思いがけず美しい色や線が現れることもある。

そんな時はもともと持っていたイメージを捨て去り、今この瞬間を優先する。その方が面白いからだ。

私にとって絵の中で起きていることは、この社会で起きていることと同じです。

全て自分の理想通りにはならない。他者とかかわることによって予想外の方向に人生が進んでいく。

こちらが一歩引くことで、自分が思い描いていたもの以上の輝きが得られることもある。

絵具、支持体、水。それらを他者に置き換えて、絵の中で社会と関わる。

それが今、現実を描くことにつながる。






【略歴】

1974年 横浜市生まれ。新潟市在住。
1997年 武蔵野美術大学油絵科卒業。

               

◆賞・入選歴

2010年
「第29回損保ジャパン美術財団・選抜奨励展」入選 損保ジャパン東郷青児美術館


2009年
アミューズアートジャム2009」入選 京都文化博物館 


2008年

「アミューズアートジャム2008」入選 京都文化博物館
「タグボートアワード」入選 クレアーレ青山アートフォーラム
「第44回神奈川美術展」入選 神奈川県民ホールギャラリー


2001年
「芸術道場GP(GEISAI)」銀賞 東京都現代美術館


1997年

「第2回アート公募」入選 SOKOギャラリー/東京



◆個展

新宿眼科画廊(東京)、DAMギャラリー(韓国)、福住画廊(大阪)、ギャラリーsfera (京都)、砂丘館(新潟市)、新潟絵屋(新潟市)、ギャラリーみつけ(見附市)など


◆グループ展・アートフェアなど多数出展


◆詳細な履歴はしんぞうさんのHPをご参照ください




2021年4月7日水曜日

3周年と通算10年(長文です)

 2021年4月6日(火)
「maison de たびのそら屋」は開廊3周年を迎えました。



確かなものがないままに、手探りで始まったギャラリーでした。


始動する頃の気持ちを綴った旧ブログ →

今、読み返して、その初心を保って過ごしてこれたことに安堵と感謝。


ともかく、いろんなことが、少しずつ、でした。

ひとつひとつの展覧会を積み重ねることでしか、築けないことでした。



お陰様で、本当に文字通りのお陰様で、素晴らしき展覧会を開催してくることができ、自分なりの手ごたえを感じながら、様々な出来事をたのしめるところまでたどり着くことができました。目指すところはまだまだ遠いのですが、弥彦山でいえば3合目にたどり着いた気分。

(弥彦の表参道ルートは3合目までがつらいのです。ひと汗かいて、ひと休みして、また登り出すポイントです。)


開廊前からお力を貸してくださいました皆様、美術関係の諸先輩方、展覧会にご出展くださいました作家の皆さま、ご来訪くださいました皆様、報道関係および地域の皆様方に、こころから感謝申し上げます。

ありがとうございました。




押見くみこさんの「全力猫」にも全力で応援してもらった3年間。
洗面所でパワー4匹分に増量☆


*****

そして昨秋、「たびのそら屋」の歴史が通算10年を越えました。


◆café たびのそら屋(上越市西城町)2005年4月6日~2012年10月28(7年7ヵ月)

◆喫茶併設ギャラリー・maison de たびのそら屋(長岡市呉服町)2018年4月6日~(3年)


caféを始めた当時「10年」を目標にしていましたが、結婚と転居により7年7か月でひとまずの幕。後ろ髪ひかれることではありましたが、体力的にかなり消耗していたこともあり、10年というのは容易でないことだと感じていました。



それから数年の充電を経て、また「場」を営むことに向けて動き始めた矢先、事業内容は変われどもやりたいことの本質を保ったかたちで新たな場を持つことができ、こうして通算10年の年月を積み重ねることができたことは、本当にうれしいことです。




ギャラリーの3年間は、それ単体の3年ではなく、caféの7年7ヵ月あっての3年だと思っています。

その日々が無ければ私はココにはいなかったし、仮に何かの奇跡で居たとしても、こんなふうに積み重なる日を信じてゼロから営むということは、できなかったと思います。


これまでに関わってくださった皆様に育てていただきました。


caféのスタッフとして支えてくださった皆さま、上越地域の皆さま、これまで出会ってくださったすべての皆さまに、こころから感謝申し上げます。

ありがとうございました。


そしてこれからも、どうぞよろしくお願いいたします。



新潟県の真ん中・長岡市で営むことになり、上越からも下越からもご来訪いただくようになりました。

新幹線駅があることで、県外のお客さまからも訪ねやすい立地と言っていただきます。


決して近い距離ではないと思いますが、これからも小さな旅のような、出会いや再会のある、いい時間をお過ごしいただけますように。





ここからは年月にとらわれず、気負わずに営んでいきたいと思います。
社会情勢も、家族の状況も、自身の体力も、変動することなので。


毎日が一期一会。
また会えればこの上ないしあわせ。


ひとまず今年度も、真夏と真冬を除く月にひとつの展覧会を開催しながら、来年度の準備を進めてまいります。


作家に全力を注いでいただく展覧会、それを開催できるありがたさ、かけがえのなさを、駆け抜けることなく、いとおしみ、満喫したいです。


そしてもう少し、暮らしや家族のことも。。。 

毎年持ち越される未達の目標を思いながら、結局アクセクしている4年目のはじまりですが、見える景色は、これまでとは違ってきたように思います。


皆様にもよい春でありますように。

maison de  たびのそら屋




4/1 対岸からのメゾンの桜

4/3 満開

  4/5 散り始め・ハゼの木の芽が顔を出しました

 4/6 花吹雪




4/7 散るもうつくし

天も地も一斉に芽吹きだし視界がみどりになっていきます。


開催中の春の展覧会 - hope - は
4/11(日)まで。  ※ 4/7 休




2021年4月5日月曜日

hope展 / 近藤実可子さん / 在廊予定変更のお知らせ

平面作品の魅力に親しみたい今展を、より幅と奥行きのある ”絵画展” にしてくださったのは、刺繍作家の近藤実可子さんです。





「きぼうのにわ」

じょじょに色をたくわえ、軽やかに自由になる感じ



刺繍をほどこしたアクセサリーやポーチなど、実用のお品で実可子さんの作品に出会っておられる方も多いことと思いますが、

今回は糸で描かれた世界を純粋に味わいたく、刺繍を「道具」から離して、 ”絵画” としてご出展いただきました。






「 Hope 」


なくすことで進もうとすることもきっとある
ないようである風景と色に少しばかりよりそってもらう











大学ではテキスタイルを学ばれた実可子さん。

刺繍は「たまたま」自分に向いていた表現で、「色糸は絵の具」


彼女にとっては、絵も、刺繍も、堅苦しいものではなく、もっと自由なもの。








「Wreath of hope」

白いアネモネ、デイジー、トルコキキョウ、ハナビシソウ 
「希望」という花言葉をもつお花たちのフラワーリース








作品にはあまりタイトルをお付けにならないところ、がんばって名付けてくださり、ことばを添えてくださいました。

ぜひ実作品を間近でご覧ください。





額は壁掛けにも、立て置きにもできます。
アクリルガラスも付属しています。



近藤実可子 / KONDO  Mikako

希望を見いだしたり失ったり、
迷いのただなか にいながらも
なくすことで進もうとする小さな決意がありました

いつか、これで良かったのだと思うために
刺繍の時間に寄り添ってもらい昇華できるように
各々の揺らぎに励みや寄り添いとなるような希望の絵を
今に素直に、目指しました


【略歴】

新潟県生まれ
2015年頃より個展、企画展など多数
展示、刺繍小物、手縫いイラスト、刺繍本 等

Instagram
https://www.instagram.com/mikako_kondo/?hl=ja







4/5 開花から8日目

散り始めましたが、昨日より色濃くなって見えた花は存在感を増し、午後からの青空に一段とうつくしかったこと





時折の桜吹雪にも見とれた一日でした



SPRING EXHIBITION - h o p e - 

2021/3/29 ~ 4/11   ※ 4/1・7 休廊日

OPEN 11~17 ※最終日は16時まで


【在廊予定の変更のお知らせ】

◆さかいともみさんは、大学院の新年度スケジュールに合わせて在廊日が変更になります。
6(火)の在廊はなくなりました。
8(木)・10(土)・11(日)は可能な範囲で在廊されます。


◆しんぞうさんは、ご家族の事情で8(木)の在廊はなくなりました。
9(金)以降も状況によって変更になると思われます。


◆近藤実可子さんは、今のところ変わりなく、11日最終日に在廊くださる予定です。



揃って笑い合える日のかけがえのなさ。

いろんなことがありますが、無理せず、元気に、いきましょう☆




2021年4月4日日曜日

hope展 / Ken Sakamoto さん

千葉県からご出展いただきました。
Ken Sakamoto(坂本 建)さん(プロフィールは文末に再掲)

オイルパステルとアクリルのスクラッチアートを描かれます。
今回は個展の続くご多忙の中、制作中の「絵本」の原画を3点、ご出展いただきました。




「ピエロのパンツ」

(297×492㎜)



新潟市北区にある「ARTギャラリーHAFU」さんで開催された個展で拝見して心惹かれ、たびのそら屋でもご紹介させていただける機会を願っていました。


出展をご依頼するのは、いつもとても勇気のいることです。
県外にお住まいの方であれば尚のこと。
作家にとってアウェイの地にお招きする緊張感。


でも、わくわくが、越えるちからになります。

私が観たいというだけでなく、たびのそら屋にお越しくださる方々に、その作家(作品)と出逢っていただきたいと願う気持ちが。





「アイデンティティの交差点」

(297×492㎜)



建さんの絵からは、喧噪のような、たのしいけれど清濁合わさった音が聞こえてくる気がします。

よろこびも、かなしみも、ひかりの粒になってちりばめられているような。


どんな物語が繰り広がっているのでしょうか。







「オープニングスター」

(297×492㎜)

SOLD OUT




建さんの作品に、同じくときめいてくださるお客様がいてくださって、うれしい☆☆☆


様々な技法による平面作品の表現世界をたのしんでいただきたい今展。


連日、励まされるギャラリー、の物語も繰り広がっております。


****

SPRING EXHIBITION - h o p e - 

2021/3/29 ~ 4/11   ※ 4/1・7 休廊日

OPEN 11~17 ※最終日は16時まで






4/3 今日もうれしい賑わいでした




葉っぱが出てきました




Ken Sakamoto  / 坂本 建

2021 絵本の製作をはじめる。柔軟思考な子どもの邪魔をせず、自らストーリーを膨張させられる作品を心掛けてます。本展覧会ではその製作中の絵本の一部を展示させて頂きます。


HP 
https://kensakamoto.com/

Instagram 
https://www.instagram.com/ken67sakamoto/?hl=ja



【略歴】

1976年6月17日  USA生まれ・千葉県在住
クレヨン・パステルを使用したスクラッチアートを描く。


【受賞】

2018年 第48回「純展」奨励賞
2015年 世界堂『世界絵画大賞展』入賞


【個展】

2021年
3月「KenSakamoto 個展」(浜松市・パンカフェ珈琲香爐)


2020年
12月「映画のような未来 2nd」(新潟・ARTギャラリーHAFU)

7月 「KenSakamoto 個展」(本八幡・Space3416)


2019年
12月「3番キャッチャーさかもと展」(本八幡・Space3416)

10月「映画のような未来」(新潟・ARTギャラリーHAFU)

9月 「9月に願いを」(早稲田・ドラードギャラリー)

7月 「KenSakamoto 宇宙船に乗る」(京都・hatoba gallery) 

6月 「KenSakamoto 個展」(船橋・音浴gallery猿風呂)

3月 「Warp! Warp! Warp!」(六本木・カフェフランジパニ)


2018年
12月「にばんせかんどさかもと展」(本八幡・Space3416)

10月 初個展「ぜろたすいち展」(早稲田・ドラードギャラリー)


他、2020年 Live Paint 黒蜥蜴の館 (錦糸町シルクロードカフェ)、2017年「Onishi Galleryグループ展(ニューヨーク・チェルシー地区)など、多数出展。



2021年4月2日金曜日

hope展 / しんぞうさん・さかいともみさん

ギャラリー窓辺の桜は満開です。




しんぞうさんと、さかいともみさんからは大きい作品もご出展いただいています。

個別作品紹介の前にまずは全容を。

ぜひ会場で、実作品の細部を、そして画面のちからを、感じていただけたらと思います。






さかいともみ

「みなと」

(キャンバス・小国和紙・油彩・P100)









水の中を、きらめく宙を、自由に漂うことができたなら
こんな感じでしょうか。。。

透明感と浮遊感あるともみさんの油絵





しんぞう




「血と塩」

(キャンバス・アクリル・91×116.5㎝)


 


現代の事象を見つめながら、今、描くその時には目の前にある絵具という素材を存分にたのしむという、しんぞうさんのアクリル画は重厚感たっぷり。


版画も素敵です。
展示品以外のシート状態の作品も、喫茶室のファイルでご覧いただけます。





「Yoga No.1」

(モノタイプ・小国和紙・13×23㎝)

SOLD OUT 



しんぞうさんの作品はすべて額装されていますが、額無しでもお求めいただけます。

アクリル画についてはぜひ、草木染や彫りをほどこした京都の家具屋さんオリジナルの専用額で飾っていただきたいですが、版画については、例えば上記作品「Yoga」をお求めのお客様は、この額だと飾りたいスペースに大きいのでと、シートのみお買い上げになり、お部屋に合わせたサイズの額をあつらえてくださるとのこと。



小国和紙の上質感に、ふふふ、と笑みを誘う図柄。

しあわせな1枚です。



他の作品についても、飾り方など、ご不明な点がございましたらご相談ください。





4/2 満開!

雨予報の日曜を持ちこたえてくれますように