2019年1月20日日曜日

新年最初の展覧会⑤小林花子さん

2019 NEW YEAR EXHIBITION




岡谷敦魚さんと菅野泰史さんの作品は、
それぞれ間近で吸い込まれるようにして過ごしたのち、
我に返って、小林花子さんの作品越しに眺めるのもまた
今展覧会ならではの特別な光景




時にノミもカンナも握りし指先より紡がれたる絹糸は
天に向かいて垂直に舞い上がりたるものたちのまなざし

緻密さは自由な羽ばたきに

地に根を張る力強さは
ちいさきひとに寄りそうやさしさに

天と地、対極、はるか遠くにあると思いしものも
実はすぐ傍ら、表裏、あるいは細い糸にてつながりたるやも




極めて個人的な心象を表現されるとのこと

その内面世界の雄大なることを作品に感じます
作家ファイルもぜひご参照ください


【略歴】  HANAKO  KOBAYASHI  
1971年 東京都生まれ
1995年 武蔵野美術大学彫刻科卒業
1997年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了 




小林花子さんと菅野泰史さんの作品は、
昼と夜とで随分異なる印象をみせてくれます

窓の外が暗くなるにつれ浮かびあがる絹糸と
降り注がれる海の粒子

13日に開催した「かめもなか」さんのライブは
夕方まだ暮れる前の時間帯でしたが、
26、27日に控えております「平井紫乃・舞踏公演」は
どっぷりと日が落ちた18時半より

この展示空間で繰りひろがることが、
今から本当にたのしみです

公演は床座りか小さいスツールでご覧いただくことになりますが、
小林花子さんの今作品「梢の詩‐空に触れる」は、傍らに佇むもよし

座るようにして低い位置から見上げたときにはまた、
別のものが感じられるように思います